「渡辺京二さん」。
実は、数年前まで某有名予備校で
現代文の講師をされていらっしゃいました。
熱血の若手講師が多いなか、
一人だけおじいちゃんの先生がいるなーと、
生徒のあいだで不思議がられていました。
そして、渡辺先生の講義は、やはり独特の雰囲気。
「普通に読めば解けちゃいますね〜簡単簡単」
「テクニックなんかないですよ〜」と、
予備校講師らしからぬ発言には
毎回みんな失笑していたものです(笑)
しかし、先生の悪口を言う者は不思議とおらず、
みな、先生の独特の雰囲気にハマっていきました。
先生の授業は、受験勉強としての国語から
一瞬だけ離れることができる
一種の癒しの時間でもあったんです。
今になって思うと、
いわゆる「合格するためのテクニック」ではなく、
文章そのものの読み方、考え方を
教えてくれていたんですね。
先生が本を出してるってことを知ったのは、
予備校を卒業した後。
ゆるめで適当なオトボケおじいちゃんが
こんなにすごい人だったとは!!
予備校を卒業してから4年、
いまだに渡辺先生の本を読んでいません。
これを機に、挑戦してみようかなと思います。
あのころ、ちんぷんかんぷんだった先生の話、
今なら少しわかるかな?
(22歳・大学生) |