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アーカイブ 2010/10/03
 
レシピその127
イカスミのリゾット〜ラベンナの伝統工芸の工房へ〜


ラベンナの近郊の街に住む
モザイク作家であり染織家でもある
エジーディオ・ミゼロッキさんのところに行ってきました。
彼は大学で建築を学び、卒論のため、
故郷ラベンナの伝統工芸を調べていくうちに
虜になったそうです。

1年半ほど前、工芸展で彼の作品と出会いました。
シンプルで優しく、
そして力強さを感じる作品をたいへん気に入って、
その時にアトリエまで行き、
クッションカバーを注文しました。
今回やっと取りに行くことができました。
行く前に「染色の工程を見せて欲しい」
と、お願いしておりましたので、
今回の訪問は楽しみが倍増でした。

その様子をお伝えしますね。


▲庭になっている「藍」のもととなる葉をとってきて、
 指で潰しながら型に擦りつけていきます。



▲これは子ども向けのレクチャーでも教えていて
 人気のものだそうです。



▲定着液につけたり、
 石けんで洗ったりを繰り返すと
 藍色になりました。



▲この地方の伝統工芸の木型染めです。
 型に釘からとった鉄色をつけて布に置き、
 木づちで数回叩きます。



▲鉄色染めです。
 漂白剤を使用して洗濯しても色落ちしません。



▲木型の元になる木は、
 農家からいらなくなったものを貰ったりするそうです。
 新しいデザインは木の消耗を防ぐために、
 ゴムを貼って作ります。



▲私も教えて貰いました。
 柿渋や墨色で絵を描いてみました。



▲外に干して乾くまで庭から取った
 トマトとバジリコでパスタ料理。
 この地区の洞窟内で発酵させるチーズも
 御馳走になりました。
 彼のキッチンには染料を煮ているお鍋が
 乱雑に置いてあったり、彼らしいキッチンでした。



▲ドアに掛かっていたカーテン。彼の作品です。

今、彼は住居の隣に、
レクチャーもできる広いアトリエを手作りしています。
昔のタイルを集め、床や壁をモザイクにするなど、
何年もかかって作っています。
見せてもらったのですが、
なんとも彼のライフスタイルを
そのままを感じるアトリエになりそうでした。
「次回はここで会おう」と約束をしてきました。


さて、今回のお料理はイカスミのリゾットです。
こちらのスミも染料のように、
なかなか落ちません。
歯や舌が真っ黒になり、
みんなで見せあったりして、
笑いがつきもののリゾットです。
海の味が広がる味です。
どうぞ試してみてくださいね。

イカスミのリゾット

■材料(2〜3人分)

モンゴイカ:280g(掃除後)
イカスミ:小2個
米:120g
タマネギ:中くらいのものを半分
ニンニク:1欠片
トマトソース:大さじ2
白ワイン:125cc
魚のブイヨン:370cc
オリーブオイル:大さじ2
イタリアンパセリ・塩:適量



☆下準備
・スミ袋を取り出します。
スミ袋を傷つけないように
横からキッチンハサミで開きます。



・これがスミ袋です。



・やぶらないように取り出します。



・取り出せました。



・イカは皮をむいて、短冊切りにする。
・タマネギは細くスライス切り。
・ニンニクは潰してからあらい微塵切り。
・イタリアンパセリはあらい微塵切り。
・魚のブイヨンはあたためておく。



■作り方

(1)鍋にオリーブオイルを入れ、
ニンニクとタマネギを炒める。



(2)タマネギがしんなりしてきたら
お米を入れて炒める。



(3)お米が透き通ってきたらイカを入れる。



(4)白ワインを入れる。



(5)アルコールを飛ばしながら煮る。
イカの足を飾り用にいくつか取り出す。



(6)スミ袋を切って、しごいて入れる。



(7)トマトソースを入れて混ぜる。



(8)ブイヨンの3分の1を入れてかき混ぜる。



(9)イタリアンパセリを入れる。
ブイヨンが少なくなってきたら
おたま1杯くらいずつ入れてかき混ぜる。



(10)15〜20分後、
お米がアルデンテ直前になってきたら
塩で味を整えてよくまぜ合わせ
フタをして2〜3分蒸す。



(11)フタを取り、よく混ぜ合わせる。



出来上がりです。
家で食べればお歯黒になっても大丈夫!

BUON APPETITO!




 
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