レシピその51
コーヒーリキュール 〜恥ずかしがらずに気持ちを伝える人たち〜 |
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衝動的にパーマをかけたくなり美容院に行きました。
パーマ液がきつかったのか、美容師さんの好みなのか、
美容院から出るときは、
わきでる入道雲を頭に乗せているかのようで、
顔にそぐわないちぐはぐさに
重い気分になっていました。
ところが「このくりくりが好き」と、
ごく一部のその部分をゆびさして言ってくれたり、
数日経ったときには
「今日は全体的に下がっていて可愛い」とか
ほめてくれる人がいるので、
もしかしたらこのパーマは
似合っているのかもしれない‥‥
と自分から、可愛さを見いだしはじめたりして、
今では立ち登る髪達を
変化させながら楽しんでいます。
毎日のように会う階下の住人のおじいちゃんに、
「いつ見ても、しわ一本もないね〜」とか、
「いつも、はつらつとしていて若々しいね〜」とか
言われるたびに、
おじいちゃんの老眼度が進んだのではないか?
せわしなく動き回っているだけで、
落ち着きのない、大人になりきれない女性?
と思ってしまうのですが、
「CIAO、可愛いお嬢ちゃん」なんて言われると
すっかり気分は天国の梯子を登っていて
「私は若いんだ」という気分になってしまいます。
このおじいちゃんからは
私のボリュームのある腰をみて、
「オ〜! なんて無敵の腰!」なんて
皮肉を言われることもありますが、
そんな言葉にもポジティブな受け入れ態勢に
なって行くので不思議です。
イタリア人は相手をじっと見つめることを
恥ずかしがったりしません。
むしろ、ちょっとした挨拶にしても、
情熱的に見つめることをふだんからやっています。
相手のことを思い、自分の感性で受けとめて、
自分の思ったことや感情を、
ストレートに言葉にして相手に伝える‥‥
この作業を一瞬のうちにしてしまう人が
この国には多くいるように思います。
もちろん、いつもほめられることばかりでなく、
逆のことも多々ありますが、それはそれ。
ラテン気分でお相手にはねかえします。
一雨ずつ、秋になっていく頃です。
肌寒い夜長のおともに、
こんなお飲物はいかがでしょうか?
コーヒーリキュールです。
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コーヒーリキュール
■材料
コーヒー(※):100〜150g
砂糖:400〜500g
バニラのさや:1本
水:500cc
95度以上の飲用アルコール(※):200cc
熱湯消毒したビン
※コーヒーの分量は好みの濃度で。
私は130g使用しました。
コーヒー豆のひき方はエスプレッソ用に。
砂糖の分量も好みで。私は450g使用。
※イタリアでは95度以上の飲用アルコールを使うのですが、
日本でつくるときは
なるべくアルコール度数の高いスピリッツ(ウォッカなど)を
お使いください。
■作り方
(1)アルコールの中に
裂いて開いたバニラのさやを入れて
一晩、置く。
(2)鍋にコーヒーの粉と水を入れて
沸騰したら弱火にし、3分間煮る。
(3)火を止めて、砂糖を加えてとかす。
(4)よくさめて、コーヒーの粉が底に沈んだら
コーヒーの粉ができるだけ入らないように、
茶こしなどで漉す。
(5)(4)にアルコールを加える。
(6)ガーゼで漉し、
熱湯消毒しておいたビンに入れる。
ガーゼの目にコーヒーの粉がつまったら
スプーンでかき混ぜながら漉す。
出来上がりです。 |
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