和食レストランで上手に箸を使うイタリア人を
多く見かけるようになりました。
箸を使うことは、
私達にとってはとても身近な物で
親から自然に伝達された物ですが、
彼らはどのようにして習い、
どうして上手に使えるのか、
逆に興味を持って見ています。
日本とイタリアでは食文化の違いから、
食べるときの道具やマナーに
大きな違いがあります。
たとえば、料理の温度の嗜好さえ違います。
私たち日本人は、
熱い物はフーフーするほど熱く、
冷たい物はあくまでも冷たくしますが、
こちらの人は
料理の味が分かるようにぬるい温度をよしとして、
胃のためにほどほどの冷たさを最適とします。
さて、先日行った中華レストランでのことです。
私たちは熱々のラーメンをよく食べます。
高温のスープに浸かっている麺を
吸い込んで食べることは
こちらの人にとってはむずかしいことです。
慣れている夫は麺を勢いよく吸い込み、
短く、頻繁に繰り返される迫力のある音が
小さいレストランに響き渡ります。
こちらの食べ方には、
「吸う」行為がありませんので、
イタリアの日常の食事にない奇妙な音に、
みなさん、びっくりします。
みなさんをびっくりさせてはいけませんので、
その日も夫は少し抑え気味の吸い方で
麺を食べていました。
すると、目の前の夫ではないところから
麺をすする音が聞こえてくるではありませんか。
お店のお客のうち、アジア人は私たちだけ。
いったいだれが?
思わずまわりを見まわしてしまいました。
なんと、イタリア人の男性が
「ずーっ」と音を高らかに、
麺を吸って食べているではありませんか。
ラーメンをこのように食べるためには
そうとうの訓練を積んだはずだと思い、
ならば、箸使いもさぞかし‥‥と
彼の手をみると、
やはり、箸使いも完璧でした。
食べ方のTPOをわきまえている強者と
お見受けいたしました。
さて、今回ご紹介するメニューは、
トルコの友人から教えてもらい、
とても役にたっている我が家の保存食です。
レモンの塩漬けと、
レモンの塩漬けから作る
レモンソルトやペーストをご紹介します。
これからの季節の料理の脇役として、
とてもおすすめです。
どうぞお試しくださいね。
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レモンの塩漬けやレモンソルトなど
■材料
レモン:適量(今回は37個使いました)
あら塩:適量
ビン:レモンの量にあわせて入るものを煮沸消毒しておく。
☆下準備
・レモンをよく洗い水気を切る。
■作り方
(1)まずベースとなるレモンの塩漬けをつくる。
ビンに塩と4等分したレモンを交互につめる。
(2013年11月8日時点のようす)
(2)最後は塩でおおって、フタをする。
(3)日がたって塩がだんだん溶けてきたら、
ビンを逆さまにして液を全体にまわして、
元に戻す。
(4)液がだいぶ出てきたところ。
(2013年11月10日時点のようす)
(5)数分間、ビンの底を上にして
出てきた液を上のレモンにかけ、
また戻しておく。
(2013年11月11日時点のようす)
(6)上のレモンにかぶるほど、液が出た状態。
フタをして涼しいところにおく。
(2013年11月20日時点のようす)
(7)レモンと液を分ける。
液はビンにつめる。
これでレモン塩液の出来上がり。
日本でいえば梅酢のようなもの。
下味をつけるときに使う。
(2014年6月2日)
(8)レモンの種を抜き、皮と実に分ける。
(9)皮を千切りし、レモンソルトとピール用と
ペースト用に分ける。
(10)レモンソルトをつくる。
(9)のレモンソルト用に分けた分の汁気をよくきる。
(11)太陽の下で干す。
(12)ちょっとしんなり感が残っているところでやめる。
一部はレモン塩ピールとしてビンにつめる。
残りをレモンソルト用に使う。
(13)(12)のレモンの皮を粗みじんに切ったものと、
あら塩を入れて、
少しだけフードプロセッサーにかける。
(14)スパイス用のすりこぎとすり鉢を使い、
ひたすらに潰す。
(15)レモンソルトの出来上がり。
ビンにつめる。
(16)レモンの塩漬けペーストをつくる。
(8)の実を荒く潰しながら切る。
(17)叩きながら切り、
包丁の脇で練りながら切る。
ペースト状になったらビンにつめる。
レモンの塩漬けペーストの出来上がり。
はい、レモンの塩漬けから、
レモンソルト、レモン塩ペースト、
レモン塩ピールが出来上がりました。
隠し味の大脇役たちです。
とても重宝しますので、ぜひお試しくださいね。
▲左からレモン塩のレモン塩液、レモンソルト、
レモン塩ペースト、レモン塩ピール。 |
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