挫折をいつ経験したか、は人それぞれだと思います。
私のはじめての挫折は、5歳のときでした。
「あっ、えっちゃん(自分)は、ダメなんだ」
と思わず呆然としたあと、嗚咽をあげながら
子どもらしく泣き叫んだことを覚えています。
その原因が当時、大流行していたポケットモンスター
という冒険ゲームの、主人公のママによる序盤のセリフ。
「おとこのこは いつか たびに でるもの なのよ」
わたしって、おんなのこなんだ。
このセリフは、ゲームをはじめると
開始早々に聞くことができます。
クリスマスの朝、サンタさんから届いた
赤いゲームボーイポケットのスイッチをいれたら
すぐこの画面。
1996年は、現代のスマホゲームのように手軽なものは
ありませんでしたから、当時の保育園児には
電子ゲームなんてドキドキの存在。
そんなワクワクいっぱいの心臓が
「おとこのこ」というセリフで止まりました。
「えっちゃんはぼうけんできないんだ」
私(5歳)の人生はじめての挫折。
大人にとっては小さな悩みに見えると思いますが、
けっこう深刻に傷つきました。
(つぎにつづきます)