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ボローニャ郊外の小さい街に 所用がある夫について行ってきました。 ちょっと出かける、小さい旅。 そこで過ごす短い時間。 それでも、景色を愛でるだけでなく、 違う地方の空気に触れて、人に触れて話を聴き、 その地方の独特の料理に出会えます。 夫がいない間に私は短いひとり旅を楽しみます。 まず中心にある教会に行き、 そのまわりにあるバールをのぞいて、 惹かれるところに入って、 コーヒーをゆっくりいただきながら、 みんなが話す方言の音色を楽しんだりします。 それから個人店をのぞいたり、 スーパーマーケットに行く時間をもうけます。 先日はその街に唯一あるスーパーに入りました。 けして大きくない店内においてある物を見て 商品構成がミラノとは違うことに気がつきます。 まず生パスタ系のウインドウが広いです。 そして、なによりびっくりしたのは、 肉売り場のひき肉のパックの大きさ! ボローニャラグーを作るのでしょう。 ミラノのミートソースに使うより 荒びきで量が多いです。 年末年始にみんなで食べることを 前提としているのではと思いました。 家族からのメニュー要望が この肉を使ったソースだとしたら、 パックの大きさから、 温かい家族の温度が伝わってきました。 今回は、前回ご紹介した 栗とボローニャのモスタルダを使った ドルチェを紹介します。 モスタルダはこの地方の田舎料理です。 時期によって乾燥栗にしたり、 栗粉を使ったり、豆を入れたり、 家庭ごとにいろいろな味があるようです。 教えていただいたものは特にシンプル味で、 欠かせないのは「サバ」です。 「サバ」とは葡萄液をゆっくりと 3分の1から4分の1になるまで 12時間以上煮詰めた物です。 自然の甘味料ですね。 モデナの友人曰く、 彼の家ではバルサミコ酢を作りますが 家用には樽に詰める前の「サバ」を 自然薬として水に薄めて 毎日健康のために飲まされていたとのことです。 昔は年月をかけて作る秘薬としても愛されてきた 高級なバルサミコ酢は 自分たちの口には入らなかったそうです。 今回のシンプルなドルチェ我が家は 朝食のブリオッシュ代わりに たっぷりとサバをかけて頂きます。 簡単に作れますのでご一緒に作りましょう。
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