おさるアイコン

アーカイブ 2009/10/04
 
レシピその101
ベッルーノ・アートフェスティバル
〜カネーデルニ・スープ〜


イタリア北部ドロミテ渓谷のふもとの街、
ベッルーノで行われる
オープンエアー形式のアートフェスティバルに
画家の夫が参加するため、いっしょに行ってきました。
土地の人や参加者とふれ合いながら行われる
アートフェスティバルは、
ミラノや日本で開かれる展覧会や
オープンエアー形式のフェスティバルとは、
全く違った環境に作品を展示するため、私も楽しめます。

イタリア北部でのアートフェスティバルといえば、
10年ほど前に、シトランで行われたものに
参加したことがありました。
その時は、村全体がアーティストに開放されました。
夫は10mの布に描いた絵を鐘楼の4面に垂れ下げて、
風になびかせる作品をつくりました。
絵の設置を手伝っているときに、
頭のすぐ上にあった大きな鐘が鳴りだして、
耳がさけるかと思った記憶があります。
屋外ではハプニングはつきものですね。
さて、今回のベッルーノ・アートフェスティバルが
どうだったかといえば‥‥その一部をご紹介しますね。

ベッルーノ・アートフェスティバルの会場は、
街の中心ピアッツアです。
今回は展示場所として、
県庁の建物ポルティコを選びました。
絵の大きさは幅2.5m、長さ10m、
円柱部分の高さは4mです。

設置中に、県庁の人から
「窓を全てふさがれると暗いので、
 設置する場所を変えてほしい」とお願いがあり、
急遽、アーティスト、企画者、県庁の人との
話しあいがありました。
そんな会話ものんびりとしたなかですると、
お互いを尊重しあう雰囲気になり、
そばにいる私も楽しんで聞いていられます。
結局、窓のじゃまにならない
通る人の目の高さの位置にくるように、
回廊の上から吊るしました。





反対側には、ドイツ人作家の彫刻。
鉄とヴェネツィアン・グラスを組み合わせた作品。
ひとつが150kgもあるものなので、
設置には時間がかかりました。



オープニング当日です。
評論家の話と作家の紹介がありました。



観る人たちはグループを組んで、
評論家の説明を聞きながら、
インスタレーションを観たり、
ダンス・パフォーマンスを観てまわります。

こちらは、公園で披露されたダンス。



夫の円柱の作品の手前のスペースでダンス。



その他のダンスも見ながら、
約4時間にもなったアートツアーの終盤には
日が暮れはじめてきました。

日が暮れた頃行われた火を使ったダンス。



その土地の空気にひたりながら
ゆっくりと観るアートも楽しいですね。

私は、あまった時間を使い、
いっしょに連れて行った犬たちと
ハイキングコースを歩いてみました。
はじめて見る山の湖の水に
興味津々のママと怖がるムスメです。



さて、今回ご紹介するメニューは、
ソーニャに教えてもらった
かたくなってしまったパンを使った
ドロミテ地方の家庭料理です。
今回は、スープでいただきましょう。
ハムの代わりにほうれん草を切ったものを
入れてもおいしいとのことです。

カネーデルニ・スープ

■材料(3〜4人分)

パン(かたくなったもの):3〜4枚
卵:全卵1個、卵黄1個
スペック・ハム:50g
モルターデッラ(ハム):50g
パルミジャーノ:大さじ3
小麦粉:大さじ3
イタリアンパセリ:適量
ミルク:適量
塩・コショウ:適量



☆下準備
・パンはカチカチに固いところは
 取り除いて小さくちぎる。
・ハム2種は細かく切る。
・イタリアンパセリはみじん切り。
・肉のブロードを作る。



■作り方

(1)ちぎったパンに少しずつミルクを加えて練る。
パンがやわらかく、ねっとりとしてきて、
まとまるようになったところで
ミルクを入れるのをやめる。



(2)ハム2種、パルミジャーノ、イタリアンパセリ、
卵、小麦粉の全て入れてよく練る。



(3)塩・コショウで味を整えて、
10〜15分置き、味をなじませる。



(4)水を少しつけた手でお団子のかたちにする。
(大きくひとつにまるめてもよい)。



(5)煮立ったブロードの中に入れて、
5〜10分間、弱火で芯までしっかりと火を通す。
(大きさによって煮える時間が異なります。
 ぷかぷかと浮かんで動くようになるまで
 煮てください。



はい、出来上がりです。
お好みでチーズをたっぷりとかけてどうぞ。
BUON APPETITO!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる