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アーカイブ 2007/05/22
 
レシピその42
アスパラのタリアテッレ
〜ペルージャの5月の思い出〜


私が日本からペルージャに留学したのは、
25年以上前にもなります。
ウンブリア独特の丘陵の緑が続く中、
ペルージャ駅につき、バスに乗って、
丘の上の旧市街につきました。
エトルリア時代の物や中世の家並みや、
街のあちこちにはられていたポスターから
文化や芸術を大事にしている人達が
住んでいる所なのだという印象を受けました。
全くイタリア語はわかりませんでしたが、
街全体から外国人を快く受け入れてくれる感じが
伝わってきたのです。
一人で住むにはとても快適な街でした。

私の最初の部屋は
アパートメントの最上階にある
イタリア人の家の一室で、
部屋は大きな窓があり、
さわやかな5月の風が、
窓から一杯に部屋に入って来て
ヒバリがピーッピーッと鳴きながら飛んでいて、
窓から飛びこんでくるのではないか?
と思うほどの勢いでした。
そして何といっても、異文化を感じさせたのは、
部屋のすぐ横にある教会の鐘楼の音。
時間ごとに奏でる鐘の音の大きさに驚き、
いつも部屋の時計を見ていたという具合です。

街の中心には13世紀の噴水や
大聖堂プリオリ宮殿などがありました。
メイン通りのバンヌッチ通りでは、
毎日午前中、
背広にネクタイ姿の人たちが集まり、
なかには、ピカピカの革靴や、帽子、
ステッキを持っている人もいました。
どこに行くでもなく、集まって何をしているんだろうと
不思議に思っていたところ、
コーヒーを飲みながら、
情報交換してたり、会話を楽しむ
リタイアしたおじいちゃん達の集まりでした。
当時のペルージャは
ジーンズにスニーカーを履いているのは
外国人だけでした。
カジュアルな服装の私には、
背広やネクタイ姿の人たちは、新鮮な驚きでした。

毎日どこかで開催されている展覧会や、
道を利用しての寸劇やダンス・・・・
なにもかもが学生気分で楽しめた街でした。
私の人生を大きくかえてしまった劇的な街ペルージャ。
今ではだいぶ違う雰囲気の街になったそうです。
もう一度ゆっくりと街を歩いてみたいものです。

さて、今回ご紹介するのはアスパラのパスタです。
緑が冴えているさわやかな自然の味が大好物な私は、
この時期はアスパラをたっぷりと使います。
麺は、タリアテッレだけではなく
スパゲッティでも試してみてください。
デリケートな味に初夏の始まりを感じますね。

アスパラのタリアテッレ


■材料(4〜6人分)

アスパラ:800g
トマト:3個
ニンニク:1かけら
オリーブオイル・塩:少々
タリアテッレ:800g




※下準備

・トマトは湯煎して皮と種を取り、角切りにする。
*トマトはなるべくフレッシュなものを。
 皮だけでなく、種を取ると、
 アスパラのグリーンな味を
 さらに引き立たせてくれます。

・アスパラは洗って、
 飾り用のものは斜め切りにする。
・アスパラの固い部分も切る。




■作り方

(1)塩入りのお湯で固い部分を良くゆでる。




(2)(1)にゆで汁を少々入れミキサーにかける。
*アスパラのソースの繊維が気になる方は
 ミキサーにかけたあと、網でこしてください。





(3)オリーブオイルと塩で味付けをしてソースを作る。




(4)オリーブオイルにニンニクを入れてあたため、
香りをだす。




(5)そこにトマトを入れる。塩で味付けをする。




(6)塩とオリーブオイルを少々入れたお湯に
まずアスパラを入れ、
柔らかくなってきたらタリアテッレを入れる。




(7)アルデンテにゆで上げて、
トマトソースの方に入れる。
お玉1杯のゆで汁も入れる。




(8)塩味をみて全体に味をなじませる。




出来上がりです。
ソースと一緒にいただいてくださいね。

みんなでいろんな盛りつけをいたしました。
みなさんはどのような盛りつけ方にされますか?
いろいろと楽しんでくださいね。










みんなで盛り付けをして盛り上がっているときに、
アスパラが大好物なももが、
一口お先にいただいてしまいました。
 
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