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アーカイブ 2008/09/14
 
レシピその74
パスタ ペーストジェノベーゼ
〜バカンスの後は〜


バカンスが終わり、日常のリズムに戻ったミラノです。
とはいえ、出会う人達はみんな、
よく日焼けした健康的な身体で、
バカンスで過した想いをまだ身体に宿しています。

テレビ番組に出演している司会者やタレント、
政治家にいたるまで、
彼らの日焼けしている顔を見ると、
忙しい人も、私達のように
日常の生活リズムから離れて、
のんびりと楽しいバカンスを
過せたのだろうなと想像します。
きっと彼らも私たちと同じ価値観を大事にして
生活を楽しんでいるのだろうなと想像すると
親しみが増します。

今の時期は、だれと出会っても
「どんなバカンスを過したか?」
「費用はどのくらいだったか?」
「リラックス出来たか?」などの話題で盛り上がり、
だれしもが通常の生活に戻ってしまったことを
残念に思います。

ところで、私たちマンマのバカンスとは
どのようなものか?
千差万別ではありますが、
いつもの住居や生活リズムから
離れた環境に身を置くところは
みんなに共通しています。

友人のベアのバカンスは特別です。
大学生の子供達を山の家や外国旅行に送り出した後、
仕事が夏休みに入るまでは、ミラノで夫婦だけで暮らし、
夏休みに入ると2週間くらい、
夫婦だけで外国旅行をします。
今年はドバイに行っていました。
「レースの付いたエレガントな真っ赤なドレスで
 夕食の席についたら、
 あまりの私の素敵さに夫は驚いていたわ!」
なんて、ふだんスポーティな装いの彼女からは
想像がつかない話で
「きっと甘過ぎる夜を過したんでしょうね」
なんて相づちを打って、
彼女ののろけ話に拍車をかけたほどです。
「人生にはこんなことも、たまには必要でしょう」
と、ひょうひょうと言ってのける彼女は
ふだんは一日中よく働いています。
家庭、仕事、そして素敵なバカンスの
バランスがよく保たれていて
彼女の人生は充実しています。

でもまれに、別の友人のロレッタのように
バカンスがいつもと違うリズムのため、
疲れたという人もみられます。
ロレッタのバカンスは
毎年、家族で親戚の家に行き、
そこでふだんのマンマの仕事をしていましたが、
今年のバカンスは
本当のバカンスをしたいとの希望で、
ツアー旅行をしました。
これは、彼女にとっては思い切った決断だったようです。
しかし、それは楽しくもあったそうですが
疲れが出たそうで、彼女いわく
「疲れは出るし、お金は出るし、
 人がいなくなったミラノでのんびり過すのが
 最高のバカンス!」だそうです。
そんなせりふに私は思わず納得のサインを送りました。

さて今回ご紹介する料理は、
バジリコソースのパスタです。
バジリコの香りにバカンスの記憶がよみがえります。
身体中が夏の香りでいっぱいになりますよ。

パスタ ペーストジェノベーゼ

●ペースト作り

材料には3〜4人分の分量を書きましたが、
今回、私は保存用にたくさん作ったので、
バジリコの葉を乾かしている写真など、
たくさんの量が写っている写真もあります。
ご了承ください。

■材料(3〜4人分)

バジリコ:80g
松の実:20〜30g
パルメジャーノチーズ:大さじ山盛り2
ペコリーノ・ロマーノ(※):大さじ山盛り1
※パルミジャーノチーズを倍量にしても可。
ニンニク:1かけら
オリーブオイル:大さじ5
塩:小さじ1





☆下準備
・ バジリコはよく洗い広げて干す感じで
 水けをよく切る。
 かざり用に10枚ほど取り分けておく。
・チーズ類はする。



■作り方

(1)フードプロセッサーの中に
材料を全種類入れます。
この写真の量が3〜4人分の量です。



(2)ペースト状になるまで
フードプロセッサーをかけます。
途中で一度かき混ぜて、オリーブオイルの分量をみて
足りないようでしたら足してください。



(3)ペーストの出来上がりです。



たくさん作ったときは、保存します。
冷凍保存用の袋に入れて冷凍保存すると、
スープやトマトソースに少し入れたり、
肉魚の付け合わせのソースとして
ちょっと使うときに重宝します。



また、パスタ用のペーストに使う分は、
煮沸消毒したびんに入れて、
空気に触れる表面をオリーブオイルで覆い、
ふたをしっかり閉めて、冷蔵庫で保存します。
びんの大きさは一度に使い切る大きさにしましょう。




●パスタ作り

■材料(3〜4人分)

パスタリングイーネ:250g
じゃがいも(※):大1個
いんげん(※):100g
オリーブオイル:少々
ペースト:上記の3〜4人分の量
塩:大さじ1
※好みでじゃがいもといんげんは入れないでもよいです。



☆下準備
・じゃがいもは皮をむいて一口大に、
 いんげんは適当な大きさに切る。



■作り方

(1) 塩を大さじ1入れたお湯に
まずじゃがいもを入れて、その後にいんげんを入れる。
1分くらいしたらパスタリングイーネを入れる。
なお、パスタリングイーネは
ゆで時間が11分のものを使っています。
野菜とパスタを一緒にゆでる時間の案配が
むずかしい場合は、
野菜とパスタを別々にゆでてください。



(2)フライパンにオリーブオイルを入れてあたためる。



(3)そこにゆで上がったパスタと野菜を入れる。
オリーブオイルを全体になじませる。



(4)ペーストを加えて、茹で汁を少々加え、
さっとあわせたら火を止める。
火を通しすぎるとペーストのバジリコの味と色が
変わってしまうので注意してください。
作りたてのペーストをお使いの場合は、
フライパンを使わずに、
ゆであがった野菜とパスタとペーストを
ボールに入れて、かき混ぜるだけで大丈夫です。



(5)もう一度全体的によくかき混ぜる。



出来上がりです。
ペースト少々を上にのせて、
バジリコの葉もかざります。
バジリコの香りをたっぷりと味わいましょう。
お好みでパルメジャーノチーズや
オリーブオイルを足して召しあがってください。


 
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