イトイの読んだ本、買った本。
 

『なぜいま人類史か』
著者:渡辺 京二
発行:洋泉社(洋泉社MC新書)
価格:¥ 1,785(税込)
ISBN-13:978-4862481030


Amazonで購入する
イトイはこう言っている。
なんだか、渡辺京二という著者には、
不思議な魅力があるものですから、
時々、ふっと本を買ってしまうわけです。
読みこなすのは、簡単じゃないんですけどね。
で、その渡辺さんの講演録の新書です。
タイトルが最高で、少し読みはじめたかぎりでは、
大きいです、書いてある内容が。
なのに、半分くらいのところで止まってます。
 
「渡辺京二さん」。
実は、数年前まで某有名予備校で
現代文の講師をされていらっしゃいました。
熱血の若手講師が多いなか、
一人だけおじいちゃんの先生がいるなーと、
生徒のあいだで不思議がられていました。

そして、渡辺先生の講義は、やはり独特の雰囲気。
「普通に読めば解けちゃいますね〜簡単簡単」
「テクニックなんかないですよ〜」と、
予備校講師らしからぬ発言には
毎回みんな失笑していたものです(笑)

しかし、先生の悪口を言う者は不思議とおらず、
みな、先生の独特の雰囲気にハマっていきました。
先生の授業は、受験勉強としての国語から
一瞬だけ離れることができる
一種の癒しの時間でもあったんです。

今になって思うと、
いわゆる「合格するためのテクニック」ではなく、
文章そのものの読み方、考え方を
教えてくれていたんですね。

先生が本を出してるってことを知ったのは、
予備校を卒業した後。
ゆるめで適当なオトボケおじいちゃんが
こんなにすごい人だったとは!!

予備校を卒業してから4年、
いまだに渡辺先生の本を読んでいません。
これを機に、挑戦してみようかなと思います。

あのころ、ちんぷんかんぷんだった先生の話、
今なら少しわかるかな?
(22歳・大学生)

 
乗組員も読んでみた。
タイトルにある「人類史」という言葉から、
進化論の話かと思っていたら、
全然ちがう内容で、
自然と人間との関係性や、
人間の存在理由などについて
書かれた本でした。

わたしにはむずかしいことが多く、
読みはじめは苦労しましたが、
ところどころに現れる、
著者のぴしゃりとした物言いや、
話し言葉のおもしろさもあって
だんだんと読めるようになっていきました。

とはいえ、
すぐに理解できる内容でないことにはかわりなく、
今回は、表題の第一章を読むのが精一杯でした。

この先には、「外国人が見た幕末維新」といった
表題とはちょっとちがう内容も並んでいるようなので、
引き続き、
ゆっくりと読み進めていこうと思っています。

渡辺京二さんは、1930年生まれの日本近代史家で、
この「なぜいま人類史か」は葦書房より、
1986年に単行本として出版され、
2007年、洋泉社MC新書に収められました。

**************

『なぜいま人類史か』へメールをお送りくださり、
ありがとうございました!
また次回の「イトイの読んだ本、買った本」を
どうぞお楽しみに。

2009-06-13-SAT
ほぼ日ホームへ