レシピその78
ポテトのガトー〜イタリアの時間感覚〜 |
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タクシーを電話で呼ぶと
「あと何分後に何番の車が行きます」
と言われます。
はじめのうちは
その時間にあわせて外に出ていないと
タクシーを待たせてしまうと思い、
あわてて出かけたりしましたが
言われた時間内にタクシーが来たことはありません。
言われる時間は「あくまでも目安」なのです。
「あくまでも目安」に、
慣れるのにずいぶんかかりました。
ふだんの会話でも
「あとどのくらいかかるの?」と聞いたときに、
「一瞬だよ」といわれたらそこそこ短い時間で、
「1秒待って!」の場合は、
5分以上待つことを意味します。
「2、3分待って!」の場合は、
15分以上待つことになります。
時計を見ながら待つと、
がっかりすることになるので、
時計は見ないことにしています。
そんなわけで、
「ちょっと待ってください」
と言われるときが一番安心します。
「ちょっと」というのは
その人それぞれがもつ尺度で決まり、
相手の文化や育った環境の違いなどを
考慮することができるからです。
何十年、何百年をかけて作られた建物や教会を、
今なお、現在進行形で使用しているイタリア。
その歴史あるものに囲まれていると
時間という尺度が変わってくるのかもしれませんね。
とりあえず、多くのイタリア人は、
時間に関しては、おおらかなのです。
さて、今回のお料理はポテトのガトーです。
やわらかい口当たりのじゃがいもはおいしいです。
どうぞ試してくださいね。
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ポテトのガトー
■材料(4〜6人分)
じゃがいも:700〜750g
卵:1個
バター:なかに入れる分 20g
上にのせる分 10g
型に塗る分 適量
ハム:70g
薫製スカモルツアチーズ:100g
(ない場合はお好みのチーズをお使いください)
パルミジャーノチーズ:中さじ3
イタリアンパセリ:大さじ1
塩・コショウ・パン粉:各適量
18cmのケーキ型を用意する。
■作り方
(1)じゃがいもをくしが通るくらいまでゆでる。
(2)(1)をしている間に、下準備をします。
18cmのケーキ型にバターを塗り、
そこにパン粉をふる。
(3)こんな感じになります。
(4)卵は白身と黄身に分ける。
ハムと薫製スカモルツアチーズは
さいの目切りに、
パルミジャーノチーズはする。
イタリアンパセリはみじん切りにする。
バターは計量しておく。
(5)じゃがいもがゆであがったら、
お湯を捨て、空いりして表面の水分を飛ばす。
(6)じゃがいもの皮をむく。
(7)じゃがいもをつぶす。
(8)そこに溶いた卵黄を入れて、かき混ぜる。
(9)ハム、チーズ2種、イタリアンパセリ、
塩・コショウを入れて混ぜる。
(10)卵の白身に塩を少し入れて、
角がたつまでたてる。
(11)数回に分けて、
(10)の泡をつぶさないようにして
(9)に入れ、大きくかき混ぜる。
(12)ケーキ型に入れて、表面をなじませる。
(13)フォークで表面に模様をつけました。
(14)パン粉を一面にふり、
バターを小さくちぎってのせ、
オーブンに入れて20分くらい、
表面がこんがりとなるまで焼く。
(15)焼き上がり。
あら熱がとれたら型からはずす。
型から取りにくいときは、
ナイフを型とガトーの間に入れてはずす。
出来上がりです。
人肌の温度が食べごろです。
BUON APPETITO!
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