イトイの読んだ本、買った本。
 
イトイの読んだ本
『NHKためしてガッテン流
 死なないぞダイエット 最新版』

著者:北折一
発行:メディアファクトリー
価格:¥ 1,260(税込)
ISBN-13:978-4840126533


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イトイはこう言っている。
ぼくはいまごろ知ったのですが、
もともとベストセラーになっていた本らしいです。
「死なないぞ」という部分が、
なんだかおおげさに感じられて、
じゃまだなぁと最初は思ったのですが、
どっこいまったくちがいました。
メタボリックということは、
「かっこわるい」というような美容の話ではなく、
もっと命の危険につながる状態なんだということが、
こんこんと熱心に説かれます。
これがですね、さすが
『NHKためしてガッテン』のディレクターだけあって、
わかりやすくて説得力があるんです。

で、ダイエットなのですが、
「意思の強さ」を要求する方法はダメだというわけです。
がまんしないでダイエットする、という。
さまざまなダイエットが、
どういうふうにダメなのかということにも、
しっかり解説をしてくれてます
これ、ぼくは納得しましたねー。

やりますよ、これは、これはやります、ぼくは。
うまく行ったら、全社をあげてやりましょうと言います。
 
乗組員も読んでみた。
タイトルや帯の言葉からわかるとおり、
この本は、ダイエットをしたい人のための本です。
朝、夜2回、体重計にのって、グラフに記入するという
簡単なダイエット法
「計るだけダイエット」のやり方と効果、
つづけるためのコツが、
著者の経験をもとに、
とてもわかりやすく書かれています。

ですが、だれにとっても読みやすい本か?
と聞かれると、
わたしにとっては、そうではありませんでした。
使われている文章や言葉は
大変わかりやすく、丁寧です。
なにもわかりにくいことはないのですが
この本のプロローグからはじまって
約半分のページを割いて書かれている
世の中のデータや客観的な事実に
身につまされるものがあり、
それに、怯えてしまったのでした。

突然死がどういうものか、
太ると突然死の割合が増えるのはなぜなのか、
内臓脂肪が皮下脂肪より体にどう悪いのか、
「死ぬよりツライ‥‥」と
家族がつぶやくような病気は
どういう治療を続けていくのか、など
具体的なダイエット方法に入る、
手前のところで、
本当の意味ではよく知らなかった
科学的な真実や病気のことが書かれていて、
それを読んでいると
具体的に自分の家族のことを
思い浮かべたりもして、
そうなったら怖いなという気持ちに
読み進める力を奪われそうになるのでした。
読み終わった、いまになって思えば
それこそが、この本がいうところの
ダイエットするための明確な「意志」の
もとになる知識なんですけど、
その部分を乗り越えるのは、
人によっては、ちょっと大変かもしれません。

自分もそうなったかもしれないという
著者の、危機感から出てきた言葉
「死なないぞ」の部分に込められた意味が
「せめて十人並みの体型に戻したい」と願う
ほんとうに必要な人のところへ伝わるよう、
学校の必修科目のように、
みんなが知ってる本になるといいな、と、
そんなふうに思える本でした。

タイトルの
「死なないぞ」に込められた
著者の思いは、
具体的な「ダイエット」の方法より
伝えたいことなのではないか、
というふうにも思えます。

ちなみに、ちょうど
この原稿を書いているときに
通りすがりの乗組員に
同じ著者の
「やせるスイッチ 太るスイッチ
 女性のための成功ダイエット」

をすすめられました。
こちらも少し読んでみたところ、
わたしのように、
「死なないぞ」の部分に
腰が引けてしまいそうな女性の方には
こちらをおすすめします。
2010-01-30-SAT
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