もくじ
第1回小学生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue
第2回高校生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue
第3回大学生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue

南の国からやって来た大学生です。フリーペーパーを作るサークルと学生Webマガジンでライターとして活動しています。チョコとチキン南蛮をこよなく愛してます。

私のすきなもの 木城えほんの郷

担当・あやの

私の故郷宮崎には「木城えほんの郷」というところがある。
宮崎の山の中にある施設で、世界中からの絵本が集まっている。
周りは山で、道端にはヘビも普通にいる。空気も澄んでいて、とても気持ちがいい。
また、多くの絵本作家さんたちの原画展やワークショップが行われており、絵本好きにはたまらない穴場スポットだ。
建物は面白い構造になっていて、まるで絵本の中から出てきたようだ。大人も子どもも夢中になるに違いない。
施設の中には本屋さんもあって、そこはちょっとしたカフェになっている。おいしいご飯を食べてひと休みすることができる。

私は、幼い頃から母に連れて来てもらい、ワークショップに参加したり、本を読みに来ていた。
昔はなんとなく来ていた場所だが、今では私にとってなくてはならない存在になっている。
自分と向き合いたいときや、子どもの自分を思い出したいときにここに来る。ここは、私の第2のふるさと。
ここは、私にとってかけがえのない大好きな場所である。そんな大好きな場所を皆さんにご紹介したい。


第1回 小学生の私とえほんの郷

「木城えほんの郷」は宮崎県児湯郡木城町石河内にある。本当に山の中にある。
自然が豊かで、ここにはたくさんの絵本が置いてある。

私は、宮崎市に住んでいて、ここに行くのは少し遠い。山道の中を車で移動するため、小さいころはここに来るまでが億劫だった。

それが、移動時間まで楽しくなったのはいつからだろう。
おそらく小学5年生のあの夏。「10才のひとり旅」に初めて参加した夏からだ。

10才のひとり旅」とは、小学4年生から6年生が4泊5日、親元を離れてえほんの郷に宿泊しながら、ワークショップなどをして遊ぶ行事である。
小さな弟とその友だちを連れて、初めて子どもだけで電車に乗った11才の夏。ちゃんと目的地まで行けるかドキドキだった。まさに「10才のひとり旅」。ちょっと大人になったような気がした。そこでの5日間はあっというまだった。いかだに乗ったり、川遊びをしたり。まるで絵本の中の主人公になったようだった。
大学生や社会人の青年スタッフの方に見守られながら、テレビもゲームもない世界で一生懸命遊んだ。テレビやゲームがなくても、自分の体や自然のものを使えば、ゲームよりも楽しいことができるということに気付いた。
友だちもたくさんできた。お姉さんみたいな子。妹のように仲良くなった子。あの5日間を共に過ごした子どもたち、青年スタッフはまるで、もう1つの家族のような存在になった。

楽しすぎて次の年も行った。「10才のひとり旅」の思い出は私にとってかけがえのない記憶だし、えほんの郷が私にとって「小学生の思い出の土地」になった。

(続きます)

第2回 高校生の私とえほんの郷