もくじ
第1回サブカル女子、江古田に立つ 2016-06-02-Thu
第2回愛すべき街、アゲイン 2016-06-02-Thu

とあるIT企業で企画職をしています。
お酒とプロレスと野球があれば、いつも幸せです。

サブカル女子と、江古田のこと

担当・合田 知佳

第2回 愛すべき街、アゲイン

一人のサブカル女子が、
意気揚々と慣れた街から飛び出してみると、
世間は「江古田」のように、
ただただ、無条件にやさしいだけではありません。

あのふわふわした時間の代償を払うかのように、
すこし手痛い経験もして、悩んだり。
しょんぼりしていると、
決まって連絡がくるのが、江古田の友人たちでした。

あの時代には戻れないけれど、
ちゃんと変わらないものがあるということを、
忘れずにいることができました。

いつしか学生時代よりも、
この街のことに、詳しくなりました。
ちょっと常連っぽくふるまえるお店もできました。

そうして、一人のサブカル女子が
社会の荒波に揉まれて、幾歳月。

ご縁があって、結婚をして、
住む場所を決めるとき、迷わず江古田に決めました。
「え、今?」
と、周りからも声が上がる中。
自分でもそう思います。

昔を懐かしんでいる。
それもなきにしもあらずですが、
この街は現在進行形でおもしろいのです。

月日とともに、姿を変えていくこの街のことを、
いまの方が素直に「好きなんだ」と言える気がします。

江古田は不思議な街です。

音楽が好きな人、演劇が好きな人、
お酒が好きな人、語りたい人、
そんな人たちが夜な夜なお店に集って語らう。
似たもの同士の集まる街だと思います。
(『ジョジョ』的に言えば
 「スタンド使いは、スタンド使いにひかれあう」です)

働き出してから、
この街で新しく出会った友人たちがいます。
彼らと「ちょっとお醤油を借りに行く」ような、
そんな気軽な距離感で生きていることは、
ほんとうに漫画みたいでおもしろい。

こんなにスリリングで、エキサイティングな街は、
なかなかないんじゃないかと思います。

それでは、愛すべきこの街を
すこしだけご紹介させてください。

ぴゅるるるるるー。(電車の発車音)

この街を訪れるなら
黄色い車両の西武池袋線、各駅停車に乗りましょう。
池袋からは3駅目。

駅に着いて改札を出たら、南口におりてみましょう。

目の前にあるのが「ファッションパーク BeBe」。
駅前にどかんとそびえる昭和レトロな衣料品店です。

江古田の住民は、
ちょっとした肌着や雑貨を買うときには、
たいていの場合、「BeBe」に向かいます。

江古田のランドマークであり、
誤解を恐れずにいえば「109」的な存在です。
わが家の生活雑貨も、ほぼ、ここで調達されています。
いつもありがとう「BeBe」。

では、すこし駅前を歩いてみましょう。

学生街としても有名な江古田には、
おいしくてコストパフォーマンスのよいお店がたくさんあります。

有名どころとしては、
酒場放浪記」で吉田類さんが訪れたこともある「お志ど里」さん。

「もつ煮込み定食」は
当時、破格の価格設定だったにも関わらず、
もりもりに盛られており、
ハラペコな学生時代はお世話になりました。
こちらは夜も定食を出しているので、
会社帰りのサラリーマンが晩酌しつつ、
ごはんをかっこんでいる姿もみられます。

ああ、そう。ご紹介したいのに、
今はなき、思い出の名店もあります。

「やぐら」というおにぎり屋さんが、
駅前にかつてありました。

おじいさんとおばあさんが交代で、
なぜか24時間体制で回している持ち帰り専門店だったのですが、
その圧倒的なおいしさで、絶大な支持を得ており、
若者たちが深夜、
カジュアルにおにぎりをほうばる光景が見られました。

相当な時間が経っても冷めず、アツアツのままで、
これは何かの魔法かかっていたに違いないと信じています。
もう一度、食べたいなあ。

記憶に想いをはせながら、
江古田ゆうゆうロード」を歩きます。
誤解を恐れずにいえば、
ここは江古田のメインストリート、いわば竹下通りです。

そこから少し外れたところに、
パン好きの間で、その名を轟かせている
「パーラー江古田」さんがあります。

いい街には、いいパン屋さんがつきもの。
近隣のおしゃれ女子達は必ずここに訪れる、
江古田随一のおしゃれスポットです。
お昼どきからおいしいパンと
ワインで酔いどれるのもなかなかよいですよ。

・・・と、ほんのさわりではありますが、
これが江古田の街です。
なかなか、よさそうでしょう?

わたしはまだまだもうちょっと、この街にいるつもりです。

もしお近くに立ち寄りの際は、ご一報を。
その時は江古田の魅力、フルコースでご案内いたします。

(おしまいです!)