1101
ほんとにやってしまおう!
ほぼ日式
スタッフ募集計画詳細。

考えようによってはひどい話ですとも。
月謝をとって、スタッフを補充しようというのですから。

ただ、いいところもたくさんあるからこそ、
非常識を承知で、スタートしてみようと思ったのです。
(長いけれど、これくらい読んでくれなきゃ失格さ)

※募集は終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。


金曜夜の麻布十番。スタッフ募集面接のときに
出会ったかたたちともう一度しゃべってきました。
たぶん3人以外とも組んで企画を立ち上げます。
(ほぼ日式スタッフ募集計画詳細それからの巻)



こんにちは。ほぼ日の木村ともうします。
新しく3人のかたが鼠穴に出入りしてくれているので
スタッフ募集計画が一息ついたかに見えますよね?
ところが、全然終わっていないのです。
まだつづいているよ、ということを
リアルタイムで伝えたいなあと思います。
しばし、おつきあいを。
(今後のために最後だけ読んでもいいですよん)

今回の「ほぼ日式スタッフ募集計画」は、
一般的な見方では無茶なはずのものでした。
5万円をじぶんから払ってまで、
鼠穴で何かやりたいんだと思ってくれるひとが、
果たしてどれだけいるのだろうか?
そんなに多くないかも、と予想していたわけです。

でも、応募してくれたのは、130人も!
これだけのかたがほぼ日というところに
可能性を感じてくださったというのに対して、
ぼくは率直に「すごく光栄だよな」と思いました。
しかも送ってくださったメールを読んでみると、
どれも心がこもってうきうきしているものばかり。
びっくりしました。

「まだまだ、いろんなことができるんだよねー」
とは日ごろから感じていたのですが、
もっと強くそう思うようになりました。
ぼくが鼠穴に出入りしはじめた4か月前を、
何となく個人的に思い出しもしていました。
今度はどういうひととどう遊べるのかな?
わくわくしてきたぞ。

もちろんそれだけではなくて、
「これだけのひとの思いを、
 どう受けとめればいいんだろう?」
と、ぼくたち「ほぼ日ばかの子組」は総出で
ああでもないこうでもないと考えていました。

ずいぶん時間をかけた末に行き着いたのが、
全員にもう一度メールを送るという決断です。
darlingが送ったメールは、次のようなものでした。

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たいへん長らくお待たせして、
ほんとうに心苦しかったです。
「ほぼ日刊イトイ新聞」の糸井重里です。

「ほぼ日」のなかでも何度かふれましたが、
こんなに大勢の方からの応募があるとは、
考えていなかったのです。
数名の方にお会いして、お互いの非常識を称え合って、
よっしゃぁがんばろうぜ、みたいな乗りで、
スタートする予定だったので、
正直言って、今回の反応には少しびびりました。
それぞれの方々が、真剣だし、おそらく優秀だし、
たいがいのことは覚悟していそうだし・・・
ということになると、誰を断るか考えるだけで
頭が痛いことでした。

いまさら正直に言わなくても、
想像なさっていたと思いますが、
授業料をとるスタッフ募集という要項を、
「話にならん」と考えないでくれただけでも、
いっしょに仕事をやっていく資格ありと思っています。

ただ、ほんとうに残念ですが、
実際に、せいぜい3名、それ以上は、
いま現在のぼくのところでは
勉強や仕事をしきれないどころか、
居場所の確保さえできません。
ほんとうに心を鬼にして、
メールでの質疑応答を、
もう一回だけ、させてください。

そのなかから、30名程度の人数の方々と、
こんどは、面談をさせていただくことにします。
3月28日・29日のどちらかになります。
そのための選抜は、前回のメールと、
今回のメールでの回答をもとに、
させていただきます。

こんなことまでさせて、不愉快だとお感じになった方は、
ある意味で、それももっともなことなので、
ご遠慮なくお申し出ください。

では、おそれいりますが、
また、以下の質問をコピーし、その回答を記入して、
そのままタイトルを変えずに返信してください。

◆前回の回答に加えます。
(文字数はすべての質問について
800字を超えないようにお願いします)

●あなたが、「ほぼ日」で、
いま、いちばんやりたいことはなんでしょうか?

●あなたが、「ほぼ日」で、
いますぐ、やれると思えるのは、どんなことですか?

●「ほぼ日」の新しい企画を、考えてください。
現在可能であると判断したものと、
将来的には可能であると考えられるものと、
両方お願いします。

a 現在の「ほぼ日」で可能だと思われる新企画

b 将来の「ほぼ日」なら可能であると思える新企画

●「桜」をテーマになにかコンテンツを立ち上げようと、
唐突にぼくが言い出したとします。
あなたの意見を、簡略に書いてください。

●もし、今回の限定スタッフの期間が終わった後に、
そのまま(むろん無給とかじゃなく)、
正式のスタッフに残ることはできるでしょうか?

●「ほぼ日」を基盤にしてのビジネスプランを
考えられたら、それを簡略に書いてください。

以上です。何度も面倒なことをさせて、恐縮です。

返信メールの締め切りは、すぐ。
■3月24日の20:00までにお願いします。

30名程度の人数の方々と、
この次は面接でお会いする予定ですが、
3月28日、3月29日の都合の悪い方は、
あらかじめお知らせください。
「ほぼ日」からの連絡は、
また、ぎりぎりになりそうです。

残念ながら面接試験にお呼びする30名以外の方々には、
あらためて、なんらかのかたちで
共に仕事したり学んだりする方法を模索中です。
どうぞ、こういう非常識なことをするぼくらに、
もう、いっそご期待ください。

ほぼ日刊イトイ新聞    糸井重里
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みなさんからの返信メールは、そのあと矢のように。
それらのメールを受けたあとにもぼくたちはまた、
ああでもないこうでもないと考えまして・・・。

苦渋の末、30人のかたに鼠穴に来てもらうことに。
それが、3月28日と29日のことでした。

5〜6人のかたで、1時間ぐらい。
これがひとつの面接になっていたのだ。
同席するのは、darlingとほぼ日のひとりです。
例えば13時からはdarlingとシェフ・武井、とか。
ぼくは、28日の16時からの1時間に同席しました。
うしろのほうでノートを持ちながら座ってたぞ。

面接と言っても、自由にしゃべりあうものでした。
「ものごとは、なぜつまらなくなるの?」
「ほぼ日永久紙袋企画者のねらいは何?」
そのふたつに関してわーっと話しあってもらって。
darlingはたまに口をはさむ程度。基本的には聞き手。

ほかの企画立案などについても話が及んだところで、
1時間はあっと言う間に過ぎていきました。
ぼくは6人プラスdarlingの話を、
「このひとは、いいひとだなあ」
「もっといろいろ言いたい気持ちでいるんだろうな」
などなど、いろいろ断片的に思いながらきいていて。

・・・でも、面接の終了後も、まだ終わっていなかった。
実はこの6人、そのあとでみんなでお茶飲んだり、
その後もメールでいろいろしゃべっていたらしいの!

ぼくは個人個人のあいだは
てっきりそれっきりだろうなと思っていたから、
「あのときの6人が4月14日の金曜の夜に
 麻布十番で会うので、よかったらどうぞ」
そんな連絡をメールでもらったときには、
うれしいというよりおどろいたとゆーか。
で、喜んで近所の麻布十番に歩いていきました。


麻布十番に集まった6人 

集まったのは、面接のときにいた全員だった。
6人のやってきていることはそれぞれ、
職人・出版・テレビ制作・広報・広告・音楽。
そこに無職(仮・学生)の木村が加入して、7人。
ひそかに経験豊かでクールな6人なんだけど、
まあ金曜の夜だしなあ、っていうことで、
リラックスムードでなごんでいたんっすね。

でもふと面接の話が出てくると、
「いやあ、あのとき会話噛みあわなかったね(笑)」
みたいな話からはじまって、面接をきっかけに
それぞれがいろいろ思ってることがあるんだな、
というようなことが少しずつ伝わってきた。

それはここで書くと
青臭いものみたいに見えるので
いちいち具体的には言わないけど、
まあ、早い話、よかったの。
まだ、6人のかたたちのなかでも、
ほぼ日で何かやることを終えていないんだなあ、
と思って、ぼくはうれしかった。

実際、はじめに言ったとおり、
本当に、スタッフ募集は終わってないです。
いや、「スタッフ」というよりも、
「パートナー」「リンク先」
とかみたいにゆったほうがいいかも。
つまり、一緒になんかつくろうっていうのは、
これからももちろんやっていきたいんですよね。
いったん鼠穴に来てくださっているのは3人ですが、
darlingは、その他のかたがたに、
次のようなメールを送っております。

-------------------------------------------------
あの妙な面接から、
ずいぶん時間がたってしまいましたが、
お元気でお過ごしでしょうか。
糸井重里です。

おおきな仕事なみに慎重に大胆に慎重に大胆に、
苦闘を続けてまいりましたが、
無理やりに答えを出しました。

(中略)

なんだか、ぼくのほうにも応募者の方々にも、
骨の折れる仕事を増やしてしまったようですけれど、
お互いが知り合えて、新しい可能性が見えてきたという
大きな収穫も確かにあったと、よろこんでもいます。

この先、「ほぼ日」の成長に合わせて、
リンク、ジョイントの可能性を追求していくときに、
迷惑かも知れませんがお声をかけさせていただきます。
なにかとネットバブルとかで騒がしい昨今ですが、
ぼくらは、とにかくしっかり根を張るところから、
順に成長していきたいと考えています。
亀の歩みでじれったいと思われるかも知れませんが、
あたたかく見守ったり手助けしてくださったり
していただけたら幸いです。
-------------------------------------------------


そんな気分は、ずっとつづいているわけで。
「また会ったり、今度は企画を一緒にやりましょう」
そんなようなことをもごもご言いながら
ぼくは麻布十番のお店のみんなと別れて
もう一度ほぼ日編集部に戻ったんですけど、
組みたいなあとはまじで思っているんですよ。

ですから、一緒に何かできるような態勢ができたら、
水面下で鼠穴なひとたちがばしっと出てくるかも。
例えば、もう今すぐにでも、
鼠穴に出入りしないひとたちとぼくだけで
どこかでたくらんで、
一気に何かやらかしちゃおっかなっ。


応募メールを一生懸命に
書いてくださったみなさん、
鼠穴に来てくださったかたがた、
今回はほんとにありがとうございました。
あらためてお礼をもうしあげます。

そして、スタッフ募集応募のかたで
これいける!という企画を持っているかたは、
postman@1101.com
のメリー木村宛てまでどしどしメールをください。
しびれる企画を待ってます。立ちあげましょ。

2000-04-19-WED

●まず、学校としての側面から考えてみます。

1.学校の講義では、課題が架空の「仕事」です。
 その結果は、
 そのまま社会にリリースされるわけではないので、
 できたらいいね、というような夢の企画が出し放題です。
 しかし、
 現実の社会では、まったくそれとは逆に、
 「夢ばっかり見てるんじゃねぇよ」的な、
 せちがらい「現実の壁」に頭をぶつけさせられます。

 「ほぼ日」での教材は、そのまま発信されますから、
 架空の夢ではありません。
 『やれるかもしれない、やってみたい』という事を
 『やれるようにしよう、そのためにはどうすればいいか』 に、
 変換することこそが、ぼくらの仕事だと思うのです。
 これが勉強で、ここに授業料を払ってもらいます。

2.学校の生活は、基本的にお客様としてのものです。
 ついつい、お客様によろこばれることをしがちです。
 人気のセンセイを呼べば生徒はよろこぶし、
 マンツーマンで厳しい指導をすれば、
 熱心な授業と歓迎されたりするけれど、
 そういう方法でうまくいくことは、実は少ない。

 「ほぼ日」では、教えるために教えることはしません。
 なにか目的があるときに、もっといいやり方がないか、
 ぼくも含めて、いっしょに答えを探すのです。

3.目的を決めて、その道のスペシャリストをめざす、
 というやり方は、経験の少ない段階では、
 かえって考え方を狭めてしまうのではないか?
 特に、インターネットの世界は、
 ひとつの技術や知識をマスターしたら安心、
 というものではありません。

