おさるアイコン

アーカイブ 2011/05/29
 
レシピその144
オレンジクリーム〜母といっしょに〜


さつきが満開の日本に
姪の結婚式のために帰ってきました。
「節電で街が暗いよ」と訊いてましたが、
ミラノから来ると暗さを感じません。

帰国して母のそばにいることができるのは、
ありがたいことです。
母は86歳になります。

もう何年前になるでしょうか?
母の後ろ姿にはじめて老いを見たとき、
守ってあげることの主導権が
私になったことを感じました。
それから母はどんどんとゆるい流れの中で
「歩く速度」「食べる速度」
「何かをするときの行動速度」
「思考速度」が落ちてます。
去年より今年の違いを感じます。
外に行くときにはいつも
母と手をつないで歩くので
彼女の感情が手のわずかな握りしめ具合で
伝わってきます。
止まったときは
「綺麗な庭の花」を愛でることが多く、
私がひとりで歩くときには見落とす花を
母が気が付かせてくれます。
私にとってはゆっくり過ぎる歩き。
はじめは合わせるのがなかなか難しく、
いっしょに歩むことや同じ時間をたのしむことは
どうも上手にできませんでした。
でも最近は、
母の手から伝わってくることを察することで、
二人で同じ時間を
共有できるようになってきました。

肌から伝わってくる感情に素直に、
そして、大切にして生きていきたい
と思います。

さて、日本に来ての楽しみの一つに
「お料理教室」があります。
おいしい物を楽しい仲間と
いっしょにいただけることは幸せですし、
お料理教室を主宰するひとみさんと
メニューを組むときも、
心に青空が広がります。


▲ひとみさんの料理教室で。
 心やさしく楽しい仲間達です


今回のお料理はそのお教室でご紹介した
「オレンジクリーム」です。

オレンジクリーム

■材料(カップ10〜13個分)

オレンジか柑橘系のジュース:350g
(うち50gはスポンジに振りかける分です)
砂糖:50g
薄力粉:25g
卵黄:3個
ミルク:100g
生クリーム:200g
メレンゲ:ひとり2個
スポンジ生地:適量(市販のものでよい)
柑橘系のピール:適量




☆下準備

・スポンジを四角に切る。
・ピールは荒みじんに切る。
・オレンジをしぼる。
・オレンジの皮1個をする。
・オレンジの皮と薄皮をむく。
・ミルクはあたためておく。




■作り方

(1)ボールに卵黄と砂糖を入れてかき混ぜ、
小麦粉を入れてさらによくかき混ぜる。



(2)(1)にしぼったジュースと
すった皮を入れて火にかける。



(3)(2)にあたためておいたミルクを入れ、
弱火で数分煮る。
クリーム状になったら冷やしておく。
冷やしている間に何回かかき混ぜる。



(4)生クリームを八分立てにして
(3)が冷えたところに加えて
全体を混ぜ合わせる。



(5)グラスにスポンジを入れ、
ジュースをふりかけ、ピールを入れる。



(6)(4)のクリームを入れる。



(7)メレンゲを荒く割ったものと
ピールとオレンジなどで飾る。



はい、出来あがりです。

BUON APPETITO!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる