がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

フライパンひとつで何をつくる? その16
〜スタンダードにひとくふう!〜


自炊老人じゃ!
こないだ、散歩途中にカフェーを見つけて入ってみたぞ。
わし、緑茶ディクト(という言葉はないが)なもんで
あまり外でお茶、飲まんのじゃが、
どうにもその店には惹かれてな、
えいやっと入ってみた。冬なのにテラス席にひとり、
ひざ掛け毛布を借りて茶を飲んだよ。
うーさぶさぶ、じゃが、なんか、よかった。
そしたら、水を入れるグラスが
ものすんごく、プリチーでな、
底は四角、縁は丸、全体の印象は
角のとれた丸っこい四角いグラスじゃ。
じーっと見とるうちに、むらむらと、
物欲老人になってしまった。
わしがもちょっと悪けりゃ、
持って帰るところじゃが、そんなこたぁ、せん。
店の若いのに訊いてみたら、
仏蘭西のジュースメーカーの景品コップとやらで
市販はしておらんそうなんじゃが
無理を言ったらひとつ譲ってくれた。かっかっか。
あたたかくなったらこれで冷たい緑茶を飲むんじゃー。
楽しみじゃ!

てなこって、ちょっと間があいちまって、すまんな。
「フライパン」残すところあと2回の予定でな、
その前半戦。今日もたっぷりじゃよ!!
スタンダードなメニューに一工夫、というような投稿が
多かったのう。

まずは、お、かなり本格的!

餃子の作り方を読んで思い出しました。
 私は実は中国人の方から
 本格的な餃子の作り方を学んだのであります。

 まず皮。
 皮の種は、なんだかうどんにそっくりです。
 小麦粉に少々の塩を加えて練りこみ、
 耳たぶくらいの硬さにします。
 それを30分ほど寝かせてグルテン強化。
 寝かせた種は、粉をふったテーブルなどの上で
 ごろごろと転がし、直径2〜3cmの棒状にします。
 端から包丁で2〜3cmほどに切っていきます。
 それを麺棒などで円形に伸ばすわけですが、
 最初の数個で大きさを見て後の種をちょうどよい量に
 切り分けるといいと思います。
 伸ばし方はちょっとコツがあります。
 左手で半時計回りに種を回しながら
 右手で外から中心に向かって麺棒を転がします。

 そうすると中心が厚めの、水餃子・蒸し餃子にぴったりの
 皮になるんですね。
 焼き餃子だともっと薄いほうが食感がいいと思います。

 次に、種。
 肉は豚挽き100%。
 キャベツ・白菜などは入れません。
 用意するのは
 黒・白・緑の粒胡椒、
 にんにく
 長ねぎ
 生姜
 のみ。にらは入っていなかったと思います。

 粒胡椒は小鍋に50ccほどのお湯を沸かし、
 その中に合計10粒ほど入れ5分ほど煮出します。
 また、同じことをやはり50ccほどの油でもいたします。
 できた胡椒汁と胡椒油は、挽肉に混ぜ、
 使った胡椒は捨てます。
 にんにく、長ねぎ、生姜は細かく細かく
 これでもかと言うほど細かく、
 まるで摩り下ろしたかのように細かく刻みます。
 (摩り下ろしてもいいんじゃないかと私は思いますが)
 それも挽肉に混ぜ、種の出来上がり。
 すごくシンプルです。

 それを作った種で包んでゆでるか蒸す。
 たれは醤油とお酢に、トウバンジャンなどの
 醤類を入れて食べます。うま!

 ちなみに私は今ロンドンにいるのですが、
 こちらの中華街で手に入れる餃子の皮は
 日本のスーパーなどで売っている皮より
 厚くてやはり水餃子か蒸し餃子専用、と言う感じがします。

 でもやっぱりあのクリスピーな
 焼き餃子が好きなんですよねー。
 正月早々禁断症状に襲われ、作って食べました。
 あまった餃子は冷凍しておくと便利です。
 ちなみにこのときの餃子は
 白菜・にら・醤油漬けにんにく・生姜に豚挽きでした。
 醤油漬けにんにくは、ワンタンにも使えて便利です。

 長くなってしまいました。すみません。
 ではまたー!(渡部 まき 英国で修行中)


英国から中華。修業中とは、がんばってくれい!
餃子、皮も種も、というのは、
けっこう時間と手間がかかる作業でな、
なれない自炊人にはちょっと敷居が高いな。
が、これ、自炊人何人かで集まって
「つくるたのしみ」を味わうには
最適のレシピかもしれんよ!
かくいうわしも、家族がいたころは
よくつくったもんじゃが、
いまは、なーんか、作る気がしないままでおった。
友人を呼んで、やってみるかのう?
という気になったよ。

それにしても「胡椒を煮出す」とは
これまたすごい。やったことなかったが
なるほど、なあ!



続いては、自炊常連党公認、じゃなかった、
投稿人のしろうさどのからも、
餃子! 最初にいっとくがわしの名前は
「自炊老人」で「自炊」じゃないぞ。
ま、いっか。

●どうも、自炊どの。しろうさであります。
 何をかくそうワタクシの一番の得意モノは餃子です。
 自炊どのがレシピを! と言ったのは、
 私に向けてだと思い、調子にのってお届けします。
 近所のおばちゃんたちにも評判が良く、
 一度に300個作るのですが(店を出そうかと
 本気で思ったりもしてます)、
 今回は焼き餃子です(水餃子は違うレシピです)。
 右の方の普通の量に直して作ってみて下さいね。

 ポイントは野菜の水気をよくしぼることです。
 しぼると調味料がよく入ります。

 【焼き餃子の材料】<左>300個分 <右>75個分
 ◆皮と種
 市販の餃子の皮(小さめの皮) 300枚/75枚
 豚ひき肉 800グラム/200グラム
 鳥ひき肉 200グラム/50グラム
 キャベツ 2玉/半玉
 ニラ 2把/半把
 深ネギ 2本/半本
 干し椎茸8枚/2枚
 ショウガ(半量はすりおろして調味料に) 2個/半個
 ニンニク 4かけ/1かけ
 ◆調味料
 砂糖・しょうゆ・塩・ごま油・ラー油・ネギ油・
 オイスターソース・テンメンジャン・紹興酒・
 ショウガ絞り汁
 ◆作り方
 1.キャベツ・ニラは茹がいた後、さましてから、
   みじん切りにし、水気をしぼるしぼるしぼりとる
   (布で)。
 2.干し椎茸は戻してみじん切りにする。
   水気は5分ぐらいしぼる。
 3.ショウガ・ニンニクもみじん切りにする。
 4.ボウルにひき肉・野菜を入れ混ぜ始める。
   すべての調味料を入れながらよく混ぜ合わせる。
 5.皮に適量の具を入れ包む。
 6.焼く。(私は蒸し焼きにするときにお湯を使います。
   温度差が少ないのでイイですよ。)
 7.焼き上がり直前にごま油を少し入れ、カリッとさせる。
 8.酢醤油にラー油をたっぷり入れてめしあがれ。
 (しろうさ)


300個! こりゃまた、自炊くん史上初の
大量レシピじゃなあ。でもまあ、実は、少量つくるのも
大量につくるのも、あまり手間は変わらないんじゃよな。
たっぷり作った餃子は、
粉振って冷凍しとくといいよ。
焼くときは解凍せずに
そのままフライパンでおっけーじゃしな。



続いては、ユーラシア大陸の両端の料理を2品じゃ。

●こんにちわ! 自炊老人さま!
 さてさて、自炊老人さまは反テフという事ですが
 それはイマイチ信用できないとかそーゆー事でしょうか?
 何となくちゃんと熱くなってるか不安とか
 何となく美味しくなさそうとか、
 ワタクシの電子レンジに対する不安に
 似ているのかもしれませぬ
 (電子レンジは専ら補助に使ってますねぇ)。
 こないだの「牡蠣の落とし焼き」にすっかり魅せられて
 早速作ってみましたよ。おいしかったぁ。
 餃子も焼くの難しいんですよねぇ。
 ワタクシの場合、空腹に勝てず、
 充分フライパンが熱くなってないうちに入れてしまうのが
 敗因かと・・・あれ、最後に小麦粉の水溶きを
 回しかけて、ぱりっとさせても美味しいですよね。
 あ、餃子は鉄鍋で焼いた方が美味しいなぁと思いますわ。

