3人の子どもたちが小さかった頃の話です。
子どもたちが小学校にあがるまで、
我が家以外に日本人のいない
リエティという田舎町に住んでおりました。
すっかりイタリアの生活になじんでいたら
大都会ミラノへお引っ越し。
上の子ふたりは日本語を話せなかったので、
日本人学校に入れることにしました。
親子ともども日本の学校教育に
カルチャーショックを受けることも多々ありましたが、
私は次第に日本人の感覚を取り戻して、
学校の規則にも慣れました。
三男は日本人学校に通う
兄たちの日本語を聞いて育ったので、
自然と日本語を話すようになりました。
そこで小学校はイタリア人学校にしました。
イタリア人学校では学校の建物の中に入るときに、
きっちり手続きをふまなければなりません。
たとえ親であってもです。
学校から「熱が出た子を引き取りにきてほしい」と
要請されたときも、手続きが必要でした。
親が自由に出入りできる日本人学校とは
ずいぶん様子が違っていました。
ある日のことです。
三男が熱を出し、休ませることにしました。
日本人学校では、
欠席するときは学校に必ず連絡をします。
無断欠席はありえません。
そこで、私はイタリア人学校に電話しました。
すると事務の人が電話に出て、
「私はあなたのお子さんひとりのために
働いているわけではありません。
担任は子どもがいなければ
休みと判断しますからご安心下さい。
4日以上欠席の時はドクター証明書を持って
担任に提出をしてください」と言われ、
「確かに!」と納得しました。
規則を受け入れるということは、
まずその国の文化を理解しなければ
成り立たないことだと思った出来事でした。
さて、今回ご紹介する料理は、
ザクロソースでいただくチキンです。
甘酸っぱいソースで
しっとりと柔らかいチキンをお楽しみ下さい。
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チキンのザクロソース焼き
■材料(2人分)
鶏モモ肉:2本
パンチェッタ:20g
ザクロ:1個
レモン:半分
ローズマリー:2本
サルビア:数枚
塩・コショウ:適量
砂糖:お好みで
☆下準備
・チキンは骨からはずし、
余分な脂肪などを取り除いておく。
■作り方
(1)チキンの皮の方に
フォークで何ヵ所か穴を開ける。
(2)コショウと塩をかけて10分ほどおく。
パンチェッタに塩味があるので
塩は控えめにしておく。
(3)ザクロをザルなどを使い
手で押しながら絞る。
(4)レモン汁を加える。
(5)チキンとローズマリー、
サルビアを入れて30分ほどおく。
(6)パンチェッタを細かく切って焼く。
(7)よく温めたフライパンで
チキンの皮の方を下にして中火で焼く。
(8)フライパンのフタなどで
押さえながら焼く。
(9)パンチェッタが焼けたら
ザクロジュースの半分を入れて数分煮る。
(10)チキンが8分目焼けたら
裏返して余分な油を取る。
(11)(9)と残りのザクロジュースを入れる。
(12)フタをして弱火で5分くらい煮る。
(13)裏返してソースを
両面にしみこませながら煮て
チキンとパンチェッタを取る。
(14)味を見て、甘みが足りないときは
砂糖をひとつまみ入れる。
煮詰めてソースを作る。
はい、出来上がりです。
ソースをかけて、ザクロを散らし、
サラダと焼き野菜を添えました。
甘酸っぱいザクロソースと
チキンの味をお楽しみ下さいね。
Buon appetito!
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