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『坂本龍馬』
著者:飛鳥井 雅道
発行:講談社(講談社学術文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
ISBN-13:978-4061595460
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ぼくは、とにかく「坂本龍馬」というのは、
テーマとして食わず嫌いなんですよ。
「自称・龍馬」が、あちこちにいっぱいいるでしょう。
その人たちは龍馬じゃないのですが、
なんだかそういう人たちの親分なのか‥‥と、
まちがっているとは知りつつも、
イメージしちゃうわけなんですね。
で、常識の範囲で龍馬とつきあう、
というくらいの態度でいたのですが、
今年のNHK大河ドラマの『龍馬伝』をちょっと観て、
これは一年つきあってみようかと考え直したわけです。
(おれが「龍馬のように生きるぜよ」と言いだしたら、
みんな、引くだろうなぁ?)
で、参考にと何冊か「龍馬本」を買ったのです。
そのうちで、最初に読もうと思っているのが、この本。
さてさて、どうだろう。 |
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坂本龍馬というと、とにかく自由で明るい人
というイメージだったんですが、
この本の最初に書いてあるのは、
龍馬の孤独について。
生まれ故郷の土佐からは脱藩、
薩摩の西郷隆盛や、長州の桂小五郎とともに
幕末の日本を駆け回るも、
結局どこにも属そうとしなかった龍馬は
本当はとても孤独な人だったんじゃないか、
という仮説をもとに
史料などを参照しながら真の龍馬像を探っていきます。
坂本龍馬を中心に描くのではなく、
取り巻く人や時代背景を丹念に描くことで
外側から龍馬像をあぶり出していくという構成なので
実はこの本に龍馬はあんまり出てきません。
なので、
龍馬のいきいきとした活躍を知りたい!
という人には向いていない本かもしれませんが、
いまだに謎の多い人物、坂本龍馬を
いろんな角度から知りたいという人には
とても面白い本だと思いました。 |
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2010-03-06-SAT |
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