イタリアンマンマというのは、 イタリアのごはんのこと、じゃなく イタリアのお母さんのことですよ。 1982年、宝飾デザインを学ぶため、 イタリアへ留学した木戸愛さんは、 現地で日本人画家のご主人と出会い、結婚。 3人のお子さんを育てながら、 イタリア各地を転々とされました。 ペルージャに1年半、リエティに6年、 その後ミラノに20年以上‥‥。 イタリアでふつうの主婦になった木戸さんが、 ご近所のマンマたちに教わった イタリアの家庭料理のレシピを、 「ほぼ日」のみなさんにお分けします。 なんか味のあるイラストも、ね。 |
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母が脳梗塞で急遽、入院をしました。 連絡を受けて帰国ができたのは2日後。 病院のベットに横たわっている母を見て 悲しむより、驚きのほうが先にたちました。 と同時に、感情の渦にのまれず、動揺せず、 今後のことを考えないといけないと思いながらも 頭の中は混乱状態。 「おちつけ」を繰り返し言いながら 退院後どうするか? 施設か自宅介護にするか? 介護される人とする人の メリットとデメリットを考えました。 家族と一緒にいることに価値を置いてきた母。 兄は近親者たちが来てくれる自宅だと母が喜び、 それが一番の薬になると言いますが、 左半身麻痺になった母の自宅介護は、 真っ暗闇での手探りで、 先の見えない介護に 大きな不安をいだきました。 どのようにしていったら良いか、 ケアマネさんに相談しました。 すぐに専門職の人たちが来て、 担当者会議を開いてくれ、 このメンバーが横の繋がりで 母を支えてくれるのだと思うと 一筋の光が見えてきて、 自宅介護で行こうという気持ちを 強く持つことができ始めました。 そして皆に支えられて、 無事に99歳の誕生日を迎えることができました。 使える右手でベットの上でいろいろなことをする母。 「ない」ことに対して文句も言いませんし、 嘆きもしません。 今までとは違う自分になっても、 平静を保っている母の姿を通して、 またひとつ諭されました。 その母に感謝し、 母は「母の日」も迎えられます。 さて、今回は前回のレモンカードを使って レモンのティラミスです。 サボイアルディ(イタリアのビスケット)が なかったのでスポンジを使いました。 オーブンがありませんので、 今回は市販のスポンジで作りました。 レモンの香りに、 日本の甘い苺をプラスしました。 簡単にできますので、どうぞお試し下さいね。
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