イタリアンマンマというのは、 イタリアのごはんのこと、じゃなく イタリアのお母さんのことですよ。 1982年、宝飾デザインを学ぶため、 イタリアへ留学した木戸愛さんは、 現地で日本人画家のご主人と出会い、結婚。 3人のお子さんを育てながら、 イタリア各地を転々とされました。 ペルージャに1年半、リエティに6年、 その後ミラノに20年以上‥‥。 イタリアでふつうの主婦になった木戸さんが、 ご近所のマンマたちに教わった イタリアの家庭料理のレシピを、 「ほぼ日」のみなさんにお分けします。 なんか味のあるイラストも、ね。 |
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春野菜が店頭に並び始めました。 若草色や黄緑のやわらかい葉色たちで 「生」の活気であふれています。 その色を愛で、 体中に春のエネルギーを取り入れましょう。 先日、春のチーマディラーパを買いました。 軽やかな苦味があるこの野菜は 我が家の大好物の野菜のひとつです。 さっそくチーマ1Kgの下処理。 チーマを洗い、 葉の部分と茎の部分に分けて 茎の皮を筋にそってむくと、 やわらかくてみずみずしい内茎が出てきます。 春の息吹を感じながらの作業です。 そうだった! バッバもチーマをテーブルの上に広げて、 同じことをしていたなあと その姿を思い出します。 そういえば、 バッバはアーティチョークの葉脈も 上手に取り出して 新しい味を発見したと喜んでいました。 ドクターになりたかったバッバは、 もしなっていたら外科医だったのでは? と、 器用に葉脈をはずす手先に見入ったものでした。 そしてバッバがよく作っていた アーティチョークの茎煮。 一度レストランでも出会いました。 お皿に堂々と整列して出てきました。 その美味しさはメインに負けないほどでした。 下準備。 このなんでもない野菜の処理をすれば 食べられる部分も多くなり、 味もそれ自身の凝縮した味と食感も楽しめます。 それを教えてくれたはバッバでした。 宝箱にしまってある思い出を 慈しみながら料理するときは 言葉にできないあたたかさに包まれます。 今日はイースター、復活祭です。 変えられない過去の思い出。 バッバと過ごし、いろいろと教わったこと、 そのごく一部でも受け継ぐことで 彼女が今でも生きている。 それを何年経っても感じることができるのが、 復活ではないかとも思っています。 さて、今回は楽しいメニューです。 卵型ポルペッティーニ(イタリア風肉団子)と フリタータ(イタリア風オムレツ)です。 イースター用に素敵なメニューがあると 友人が教えてくれました。 そこに私がおまけ付きを入れ込みました。 どうぞお楽しみ下さいね。
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