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アーカイブ 2007/10/30
 
レシピその53
ペペロンチーノのペーストとオイル漬け
〜ミラノの個人店と青空市場〜


主婦にとって毎日の買い物ほど
エネルギーを使うものはありません。
店頭で、家族の顔を思い浮かべ、
頭の中でいくつもメニューを組みたてながら、
素材とにらめっこします。
ときには、空想の世界にどっぷりつかったり、
ときには、足し算、引き算、かけ算したり、
頭のなかはフル回転です。

お買い物をするとき、
私は、便利なスーパーよりも、
個人のお店や青空市場が好きです。
ミラノのスーパーは、
日曜日も開いてくれるようになりましたし、
昼休み時間に閉まるところも少なくなり、
以前に比べて便利になってきました。
また、野菜は自分で選べますし、
魚、ハム類、チーズ類は、店員に注文をつけ、
会話をしながら、買い物ができます。
でも、個人店や青空市場で
交わされる会話とは、会話のなかみが違います。

ミラノでにぎわっている個人店に行くと
みんな顔見知りで、
店主とお客さんが、名前で呼び合っています。
客は店主をその道の専門家として尊敬していて、
相談にのってもらったり、
アドバイスをもらったりします。
店主は親の代から店を受け継いでいる人が多いので
昔話やいまの街の話を聞けるのも楽しみのひとつです。
店主と、店を盛り上げようとするおとくいさんの
会話がかもし出すあたたかさが、
心地よさを生み出してくれますし、
その場には、その地区特有の雰囲気が漂っています。
私はそんな元気な店が建ち並ぶ商店街大好きです。

こちらは、私が大好きな
青果店のおじさんのマウロです。


▲「ほら、新鮮なペペロンチーノ(赤唐辛子)が
  入ったよ!」



▲ペペロンチーノを選んでくれました。

マウロにペペロンチーノのペーストとオイル漬けの
作り方を教えてもらいました。
寒くて身体が縮こまるときは、
ペペロンチーノの助けをかりて身体をあたためて、
心身ともにほかほかになりましょう。
今回は、保存用のペペロンチーノのペーストと、
ペペロンチーノのオイル漬けの2つをご紹介します。

ペペロンチーノのペースト
(保存用)



■材料

ペペロンチーノ:枝を除いた分量300g
オリーブオイル:大さじ3〜4杯
ワインビネガー:100cc
白ワイン:100cc
塩:ひとつかみ




☆準備するもの
・沸騰消毒してあるビン
(用意するビンの数は、
 大きさによりますが、
 今回は小ぶりのものを2つ使いました)
・マスク
・ゴーグル
・かぶれやすい人はビニール手袋

■作り方

(1)ペペロンチーノをよく洗い、
ハサミで頭の緑の部分を切り取る。



(2)ワインビネガーと白ワインを合わせて沸騰させ、
ペペロンチーノと塩を入れて、
再び沸騰して来たら2分くらい煮る。



(3)数時間干す。
キッチンタオルで上から押さえて、
水分をよくとる。



(4)(3)を2つにハサミで切ってから
フードプロセッサーで細かくする。



(5)(4)にオリーブオイルを加えながら
さらに細かくする。
その後、用意したビンに空気を入れないように詰める
(少しつめてはとんとんとビンの底を叩く)。



(6)鍋の中でビンがぶつからないように
フキンなどでくるんで置く。
ビンのフタの上まで水を入れて、火にかける。
沸騰したら弱火にして15分煮てから
その中で冷ます。





出来上がりです。


ペペロンチーノのオイル漬け
(保存用)



■材料

ペペロンチーノ:枝を除いた分量300g
オリーブオイル:適量
ワインビネガー:150cc
白ワイン:150cc
塩:適量

☆準備するもの

ペペロンチーノのペーストと同様。

■作り方

(1)ペペロンチーノをよく洗い、
ハサミで頭の緑の部分を切り取り、
赤いところだけを細かく切り、
塩をたっぷりと入れてまぜて、
塩が全体的にまんべんなく行き渡るようにする。
一晩おく。



(2)ワインビネガーと白ワインを合わせて、
その中で(1)をさっと洗う。



(3)ざるでこして、キッチンペーパーの上にのせて、
5〜6時間よく乾かす。



(4)ビンに空気が入らないように、
(3)を少し入れてから、オリーブオイルを入れ、
また(3)を少し入れてから、オリーブオイルを入れ
‥‥これをビンがいっぱいになるまで何回か繰り返す。







出来上がりです。
3週間後くらいから食べられます。

ペペロンチーノのペーストやオイル漬けを
あらかじめ用意しておけば、
料理を食べるときに、それぞれが
自分で好きな辛さにできますので重宝します。
ペペロンチーノをこんな方法で楽しんでみては
いかがでしょうか。
 
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