 「ほぼ日」では、領域を決めずに仕事をしていきます。

●次に、働く場という切り口で、
 この企画を考えてみましょう。
 これは、「ほぼ日」にとってのメリットです。


1.この非常識な企画に賛同している人だけが
 参加してくれるから、遠慮なしに仕事を頼める。

 「ぼくは、そういうことがやりたくて、
 ここに来たんじゃないんです」なんて言われなそう。

2.労働に対する対価を賃金として支払うわけでないから、
 仕事があればあるほど「授業内容が豊か」という
 ことになって、安心して難問を出せる。

 本人さえその気なら、仕事は無限にあるよ。

3.このあとのスタッフ募集の時に、
 今回のメンバーのなかから、人選ができれば、
 テスト済みの人を本採用できるから、
 これまた安心。

 筆記試験や面接の他に、いっしょに仕事する期間が
 あるということは、ずいぶん大きな情報になる。

4.うまくいけば、いま現在人手がないということで
 頓挫している企画が、動き出せる。

 現在のスタッフがいくらがんばっても、
 このスピードがさらに加速することは困難です。
 いわゆるボランティアでは、
 仕事する時間に制約があるので、
 特殊なケース以外ではお願いしにくいのであります。
 
 
●そして、これが読者にも、いいことになる。

 1.だって、パワーアップができれば、
 もっといい「ほぼ日」が届けられるし、
 読者の意見や考えに、ていねいに反応できるでしょう?

●応募の条件です。

 ここで、「無理だわぁ」と思う方は、
 単なる読み物としてのみお楽しみください。
 リアルな16通くらいの応募があると
 うれしいのですが、0通でも仕方ないと考えています。

1.年齢、性別、経歴など、いっさい問いません。
 ただし、港区東麻布に通勤できない方は、
 現実的に無理ですのでご遠慮ください。
 自分のパソコンを持っていることも必要です。

2.仕事してもらう期間は、3週間とします。
 おそらく、3月下旬か4月上旬からのスタートです。
 基本的に土曜と日曜は休みにしたい、って感じ。
 毎日徹夜を覚悟してください。

3.採用が決定した場合、授業料は高いです!
 5万円です。即金で支払っていただきます。
 毎日の交通費は支給、夕食はでます。
 
4.不用意なセクハラがあるかもしれません。
 そのあたりに敏感な方は、あらかじめご遠慮ください。
 社屋にはお化けがでるという噂もあります。
 性格のわるいスタッフもいます。

5.現在、2名募集という感じですが、
 もっと多くなってもかまいません。

6.応募は、この下の応募用紙をコピーし、
 必要な書き込みをした上で、
 postman@1101.com 宛に送信してください。
 メールのタイトルは、必ず、
 「ほぼ日式スタッフに応募」と記してください。
 それ以外のことをタイトルに書かないでください。

 締め切りは、3月7日(火)午後1時。

 数日で、数名の方に面接の案内メールを出しますので、
 その後は、案内メールの指示にしたがってください。

※応募して採用されても、現実的に通うことの
 できない方が「いちおう、出してみました」というのは、
 今回はおやめください。
 応募とか参加とかの企画は、また別にいろいろ
 考えていますから、そっちでよろしくね。

※募集は終了しました。
 たくさんのご応募ありがとうございました。


_____以下、応募用紙______________

(書き込む文字量は、適宜自分で考えてください)

・氏名

・年齢

・住所

・最寄り駅

・現在の職業あるいは、
 前の職業

・特技・資格など(あれば)

・最近読んだ本を3冊(感想も少々)

・好きな歌

・好きなこと

・「鼠穴」という言葉について、
 思うことを書いてください。

・どういうことが得意ですか?

・いままでの「ほぼ日」で、
 どの企画が好きでしたか?

・自転車には乗れますか?

・PCに関する知識はどれくらいの感じですか?

・あとは、なんでも書いてください。
 (応募動機でも、自分のことでも・・・なんでも)


_____以上です。締め切りに気を付けて_______


00.2.28 糸井重里

2000-02-28-MON

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