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アーカイブ 2007/04/10
 
レシピその39
魚介のリゾット〜桜〜


私は今、25年ぶりに日本の桜のなかにいます。
イタリアの桜は、特にミラノで見かけるものは、
八重でボリュームもあり、
色も桃の花に近いピンク色です。
花びらが落ちるとピンクの絨毯が
敷きつめられたように見えます。
イタリアの桜に比べると、
日本の桜は繊細で、色もとてもやさしい色。
これが懐かしい日本の桜なのだ、と思い出しました。

開花宣言から満開になり、春の嵐で一喜一憂。
そしていさぎよく、はらはらと、
青空をバックに天から舞い降りてくる花びら。
桜の季節に、日本にいることができて本当に幸せです。

万葉の昔から愛され続けてきた桜。
日本の歴史の流れの背後に、
いつも鎮座していた桜。
いつの時代にも桜が登場する物語がありますよね。
日本人の魂を象徴する国花になって、
海外でも「sakura」という言葉で通じます。

イタリア人に、
日本では天気予報のニュースのときに、
桜前線や開花状況も知らせてくれることを話すと
「日本人の生活のなかにある
 四季感や自然観は素晴らしい」
と、みんなに驚かれます。

のびのびとのびた枝に、
繊細な花をいっぱいに見事に咲かせて、
あっという間に散っていく‥‥
そんな桜の風景を心に焼きつけます。
そして桜を愛でる心を大事にしていきたいと
あらためて思います。

さて、今回ご紹介するお料理は
コモのレストランで教えていただいたお料理です。
リゾットのピンク色は、桜の花びらのような
あわいピンク色になるように調節してください。
この時期にぴったりの一皿、
どうぞ試されてくださいね。

魚介のリゾット


■材料(6人分)

リゾット用のお米:600g
アンコウ:お好みの分量
エビ:10〜12匹
ホタテ:10〜12個
バルバビエトラ(ビート):1/2個
トマト:1個
タマネギ:1/2個
レモン:お好みで
イタリアンパセリ:適量
塩・胡椒:少々
オリーブオイル:適量
白ワイン:少々
片栗粉:少々



☆下準備
・バルバビエトラ(ビート)は短冊に切り、
 水を少々入れて、ミキサーにかける。



・エビは頭と殻と背わたをとる。



・ホタテは殻をとって掃除する。



・アンコウは骨をとり、一口大に切る。



・トマトは皮を湯むきして、細かく切る。
・タマネギは細かく切る。
・タマネギ少々と、イタリアンパセリの茎をゆで、
 ブロード(スープ)を作る。


■作り方

(1)タマネギをひとにぎり分、オイルでいためる。



(2)(1)にお米を入れ、
お米があたたまるまで炒める。



(3)(2)にタマネギとイタリアンパセリの茎で
だしをとった、
軽い味のブロード(スープ)を入れていく。



(4)ブロード(スープ)を足しながら、
時々かき混ぜて、
7割くらいお米がやわらかくなったところで、
バルバビエトラ(ビート)を
好きな色になるまで加える。



(5)よくかき混ぜる。
アルデンテ(芯が少し残っているくらいの
歯ごたえのあるかたさ)に仕上げ、
塩と胡椒で味をつける。
少し水分が残っている感じで蓋をして5分くらい置く。
(このときにお好みでバターを
 20gくらい入れるのもよいです)



(6)残っているタマネギをオリーブオイルで炒めて、
そこにホタテを入れてさっと焼き、塩・胡椒する。
タマネギとホタテを取り除く。



(7)同じフライパンに、アンコウを入れ、
少し炒めてから、エビを入れる。
塩・胡椒をして白ワインを少々加え、
白ワインのアルコール分を飛ばす。



(8)トマトを入れる。



(9)フライパンに(6)のホタテとタマネギをもどし、
片栗粉で少々とろみをつける。
イタリアンパセリの葉を飾りつけの分を残して入れる。



(5)をお皿に盛った上に、
(9)をのせて、出来上がりです。
お好みでレモンをしぼってめしあがってください。


今回の飾りつけは、
アンチィーチョークを細く切ったものを
卵にくぐらせて、
小麦粉をつけて揚げたものと、
ポッロネギを小麦粉をつけて揚げたもの、
残ったイタリアンパセリの葉を使いました。
淡いピンク色に映える、緑のお野菜などを使って、
ご自由に飾りつけてくださいね。
 
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