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アーカイブ 2015/02/22
 
レシピその239
ゼッポラ(エトナ地方のタイプ)〜昔ながらの米作り〜


友人が連れて行ってくれた
ミラノのトラットリアで食べたリゾット。
お米の芯にもっちりとした存在感があり、
クリーミーで、まさしく私好み。
お米自体が持っている水分があり、
しっかりとした歯当たりでした。
初めて味わう食感でしたので、
さっそく、お米について質問したら、
「珍しいお米を作っているところだから、
 ぜひ行って来てごらん」と勧められました。
そこで、そのお米を求めて、
紹介された農家に行ってきました。
ミラノから車で2時間弱。
田舎の細い道を不安になりながら走っていると
ついにそれらしき建物を見つけました。


▲切り取られた稲。
 田んぼの向こうに農家がありました。



▲ついに到着。
 販売場は中庭の奥にあります。
 1914年にマリオ・マラテッリ氏が
 お米作りを始めた農家です。



▲お米だけではなくパスタや雑穀類も
 販売しているようで興味津々。
 それではさっそく入ってみましょう。



▲次女のご主人の説明を聞きながら、
 「これもお米で作ったの?」と
 思わず味見したものは‥‥。



▲「お米コーヒー」。
 お米を使って、新しい試みもしています。



▲これが探し求めたお米「マラテッリ」。
 タンパク質や他の栄養素が豊富で
 消化も他のお米を比べるとよいとのこと。



▲この農家を切り盛りするイザベッラ(左)と
 フランチェスカ(右)姉妹。
 お米はもちろんのこと、
 お米で作ったビールとコーヒー、
 それ以外にもポレンタ粉、小麦粉、
 パスタなどを買いました。



▲「おーい、できたぞ! 見にきて」
 と奥からの声の主は、
 袋詰めをしているフランチェスカのご主人。


マラテッリ米は日本米との
自然交配でできたものだそうです。
パダーノ平地で作られているお米のなかでは、
最も古い品種のひとつとのことでした。
単一耕作で収穫時期が遅いため、
時代とともに他の効率のよい品種にかわり、
今ではここだけが作っています。
代々作り続けてきたお米を絶やさずに、
独特の特徴あるよさを伝えたい‥‥。
一軒になっても先祖の想いを継承しているご家族は
さぞ強固な意思の持ち主だと思いますが、
笑いが絶えないその明るさは
親が紡いできた情熱の形跡を
自らが感じているからこそではないか
と思いました。

さて、今回、ご紹介するメニューはゼッポラ。
父の日に食べるお菓子です。
北のタイプと違う
南のシチリアのリータから教わった
お米を使ったエトナ地方のゼッポラです。
どこか懐かしさを感じる味です。

ゼッポラ(エトナ地方のタイプ)

■材料

米:100g
牛乳:350〜400cc
砂糖:小さじ1
塩:少々
オレンジ:1個
ベーキングパウダー:小さじ1弱
小麦粉:大さじ2
はちみつ:大さじ2
シナモン粉:中に少々。外にかける分はお好みで。




■作り方

(1)牛乳に砂糖と塩を入れ、
煮立ってきたらお米を入れる。
沸騰したら火を弱め、
ふきこぼれないようにしながら20分煮る。



(2)お米が煮えたら、粗熱をとる。



(3)オレンジの皮の部分をする。



(4)シナモンを入れる。



(5)ベーキングパウダーを入れる。



(6)小麦粉を入れる。
様子を見て、柔らかすぎるようなら
小麦粉をたす。



(7)よくかき混ぜる。



(8)はちみつを湯煎する。



(9)冷めた(7)をまな板に移す。



(10)長方形にする。
油をあたため始める。



(11)(10)に筋を入れて
ひとつずつ取って、
細長い棒型にする。



(12)180度くらいの油で揚げる。



(13)油をきる。



(14)お皿に盛りつけて、
はちみつを上からかける。



(15)シナモンをお好みで
上からかける。



はい、できあがりです。
お米のお菓子、
どこか懐かしい味も感じますね。

BUON APPETITO!


 
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