夏休み終盤の8月末から9月初めになると
だんだんと車がミラノの街に戻って来ます。
そして、9月中旬になると、すっかり活気が戻ります。
3ヵ月の長い夏休みも終わり、新学年のスタートです。
18年前、長男は小学校に入学しました。
小学校は5年制で、1年から5年まで同じ担任ですし、
落第制度もありますから、
親達は各学校の説明会や近所の評判を聞きまわり、
学校を決め、担任を選び、
納得のいくクラスに申し込みます。
我が家の場合は、家から5分のところに
国立の小学校が2校あり、
楽しいお店を通りながら行ける方を選びました。
‥‥なんて、教育に真剣な親に聞かれたら
おしかりを受けそうな話ですね。
この小学校には、授業が午前中のみの週6日制のクラスと
午後まである週5日制のクラスがありました。
私たちが息子に選んだのは、午前中のみの週6日制。
学校給食を食べた後、縦割りクラスで4時まで、
宿題をみてくれたり、遊んだりできるのでした。
この週6日制のクラスに決めたのは、
息子が歳上の子供達と遊ぶのが大好きだったことと、
登下校に親の同伴が必要なのですが、
次男が通うおむかいの幼稚園と、
下校が同じ時間だったことが理由でした。
担任は50代のサンソビーニ先生という男性の先生でした。
同じ学校でもクラスによって、
使用する教科書も違えばメソッドも違います。
情操教育に力が入ってない義務教育にもかかわらず、
この先生は1年から縦笛を教えてくださり、
アルファベットも先生が作曲した曲で
覚えさせていました。
特に素晴しいと思ったのは、
その日の新聞を読んで子供達に意見を言わせ、
討論をさせることです。
本当に子供に親身な先生でした。
後に長男はミラノの日本人学校に
編入することになるのですが、
そのときも、先生自身が、
カナダに全く母国語が話せない甥達がいて、
母国語‥‥親達が話す言葉が
子供にとってどんなに大切かを
身に染みて感じていたようで、
とても理解を示してくださいました。
さて、今回ご紹介するのは、
毎年、新学年スタートの時期に作る保存食、
トマトの保存食です。
「これをしなくちゃ夏が終わらない」という、
イタリアンには欠かせないものです。
こちらでは知り合いみんなで集まって、
大鍋で作ります。
今年の様子を写真でお伝えしますね。
▲できたてのソースを試食。おつかれさまでした。
このトマトの保存食は、家庭でも作れます。
ぜひ、おためしください。
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トマトの保存食
■材料
(ジュース、ソース、ホールの3種類を作る材料です。
材料は均等に分けます)
トマト:6kg
バジリコ:お好みで。
玉ねぎ:1〜2個
塩:少々
ビン:500cc×3ビンと、1リットル×1ビン。
(ビンは殺菌した耐熱性のものをお使いください。)
■作り方
トマトソース
(1)トマト、バジリコはよく洗う。
(2)頭の固い部分を取り、十字に切り込みをいれる。
痛んだところは取る。鍋に入れるときにちょっと絞る。
(3)バジリコと玉ねぎを入れ、中火にかける。
トマトが煮えるまで、焦がさないようにかき混ぜる。
(4)このようによく煮る。
(5)(4)を布でこす。
(6)煮詰めたトマトを野菜こし器でこすと
このようなトマトソースができるので、
好みの塩味を付ける。
消毒した瓶に入れ、しっかり蓋をしめる。
※トマトジュースを作りたいときはあまり煮詰めずに、
水分がたっぷりあるときに、野菜こし器にかける。
トマトホール
(1)トマト、バジリコはよく洗う。
(2)トマトを湯煎に数分かけ、皮をむき、
ちょっと水分を絞る。
(3)(2)のトマトをよく消毒したビンに入れ、
バジリコを入れる。
(4)ビンのフタをしっかりとしめ、
ビン同士があたらないようにフキンをはさみ、
水を入れた鍋にぎっしりと詰める。
中火にかけ、沸騰したら弱火にして30分煮る。
さめるまでそのままにする。
写真左から、ジュース、ソース、ホールです。
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上記の写真は、
ツナのオイル漬けとなすのオイル漬けの
パニーノの材料です。
最高です。どうぞ試されてください。 |