もくじ
第0回スタジアムで観るJリーグ 2016-06-02-Thu

女30歳。

対談の編集やエッセイは未経験。
面白い話を面白く伝えるって、結構難しいのですね。
大変でした。

わたしの好きなもの
スタジアムで観るJリーグ

担当・秋本京子

Jリーグは興味ないよ。
そんな人に読んで欲しいと思って書きました。
今までサッカーに興味がなかった私が、
ゴール裏で応援するほどのファンになったのです。
Jリーグの魅力を「サッカーとは違う形」で考えてみました。

スタジアムで観るJリーグ

きっかけは、誘われたからなんとなく

サッカーのルールもよくわからない。
ましてや、Jリーグなんてもっとわからない。
サッカーが気になるのは日本代表の時期だけという、
サッカーファンからは怒られそうな私が、
2013年初めてのスタジアムでサッカー観戦をした。

付き合っている彼が浦和レッズのサポーターだったからだ。

彼は、熱狂的なファンで、
初めてのデートでは赤いコートで現れ、
映画館の席番号を見て、
「浦和レッズの背番号の選手」を言うほどの熱狂ぶり。
今では笑い話になるエピソードだが
当時は、反応にとても困ったのを覚えている。

初めてのサッカー観戦は、埼玉スタジアムだった。
真っ赤なユニホームを来た人が
スタジアムのほとんどを占めていた。
浦和レッズ×名古屋グランパスの試合。

そんな真っ赤なスタジアムに、
地響きのような声援、
地震かと思うほどの下から突き上げてくる振動。
驚いたのは、それが浦和サポーターと
名古屋サポーターによって創りだされていたことだ。
サポーターと言えば、海外の熱狂ファンの
イメージが強かったため、
「日本人でも情熱的な人ってこんなにたくさんいるんだ。」
それが初めてのサッカー観戦の感想だった。


(サポーターが作り上げていくビジュアル。
各チーム様々あるのも見どころのひとつ。)

試合が始まる前から、
両チームがチャント(応援歌)を歌い、奮い立たせている。
その声は、スタジアムの外でも響き渡るほどの大音量だ。
初めての試合観戦は、ボールを目で追うのではなく、
サポーターを見つめていた覚えがある。
そのくらいサポーターのエネルギーはすごかった。

そんな彼に連れられて、
今や私も浦和サポーターの一部に…Jリーグ好きになり始めている。

サッカーがわからなくても楽しめる魅力

そんな私から見る、
「Jリーグの魅力」を
サッカーの魅力とは“別の形”で
書いてみようと思う。

まず、1つ目。
「お祭りのような気持ちを毎週のように楽しめる。」

お祭りに来た時の、
夜に出歩く楽しみ、
外で食べるごはん、
みんなでワイワイする非日常感。
あの高揚感が得られる。

どのスタジアムにも、
買い食いできる場所があり、
試合開始まで、食べたり、飲んだり楽しめる。
夜の試合なんて、最高だ。
夜空と心地よい風を感じながら
スタジアムの照明で照らされた空間で
飲食できるなんて
なんて解放的なんだ。


(夕焼けがとても綺麗な埼玉スタジアム)

2つ目。
「運動不足解消。」

スタジアムは駅から離れていることも多く、歩くことがほとんど。
サッカー観戦しながら、
日頃の運動不足を解消できる気分になれる。

3つ目。
「自分の悩みがちっぽけに思え、
エネルギーが湧いてくる!」

応援しているチームがゴールをした瞬間の達成感!
自然に大声が出てしまう。
選手と選手のぶつかり合い。
ボールの奪い合いや駆け引き。
そんな状況を見るていると、
「あぁ、自分だってまだまだ頑張れる!」
なんて、勇気をもらうのだ。
テレビで見るゴールの裏には、
ゴールを勝ち取るまでの選手の見えない努力がある。
そんな姿を見ていると、熱いものが込み上げてくる。
負けた次の試合に勝つと、
選手達の見えない努力を感じて
自分も自然と勇気をもらうのだ。

そんなこんなで、動機は不純だった私もいつのまにか
チーム自体が好きになっていく。
チームが負ければ、自分のことのように悔しく、
チームが勝てば、自分のことのように嬉しい。

チームの歴史や努力を身近で感じられるのは、
日本代表では見ることが出来ないJリーグの良さだと思う。

選手の魅力がわかってくる

そうすると、今度は
選手にも興味が湧いてくる。
選手の魅力を知って
ますます好きになる。
チームから移籍した選手が対戦相手の時は、
“愛のある”ブーイングがされたりする。
試合後にライバルチームの選手が
サポーターに挨拶をしてくれる時もある。
テレビでは見えない一面を感じ取れる。
これもスタジアムでしか見れない特権かもしれない。

サッカーに励まされている

サッカーの観戦者数は年々減っているらしい。
今ままで興味が無かった人も、
サッカーのルールがわからない人も
ぜひ一度はスタジアムで、気になるチームや
身近なチームの試合を観戦してほしい。
「オフサイドって何?」というくらい知識のない私も
十分に楽しめたのだから。
今では、浦和サポーターだった彼が旦那に変わり、
共通の趣味となって、毎週サッカーを楽しんでいる。
新しい仲間も出来た。
サッカーの知識がなくても、
サポーターの熱狂と選手のエネルギーを前にして
きっと鳥肌が立つほどの
興奮と元気をもらえるはずだ。

(おわり)