 さてさて、テフロンのいいとこを生かした料理として
 ですね、「フレンチトースト」なんかはいかがでしょうか?
 出来るだけ朝ご飯を食べる派のワタクシとしては
 重宝してるのですが。

 1.まず、前日の夜、テフロンのフライパンに
 卵を溶きます(一人なら18センチぐらいのが
 よろしいかと)。
 2.そこに牛乳を入れて、フライパンで混ぜ、
 お好みで砂糖などを。
 3.パンを浸し、蓋をしときます。
 4.朝には見事に吸収しているので、
   それをそのまま中火にかけます。
 5.良い焼き色がついたらひっくり返し、
   ごく弱火にして、蓋をします
 6.その間に顔を洗うとかコーヒーを煎れるとか
   しましょう。
 7.良い焼き色がついたら、フレンチトーストと、
   コーヒーの朝食の出来上がりなり。

 砂糖を入れずに、蜂蜜かけてもいいですし、
 プレーンヨーグルトにジャムを落としたやつを添えても
 なかなかです。

 あと、しょっぱいフレンチトーストはご存知でしょうか?
 ガーリックパウダー(ニンニクの切り口をこすりつけても)
 と塩胡椒をはたきこみ同じようにします。
 間にチーズを挟んでも、とろりと出て来て良い感じです。
 目先が変ってこれも美味しいですよん。

 そしてテフロンを利用しまくってるワタクシですが、
 いくつかは鉄でないと! って言うのがあります!
 その一つは「チヂミ」やっぱりぱりっと感が違います。
 韓国のお好み焼きですよねー。お好み焼きなんだから
 何を入れてもいいんですが、簡単なので良く作るのが
 『ネギと人参のキムチ』
 1.小麦粉に、水を小麦粉よりちょっと少な目に入れ
   混ぜる。そこに更にタマゴを加え混ぜる。
   (山芋の入らないお好み焼きの生地ってところですな)
 2.細ネギをざくざく切って入れ、
   人参も千切りにして入れる。
 3.キムチをざくざく切って入れる。
 4.フライパンにごま油を熱して、生地を流し込む・・・
   というか薄く広げる。どんなにお腹がすいていても、
   ここは薄く。具がやっとまとまる程度。
 5.中火〜弱火で焦げないようにじりじり焼く。
   表面が大体乾くまでじりじりと。
 6.ひっくりかえしてフライ返しとかで押さえながら、
   いい感じの焼き色がつくまで焼く。
 7.適当に切って、酢・醤油・砂糖を混ぜたタレをつけて
   食べる。

 作り方によっては、白玉粉を混ぜたりもするようです。
 もっと軽く焼きあがるのだったかな?
 あと、魚介類を入れるとご馳走ですねぇ、
 この場合は更に水分が出るので
 良く焼き込んだ方が良いようです。
 ワケギとかニラとかでもいいし、
 キムチは後で添えても良いし、
 ニンニクのすりおろしを生地に混ぜてもいいし。
 タレは、醤油、酢、トウバンジャン、胡麻とか、
 とにかく何でもアリですねぇ。
 とにかく、生地は具がやっとまとまる程度。
 なるべく薄く焼くというのが
 家庭でうまく焼くコツではないかと

 うぁ、何か気づいたらすごく長くなってしまった・・・
 それではこの辺で!(ERI)


うんうん、どっちもカンタンでうまいよのう。
そしてどっちも、自分なりに工夫できるのが
いいところじゃな。
チヂミ、今の時期なら牡蛎がうまいよ。
おっと、フレンチトースト、火にかけたまま
台所を離れて顔を洗わないように!
火事のもとじゃ、自炊人たるもの、そりゃイカン!



で、反テフロン問題じゃが、
油を使わずに調理できるという点は
大いに認める。ただ、わし、鉄のフライパンが好きなもんで
鉄への愛をしめすために「反テフロン」だなんて
言っとるだけなんじゃ。すまんのう、テフロン派のかたがた。
あまり気にせんでおくれ。

続いては、オムレツ! カリブ風とはこれ如何に?
さらにもうひと品も、あるぞー。

●オムレツもいろいろ種類がありますね。
 今回私がご紹介するのは「カリブ風オムレツ」です。
 店で食べた味を家で再現したので
 正しいレシピではないかも。
 でも、味は同じでしたので。

