おさるアイコン

アーカイブ 2020/12/06
 

レシピその380
クレッツェンブロート イタリア味
〜ミラノのマスク。〜


また救急車の音が頻繁に鳴り響くようになりました。
裾野が広がり、犠牲になってしまった友人たちの
ニュースも届きます。
「自分を守ることは他の人も守る」を念頭におき、
あなどらないようにして生活をしている毎日です。
今の生活習慣を省みて、
共存しながら過ごして行かなければなりません。

マスクひとつをとっても
みんな頑張って着用している様子がうかがえます。
でも、そんな状況でも、そんな状況だからこそ、
楽しいマスクがいろいろと登場しています。

医療用や不織布のマスク、
ウレタンやポリエステルなどのものが
出てきましたが、
そんな中でも一番見かけるのは、
洗って使える布マスクでしょうか。

その布マスクにも
全面スパンコールや黒レースのものもあります。
まるでベネチアのカーニバルを彷彿させるようで、
このタイプを着ける人は、
服とコーディネートするために、
いろいろな柄を持っているようです。
マスクはもうファッションの一部に
なってきた感じすらします。

その他にも、かわいい花柄やチェック、
ショッキングカラーなどいろいろとあり、
その人の性格が、
そのままマスクに出ているかのような
錯覚を受けます。
たしかに顔の半分を覆うのですから、
顔の一部になるわけで
特に女性にとっては、
気にすべきアイテムのひとつなのでしょう。

男性は単色が圧倒的ですが、
最近では派手なイラストが描いてあって
びっくりするものも少なくありません。
サッカーチームの柄を見て、
彼がどこのファンか一目瞭然です。

さらに、最近は口の動きが見える透明なものや、
あごからかけるものなど、
関心するほどいろいろなタイプが出てきました。
フェイスシールドも子ども用が登場し、
着けていることのつらさより、楽しさに向く
デザインのかわいいものを見かけます。

友人に、買い物に行くと言うと
「二重にマスクをして行きなさい。」
と言われるほどですが、
たしかに見回すと二重にしている人がいて
厳重な体制で乗り越えようと
している様子がうかがえます。

さてさて、そんな中でも、
心躍るクリスマスがやってきます。
今までとは違う形で祝うようになると思いますが
離れていても、家族のつどいに想いを馳せます。
今回、ご紹介するのは、
毎年ウイーンから来る息子家族が持って来てくれる
「クレッツェンブロート(梨パン)」です。
彼女の田舎で作るタイプは、パンというよりも
ドライフルーツがたくさん入っている、
自然の甘さのドルチェといった感じです。
口の中で織りなすフルーツと
香辛料のハーモニーが、
冷たくなっている体に豊さを与えてくれますよ。

今年は息子家族が来ないから食べられない‥‥。
それなら材料は違っていても
こちらで見つかる材料で作り、
毎日一切れずついただいて、
クリスマスを待ちましょう、
という想いになりました。


クレッツェンブロート イタリア味

■材料

[中身]
乾燥イチジク:100g
乾燥アプリコット:130g
乾燥梨:80g
※8つ切りして干したもの。
干プルーン:180g
デーツ:40g
レーズン:50g
※ラム酒に1年漬けた物を使用
オレンジピール:20g
レモンピール:20g
クルミなど:130g
※今回はヘーセルナッツも加えました。
ジャム:大さじ4
※ジャムはプルーンや
アプリコットなどをお好みで。
今回はリンゴバターを使用。




[香辛料]
ラム酒:80cc〜
※今回はレーズンを浸けていたラム酒と
クルミリキュールを使用。

ショウガ粉、シナモン:小さじ1
ナツメグ、カルダモン、グローブ:少々



[生地]
小麦粉:200g
バター:60g
ミルク:100cc
卵黄:1こ
塩:少々
砂糖:20g
ドライイースト:3g
レモン皮すりおろし:1こ分

[その他]
生地の表面を塗る卵:少々
中身と生地の間に塗る卵白:少々




☆下準備

・香辛料のカルダモンとグローブを潰す。



・材料を計り、
オレンジピールや乾燥梨など
ドライフルーツが硬い場合は
ラム酒に漬けておく。




■作り方

(1)ナッツ類は
フードプロセッサーで細かくする。



(2)乾燥梨と乾燥アプリコットも
大まかに切り、
フードプロセッサーでさらに細かくする。



(3)オレンジピール、レモンピールは
細く切った物にデーツを入れて、
さらに細かくする。
干プルーンと乾燥イチジクも、
ざく切りにした物を
フードプロセッサーに入れ細かくする。
レーズンはラム酒漬けで
やわらかくなっているのでそのままで。



(4)細かくしたドライフルーツと
木の実を入れ物に入れて
そこにジャム、香辛料、
リキュール類を入れる。



(5)よくかき混ぜる。
硬いときはジャムやリキュール、
お湯を少し入れて練る。



(6)全体に混ざっている感じ。
一晩寝かせる。



(7)生地を作る。
材料を全てをボールに入れる。



(8)フォークでバターを潰しながら
練りこみ、手でひとまとめにする。



(9)台の上で表面が
つるっとするまで少し練る。



(10)ボールに入れてフキンをかけ、
暖かいところで30分休ませる。



(11)(6)を半分にして、
2本の棒状にする。



(12)生地がふくらみ、
やわらかくなったところ。



(13)生地を2等分にして伸ばす。



(14)生地の上に卵白を塗り、
中身をのせて丸める。



(15)もう一本の方も
同じように生地を伸ばし、
中身をおいて巻く。



(16)かたちを整える。



(17)穴を開ける。



(18)卵液を塗る。



(19)アーモンドなどを飾り、
180度オーブンで20分くらい焼く。



はい、出来上がりました。
冷ましてから切りましょう。



豊かな味がびっしりと詰まっていますね。

一年の疲れをとってくれるかのようなドルチェ、
楽しいクリスマスの日が訪れるまで
ゆっくりといただきましょう。

Buon appetito!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる