強くなってきた太陽光線を浴びて、
若葉が眩しく光ります。
公園では新顔の小花も咲いています。
いつどこから種が飛んできて、
花を咲かせたのかしら?
そんなことを考えるだけでも
自然界の不思議さに驚きます。
ところで、驚くといえば、
先日、2ヵ月ぶりにビリンダが来ました。
彼女は大学で日本語を専攻している学生で、
日本語で会話をするために私のところに来ます。
小柄で痩せていて、
手の神経の持病を持っている彼女は、
来るたびに、
勉強で長い時間、書くことがとてもつらいこと、
パートタイムの環境の悪いこと、忙しすぎること、
そして、大学での勉強の難しさとか、
授業内容や使用している教科書の問題など、
いつもうつむきながら、
イタリア語で、文句を語って帰ります。
私は内心、彼女はどういうつもりで
ここに来ているか、
疑問に思うこともありました。
それが、今回は携帯メールに
なんと日本語で「会いたい」と書いてきました。
それだけでも驚きましたが、
実際、彼女に会ってみると、
まず、まっすぐに私の顔を見るなり、
日本語で「こんにちは。お元気ですか?」
と話しはじめました。
髪型もかわっていて、
全体にふっくらとしてきていました。
外見の変貌にも驚きましたが、
日本語で必死に話そうとする彼女に驚きました。
私の質問にもまっすぐな視線で
一生懸命、日本語で答えてくれました。
仕事をかえたことで、とても環境がよくなったこと、
教授と直接話して指示を仰いだことで、
教授とコミュニケーションがとれて、
親切なアドバイスをもらえたこと、
そして最後に、
家族内の状況がとてもよくなったことで
自分のストレスがずいぶん減って、
勉強に集中できるようになったと教えてくれました。
今までのように文句をいうのではなく、
難題と付き合っていきながらも
「今年中に卒業する」という決断したそうです。
彼女に明るく、強い意思の力が
みなぎっているのがわかりました。
草花だけではなく、
人にも強い芽がいくつもあるかもしれません。
ひとりの力で無理なときには
それぞれの方法で支えあい、
芽を出し、咲きたい! という意志を
持つことができるのでしょう。
わかっているというおごりを持って見ていたことに
自戒の念をいだくと同時に
彼女が新緑のように輝いている姿を
とても快く感じました。
さて、今回ご紹介する料理は、
男の料理・ミケーレのアスパラのリゾットです。
「アスパラの自然な味を楽しむ」がコンセプトです。
シンプルな自然な味を楽しみましょう。
ミケーレ家からお届けします。
|
アスパラのリゾット ミケーレ風
■材料(4人〜6人)
アスパラ:一束
米(カルナローリなどリゾット用の米):片手で4杯
野菜のブロード:ニンジン1本、ジャガイモ1個、
タマネギ半分、セロリ1本、塩少々
タマネギかエシャロット:半分
白ワイン:コップ半分〜1杯(量は香りの強さで調節する)
バター:40〜50g位
パルミジャーノチーズ:たっぷり二握りくらい
EXオリーブオイル:大さじ4
塩・コショウ:適量
☆下準備
・タマネギのかたい皮は取り除き、
あらいみじん切りにする。
・洗ったアスパラのかたい部分は取り除き、
先の穂の方は飾り用に5cmくらいに、
残りの部分は一口大に切る。
・野菜ブロードを作り、野菜を取り除き、
アスパラを入れてあたためはじめる。
■作り方
(1)深フライパンにタマネギと
オリーブオイルを入れて強火にかける。
小鍋に塩入のお湯をわかし、飾り用のアスパラを茹でる。
(2)タマネギをさっと炒める
火通し5分目くらいをめやすに。
(3)手でお米を計りながら、
洗わずに直接フライパンに入れる。
(4)お米にオリーブオイルがまわり、
パラッとしてくるまで、
だいたい1分くらい炒める。
(5)ワインを入れて炒め、
アルコール分を飛ばす。
(6)コショウを入れる。
(7)火を中火にして、
野菜ブロードとアスパラを
お米がひたるくらいまで入れる。
(8)アスパラをつぶしながらかき混ぜる。
(9)ブロードがなくなったら、
またブロードとアスパラを入れてかき混ぜる。
何度か繰り返す。
アルデンテの少し前で火を止める。
(10)まずバターを入れてよくかき混ぜ、
それからパルミジャーノチーズを入れて
再びかき混ぜ、塩味を整える。
(10)盛り付けをして、
飾り用のアスパラをのせ、
上からパルミジャーノチーズをかける。
▲「作り手の特典だよ〜」と、
作りながら味見をするミケーレ。
はい、出来上がりました。
春の優しい香りをお楽しみくださいね。
※おまけ
ミケーレの家に、家族が一人増えました。
今回初登場の長男ルーカ君です。
|
|
|
|