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アーカイブ 2019/04/28
 

レシピその341
春の一口パイ(練パイ)〜ミラノ・サローネ〜



今年もミラノ・サローネが開催されました。
ミラノの街全体が活気づくときです。
見本市の会場はもちろん、
街中のショップ、レストラン、アートスペースが
サローネの色になって、
ミラノの街並みがすっかり変ります。
私がお手伝いしたエキシビジョンをご紹介しますね。



テーマは「ヤーヌス」。
ローマ神話の出入り口の守護神で
前と後ろの反対向きに顔を持つ双面神です。
コンセプトは、神、二面性。
心の内なる豊かさの重要性を
デザイン界に投げかけるテーマだそうです。

私はこの会場のオープニングと
朝食イベントの料理を担当しました。
テーマを考えて
料理を作る醍醐味もありました。
メニューを考えるときに、
テーマの「ヤーヌス」とともに
身体にエネルギーを与えてくれる素材を使って、
心身を温める食べ物を作ろうと考えました。
また、毎日食べる家庭料理の重要性を体感してもらい、
会話をしながらサービスをすること
そんなふうにしたいと思いました。


▲スタッフが手際よく準備を進めます。

オープニングでは
この時期のローマならではの食材、
そら豆とペコリーノチーズを中心にしました。
庭中に食事の香りが広がります。
朝食ではコーヒーの香りを立たせるため
豆を挽きました。
また、日本人にもイタリア人にもうける
お味噌汁やおにぎりも作りました。


▲飲み物コーナーは別テーブルで。
ミラノ中心地にもこんなお庭があるんです。



△朝食イベントのテーマは、
「視覚、臭覚で目覚める」です。


助けて下さったスタッフの方たちの和を感じ、
こんな機会を与えて下さったことに感謝しながら
私も自分の内面を見つめてみたいと思った
エキシビジョンでした。

さて、今回の一品をご紹介しましょう。
テーマにそって作った料理で、
春の一口パイです。
時間のないときには
市販の折パイを使って下さいね。


春の一口パイ(練パイ)

■材料(直径5.5cm×16個)

・練パイ
中力粉:225g
バター:165g
冷水:70cc
塩:少々

・中身
ゆで卵:3個
グリーンアスパラ:塩ゆで4本
EVオリーブオイル:小さじ1
塩:少々
ゼラチン:5g
肉のブイヨン:150cc
飾り用:ゆでホワイトアスパラ




■作り方

(1)練パイを作る。
冷やしたバターに小麦粉を少々ふり、
さいの目に切る。



(2)フードプロセッサーに
バター、塩、小麦粉を入れて数秒まわし
冷水を入れ、また数秒まわす。



(3)ざっくりとまとめる。



(4)ラップをして
冷蔵庫で1時間以上冷やす。



(5)取り出した生地を
3倍の長さくらいまで伸ばす。



(6)三つ折りにする。



(7)生地を裏返して、
耳を横にしてまたのばす。



(8)生地を三つ折りにしてラップで包み
冷蔵庫で1時間以上冷やす。
この工程を3度繰り返す。



(9)生地を厚さ3〜5mmに伸ばし、
16個分、型抜きする。



(10)表面に卵を塗り
180度のオーブンで15分くらい
表面に色がつくまで焼く。



(11)生地を焼いている間に中身を作る。
水に浸したゼラチンを絞って
50度くらいに温めたブイヨンに入れて溶かす。



(12)冷蔵庫で冷やして固める。



(13)ゆでグリーンアスパラの穂先を
16本の縦切りにする。
足の部分は輪切りにして
ゆで卵1個を潰し
EVオリーブオイルと塩少々を加え
ハンドミキサーに数秒かける。



(14)ゆで卵を16個に切っておく。



(15)パイが焼けました。



(16)冷ましたパイを半分にして
アスパラのペーストをのせます。



(17)卵とグリーンアスパラ、
その上にゼラチンをのせる。



(18)フタをのせます。



はい、かわいいパイの出来上がりです。
さっくりとした生地と春の味をお楽しみ下さいね。
Buon appetito!




 
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