レシピその107
鯛の香草塩がま焼き
〜ミラノの冬の風景〜 |
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お寒くなりました。
防寒を万全にして、夜の散歩に隣の公園に行くと
芝生の草たちや地面に落ちた枯れ葉たちが
夜露を凍らせて輝き出し、
光の粒子を一面に敷きつめた
カーペットのようになります。
それらが、民家のクリスマスの
イルミネーションとあいまって、
キラキラキラキラと限りない光をはなち、
思わず、感嘆のため息がでます。
その中を歩きながら、地面を踏みしめると、
少々濡れ気味の音。
ザック、ビチャ。
景色も音も、その季節にだけ感じられる
自然が与えてくれる贅沢さ、ですね。
寒くなってから、朝はその露たちが凍って、
一面が霜で真っ白です。
それはそれで、素敵な景色を織りなしていて、
からだに染み渡る冷たい空気の中で鳴る
さくっさくっと霜を踏む軽快な音が、
一日の活力を与えてくれるようです。
元気を与えてくれる真っ白さです。
私は毎朝起きると、
まず犬の散歩に出かけますが、
今朝はマンションの外に出ると
真っ白な雪の世界でした。
公園も全く景色を変え、
ふくよかさを感じます。
寒さ知らずの犬たちは、
足に雪の玉を付けながら、
真っ白い雪の中を飛びまわって
ころころと走ります。
ほおがゆるみます。
こんなミラノのかたすみの公園で
幸せを感じる。
青い鳥ではないけれど、
幸せは手元にあると感じられる。
この幸せを感じる心のアンテナを
いつまでもにぶらせないこと。
にぶってしまった時には、
人間同志のふれあいからうまれる
あたたかさで、
ぬぐっていきたいと思います。
2009年も終わりが近づいてきました。
今年もご愛読をありがとうございました。
来年もイタリアのマンマたちの味を
たくさんお届けしたいと思いますので
よろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えくださいませ。
さて、今回のメニューは、
「鯛の香草塩がま焼き」です。
ふだんはすずきで作りますが
今回は新年を迎えるお料理として、
鯛で作ってみました。
見た目は豪華ですが、作り方はとっても簡単。
どうぞお試しになってくださいね。
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鯛の香草塩がま焼き
■材料(2人分)
鯛:一尾(450g)
卵白:大2個分
レモン:1個
ニンニク:1かけら
粗塩:1kg
香草:適量
(今回は、ローズマリー、タイム、
イタリアンパセリ、ウイキョウを使いました)
※香草が苦手な方は、塩に香草を入れず、
お腹のなかにつめるものを
ニンニクとレモンだけにして焼いてください。
香草がお好きな方は、香草のみじん切りと、
オリーブオイルとレモンでソースを作り、
食べる前にかけていただいてもおいしいです。
☆下準備
・鯛はえらや内臓を取り、掃除する。
・香草はお好みの量で。
半分は鯛のお腹に入れる分で、
お腹に入るサイズに切る。
もう半分は塩に入れる分で、
こちらは、みじん切りにする。
・ニンニクは芽を取って潰して細かく切る。
・レモンの皮をみじん切りにする。
・レモンは数枚薄く切り、半月型にする。
・鯛が入る耐熱性の器を用意する。
・オーブンを180〜200度にあたためておく。
■作り方
(1)塩に香草とレモン皮のみじん切りを加える。
(2)鯛の腹に香草と
半月型に切ったレモンを詰める。
(3)卵白を軽く泡立てる。
(4)(3)を(1)の塩に入れてかき混ぜる。
(5)魚が入る耐熱性の入れ物に
クッキングシートを敷き
その上に(4)の塩を少し敷く。
(6)鯛をのせる。
(7)上にも塩をかぶせ、手で形を作っていく。
(この香草入りの塩があまったら、
バスソルトとして
お風呂に入れて楽しめるので、
捨てずにとっておいてください)。
(8)180〜200度にあたためた
オーブンで30分焼く。
(9)焼きあがり。
(焼く時間は魚の大きさで調整してください)。
(10)クッキングばさみなどかたくて重たいもので、
こんこんと塩を割る。
出来上がりです。
付け合わせはプンタレッラという冬野菜に
アンチョビとニンニクの
ドレッシングをかけたサラダと、
ジャガイモのローストにしました。
お好みでオリーブオイルとレモンをかけて
お召し上がりください。
BUON APPETITO!
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