 材料・・・卵2、3個、ミックスベジタブル
 お玉一杯ぐらい、ベーコン2枚、玉ねぎ1/2個
 調味料・・・胡椒、ケチャップ、粉チーズ、タバスコ
 つくり方・・・
 1)フライパンで湯を沸かし、ミックスベジタブルを
   軽くボイルし解凍する。ボウルに空ける。
 2)ベーコンは1センチ幅に切る。
   玉ねぎはみじん切りにする
 3)ベーコンと玉ねぎをフライパンで炒める。
   同じボウルに空ける。(両者一緒に。ベーコンは
   ちょっとカリカリ、玉ねぎはややしんなりまで)
 4)同じボウルに卵を割り入れ、胡椒を入れ混ぜ合わせる
   (ベーコンに塩分があるので塩は入れない)
 5)熱したフライパンに油を多めに引き、
   ボウルの中身を全て入れる。片面がいい色になったら
   裏返ししっかり焼く。
 6)皿に盛り付け、ケチャップ、粉チーズ、
   タバスコをかけて出来上がり。

 すべて手軽に入手できる材料なのに、なぜかカリブ風。
 案外カリブも身近だったのね。

 そして、もう一つ。味噌を使ったレシピです。
 前回「鮭のチャンチャン焼き」をご紹介しましたところ、
 自炊老人様より味噌を使ったレシピのリクエストが
 ございましたので、つくってみました。
 こんなのでいいのかと思いながらもご紹介いたします。
 「野菜と肉の中華っぽいカンジ」です。
 冬は葉菜類が高いので根菜類にしました。

 材料・・・豚肉(パラ・モモ・なんでも)100g、
 人参1/2本、大根10センチ、かたくり粉少々
 薬味・・・にんにく、しょうが、長ネギ
 (すべてみじん切り)
 調味料・・・味噌小さじ1、砂糖小さじ1/2、
 キムチの素少々、オイスターソース少々、
 鶏ガラスープの素小さじ1
 酒・醤油・ごま油少々
 つくり方・・・
 1)材料をすべて千切りにする。
   豚肉は醤油と酒で下味をつける。
 2)フライパン(中華鍋なら尚良し)で湯を沸かし、
   人参を30秒程下茹でする。
 3)味噌を100CCのお湯で溶く(水は溶けづらい)。
   砂糖、キムチの素、オイスターソース、
   スープの素も合わせる。
 4)フライパンに油を引き、薬味をいれ香り付けをする。
 5)いい匂いがしてきたら、豚肉を入れ炒める。
 6)肉に火が通ったら野菜を入れ更に炒める。
 7)合わせた調味料を入れ、よく混ぜる。
 8)水溶きかたくり粉を入れさっと炒める。
   仕上げにごま油をたらし、すぐ火を止める。
   出来上がり。
 豆板醤や甜面醤等を入れると本格中華になりますが、
 一瓶使い切る自信がない方はキムチの素、味噌&砂糖でも
 十分中華のテイストになると思います。
 レトルト中華合わせ調味料よりも応用が利くし、安価です。
 大根はちょっと強引のようですが、味噌と大根、
 お椀の中ではナイスコンビが炒め物で合わない筈がない。
 千切りにすると大根の主張が控え目になり、
 他の材料ともしっくりいきます。
 水分が多いので手早くチャッチャッカ炒めましょう。
 いかがでしょう、自炊老人様。(ぐるんぱ)

 
ぐるんぱどもの2品、さんきゅうじゃ!
まずはカリブ風オムレツじゃが、
わしにもどこがカリブなのかわからんが、
たぶん、植民地時代のスペイン文化の影響かのう?
わし、カリブに行ったときは
オムレツに青唐辛子が入ってて驚いたが。
(メキシカンカリブじゃったがな)

豚肉のほうは、こりゃまた、うまそう!
日本の味噌って炒め物の調味料に使うと
けっこううまいんじゃよな〜。
ちなみにわしは、味噌を炒め物に使うときは
日本酒で溶くよ。甘みとうまみがでて
なかなかじゃ!



てなこって、今日はこれまで。また次回!

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みなさんの投稿、じゃんじゃんお待ちしてます!
jisui@1101.comまでお送りくださいね。

spring!
イラスト 小林ひろこ

2001-03-02-FRI

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