イタリアに移住した人たちに
料理を教えてもらうことは、
異国の味わいを楽しんだり、
料理の歴史の繋がりを感じることもできて
とても興味深いものです。
そして、イタリアの食材を使いながら
どのようにオリジナルに近づけていくか、
材料ぞろえの時点から興味津々です。
今では各国の食材店ができましたので
かんたんに故郷の料理を
つくることができるようになりましたが、
食材店がなかった時代には
いろいろと工夫したものでした。
イタリアに住む外国人ならではの
苦労話にも華が咲きます。
自国の食をどのくらいの頻度で作るか、
こだわりの折り合いをどのようにつけるかで
変わってくるとは思いますが、
前回のペルー人のケリーはどうでしょう。
彼女はかなり柔軟的ですが、
唐辛子だけはゆずりません。
イタリアのペペロンチーノは使わず、
ペルーの唐辛子を使います。
前回使ったアヒ・アマリージョは
南米食材店で購入したそうです。
この独特の香りの唐辛子を
一度、種から育てたとき、
ミラノでは同じ味の物が実らなかったとのこと。
そんな彼女の家ではイタリア食を作るときも
アヒ・アマリージョを入れるそうです。
イタリアでペルー料理をつくる。
ペルーの食材でイタリア料理をつくる。
こんなふうに交錯したときに
新しい料理が生まれるのだとつくづく思います。
いろいろな食文化の話を聞いていると
世界地図の上を飛翔する思いに至り、
このこともお皿の上に出てくる料理の
大事なエッセンスになるものですね。
さて、今回もケリーが登場。
ペルー料理をご紹介します。
私の大好物のジャガイモを使った料理です。
前回とは違う唐辛子のペーストが入ります。
やさしい手つきで作るこの料理、
一緒につくりましょう。
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パパ・レジェーナ
■材料(6〜8個)
ジャガイモ:6個
タマネギ:2個
ゆで卵:2個
卵:1個
牛ひき肉:300g
黒オリーブ:10個〜
ニンニク:2欠片
トマトペースト:大盛り大さじ1
お醤油:大さじ1
赤ワイン:50cc
イタリアンパセリ:少々
コリアンダー:少々
小麦粉:少々
EVOオイル:大さじ2
揚げ油:適量
アヒ・パンカペースト:小さじ2〜
アヒ・アマリージオペースト:小さじ1〜
クミン、オレガノ、パプリカ、
コショウ、塩:適量
▲左から
アヒ・パンカペースト(赤唐辛子ペースト)
アヒ・アマリージオペースト(黄唐辛子ペースト)
■作り方
(1)ニンニクとタマネギを微塵切りにする。
ジャガイモと卵を一緒にゆで始める。
(2)EVOオイル大さじ1を入れて
ニンニクとタマネギをしんなりするまで炒める。
(3)タマネギがしんなりしたら
アヒパンカ、アマリィジョペーストを入れる。
(4)じっくりと炒めて火をよく通す。
(5)トマトペーストを入れて混ぜる。
(6)コショウを少し入れる。
(7)クミンパウダーを入れて炒める。
(8)ひき肉を入れて炒める。
(9)ワインを入れて炒める。
(10)醤油を入れる。
(11)オレガノを入れる。
(12)切った黒オリーブとゆで卵を入れる。
(13)切ったコリアンダーと
イタリアンパセリを入れて
さっと炒めて火を止める。
中身の出来上がり。
(14)タマネギのスライスは
塩入りの水に10分ほど漬けて水気を切って
ライム汁半分とコリアンダーを入れてかき混ぜる。
(15)ゆでたジャガイモをマッシュする。
(16)EVOオイルを大さじ1と
コショウを入れてよく混ぜる。
ジャガイモ生地がやわらかいときは
小麦粉を少々入れる。
(17)ジャガイモ生地を一握りとり、
手の平でパチパチと叩いて平たくして
中央にくぼみを作る。
(18)くぼみのところに中身を入れる。
(19)生地で包む。
(20)くるくると交わしながら
卵のかたちを作って行きます。
(21)小麦粉をそっと回しながら
全体に付ける。
(22)手の上で卵を全体に回し付ける。
(23)くるくるしながら全体に
卵液がかかるようにする。
(24)鍋に(23)が
半分くらい浸かる油入れて揚げる。
(25)油をかけながら揚げる。
底が揚がったら回しながら揚げる。
やわらかいので気を付ける
(26)揚がったところ。
盛り付けましょう。
タマネギスライスを添えます。
やわらかいジャガイモの中から
香り高いお肉とゆで卵が出てきます。
Buon appetito!
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