レシピその63
エビクリームかけレモンのリゾット
〜イタリアのお米〜 |
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春爛漫のミラノから、こんにちは。
ミラノの桜は八重で、日本の桜よりも濃いピンク色です。
満開になるとボリュームがあるため、枝がたれさがり、
しだれ桜のようになります。
さて、ミラノに住むようになってから、
イタリアのお米料理に目覚めました。
「イタリア料理=パスタ」というイメージで育ったせいか
日本にいるときは、
イタリア人がたくさんお米を食べる人たちであることを
想像していませんでした。
ここ北イタリアは
ポー川の豊かな水が育んだパダーナ平野で、
お米の栽培が盛んです。
第2次世界大戦前までは
南イタリアはパスタやピッツア、
北イタリアはお米とポレンタ(※)が主食の主流で、
ミラネーゼの老人のなかには、
「昔は米、ポレンタ、パンが主食で、
パスタやピッツアは食べなかった」
という人がいるくらいです。
※ ポレンタはトウモロコシの粉から作る
ミラノの伝統食です。
日本にコシヒカリ、ササニシキ、など
たくさんの種類のお米があるように、
北イタリアで収穫されるお米も幾種類もあります。
お米の大きさや長さも様々ですし、
水分の吸収の仕方にも大きな違いがあります。
また調理法も、日本料理にはもちろん、
リゾット、スープ、付け野菜、お菓子など、
日本よりも米を使う料理のバリエーションが多く、
どの料理にどのお米を使えばよいか、
いつも迷っていました。
日本人の私にとって主食だったお米と、
全く違うイタリア米。
だからこそ抱いたこの疑問を解消したくて、
思い切ってイタリアの精米工場を訪ねることにしました。
うかがったのは1880年に創業した、イタリア大手の
お米のブランド(精米会社)「RISO VIGNOLA」の
精米工場です。
初代は麦も扱っていたそうですが、
今ではお米の精米のみ行っています。
5代目社長のジョバンニさんはお米の研究に熱心な方で、
その精力的な活動は、イタリア国内で有名です。
ジョバンニさんはイタリアはもとより、
海外の人達にもお米のよさを伝えるため、
各国で行われるフードフェアに積極的に参加し、
毎日をお米と共に過ごしています。
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まだ水をはる前の準備中の水田です。
車でトリノ方面に1時間強走ると、
こんな風景が広がってきます。
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精米工場の前の川には鴨が。
のんびりと過ごしています。
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精米工場の入り口です。
昔のもみ取り機の石のパーツが、
花壇に使われていました。
右が社長のジョバンニさんです。
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収穫されたお米を収納する建物です。
8千トン収納可能だそうです。
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精米後のお米を真空パックにする部屋です。
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熱心に説明してくれるジョバンニさん。
後ろに見えるのはパック済みのお米です。
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精米所の中に入ります。
1階から3階にいろいろな機械があります。
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お米はこれらの機械を通り、
精米、そして選別されます。
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お米の大きさを分ける網です。
目の細かさが3段階になっています。
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振動選別機。いわゆる「ふるい」です。
凄いスピードで選別されていきます。
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こんな石も全て出されます。
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精米前のお米が‥‥
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いくつもの工程を経て、こんなに綺麗に精米されました。
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左から奥様のエマヌエッラさん、私、ジョバンニさん。
ジョンバニさんは、お忙しい中、
数時間に渡り、情熱的に
お米について語ってくださいました。
今回の訪問で、私が一番聞きたかったこと。
「どの料理にどのお米を使えばよいか?」の答えは、
ジョンバニさんによると
「その人の好みや料理する人の腕」で決まるそうです。
ついに結論に至りました。
さて、今回のメニューはお米を使ったイタリア料理、
リゾットです。
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エビクリームかけレモンのリゾット
■材料(4〜5人分)
【リゾット】
お米:2カップ
ブイヨン:750cc
レモンの皮:2個分と、その別に飾り用少々
オリーブオイル:大さじ3
バター:40g
パルメジャンチーズ:大さじ3
イタリアンパセリ:少々
水:200cc(レモン水用)
塩:適量
【エビクリーム】
エビ大:4、5尾
生クリーム:75cc
オリーブオイル:大さじ3
白ワイン:75cc(写真には入っていません)
イタリアンパセリ:飾り用に少々
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■作り方
(1)レモン1個分の皮を水200ccに入れて、
10分ほど弱火でゆで、レモン水を作る。
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(2)レモン1個の皮をする。
イタリアンパセリはみじん切り。
パルメジャンチーズもすっておく。
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(3)ブイヨンをあたためる。
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(4)鍋にオリーブオイル大3とお米を入れ、
よく油がなじむように炒める。
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(5)(4)にブイヨンを少し入れてよくかき混ぜる。
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(6)10〜15分後、ブイヨンがなくなってきたら、
レモンの皮をすったものと
(1)のレモン水を入れてよくかき混ぜ、
好きな堅さになるちょっと前で、
塩を入れてフタをする。
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(7)(6)を蒸している間に、エビクリームを作る。
フライパンにオリーブオイル大3を入れて
頭と尾を残して殻をむいたエビを炒める。
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(8)エビをひっくり返して塩をふり白ワインを入れる。
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(9)(8)に生クリームとパセリを入れる。
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(10)エビにしっかり火が通るまで弱火で煮る。
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(11)エビに火が通ったタイミングを見計らって、
(6)にバターとパルメジャンチーズを入れて
よくかき混ぜる。
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皿にリゾットを盛り、
その上からエビのクリームソースをかけます。
刻んだレモンの皮とイタリアンパセリを飾ってみました。
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