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アーカイブ 2013/05/26
 
レシピその195
スパゲッティとアスパラ入りオムレツ
〜アートと料理のコラボレーション〜


先日、画家の夫も私も
興味がわく企画の依頼がありました。
文化協会が主催する「食とアート」という企画で、
画家がレストランという空間を使って表現し、
シェフが絵を見て、
そのイメージから料理を作るという
画家とシェフのコラボレーションです。
協会が選んでくれたレストランが、
「Palazzo SALSOLE」です。


▲サッセロと言う小さい街。
 その街の中心にある歴史的な建物を改造して
 2年前にレストランにしました。



▲4階建ての縦長のレストランの扉を開けると、
 外見とは違った内装です。
 カウンターに置かれた木や石などの
 歴史を説明しながら
 あたたかく歓迎してくれるのは、姉を手伝うシルビア。
 彼女が作った紙を丸めた花がレストランを飾り、
 あたたかい空間を作っています。



この街はピエモンテとリーグレの間にあり、
スローフーズでも有名な町ブラに近く、
ワインはもちろんのこと、
ポルチーニ茸や山の実りも豊富です。
生産者の顔がわかるよう、
人との繋がりを大切にしながら
「地産地消」を実践し、
伝統的な料理を守りながらも
今回のような企画を取り入れる
柔らかい感性での料理を手がけています。


▲経営者のミケーレ46歳(右)。
 シェフの妹のダリア(真ん中)。



▲後ろから企画者のステーファノ、
 友人の生物学者フェデリーコ、ダリアと私。



料理を食べながらの意見交換に真摯に耳を傾けるダリア。
経営者のミケーレは弁護士でもあり、
彼の妻ミケーラは洋服店経営、
ミケーレの妹ダリアはシェフ、
ミケーラの妹シルビアは建築家です。
3家族とも2人の子供がいる上に、
それぞれが仕事を持ち、
さらにこのレストランを運営しているとは!

なぜレストランを開いたのだろう?
ミケーレいわく「長年の情熱の集積」。
ミケーラは夫の情熱の助っ人となり、
シルビアはミラノの生活から故郷に戻って、
姉夫婦に賛同して協力し、
シェフのダリアは実家の味であり、
守り続けられて来た祖母の味を
皆に伝えたかったとのこと。
いつも来客で賑わっていた実家の楽しさを
いろいろな人と共有したかった
ということでした。

故郷を大切にする各人それぞれの想いが、
地区の人との繋がりを大切にしながら、
一丸となって働いている。
彼らが夫の絵からどんなイメージを受け、
お皿の上で表現してくれるのか
今から楽しみです。

さて、今回ご紹介するお料理は、
少しだけ残ってしまった
スパゲッティを活用したものです。
なかなかの曲者ですね。
「残り物活用」、おばあちゃんの知恵料理です。
今回はトマト味スパゲッティですが、
いろいろな味のスパゲッティに出来ますので
お楽しみくださいね。


スパゲッティとアスパラ入りオムレツ

■材料(2〜4人分)

卵:4個
アスパラ:160g
スパゲッティ:100〜130g(出来上がり分量)
バター:大さじ1(アスパラ用)、
大さじ1(オムレツ用)
塩、コショウ:適量
好みで生クリーム:大さじ1



■作り方

(1)アスパラの下の部分は数センチを切る。
さらに下のかたい部分は皮をむき、
カマも取り除き、
その後、斜め切りにする。



(2)フライパンにバターとアスパラを入れる。



(3)水を少し入れる。



(4)フタをして弱火で好みのかたさになるまで
蒸し煮する。今回は10分弱。



(5)アスパラが出来上がるまで、
他の材料の下準備をする。
スパゲッティを大きめに切る。



(6)卵をとく。



(7)塩、コショウを入れる。



(8)アスパラのできあがり。
アスパラを取り上げた後、
フライパンはそのままにして置く。



(9)(7)にアスパラも入れて混ぜる。



(10)(8)のフライパンに
バターを足し、溶かす。



(11)(9)を入れる。



(12)フタをして弱火で焼く。



(13)片面を数分焼き、焼けたら返す。



(14)もう片面も数分焼く。



はい、出来上がりました。
タイムの可愛い花を添えました。
今回はアスパラを使いましたが、
季節のいろいろなお野菜でお楽しみくださいね。

BUON APPETITO!



おまけです。
生まれて来てくれてありがとう。
娘のボボとキキ8才になりました。


 
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