もくじ
第1回家に土鍋がやってきた 2017-05-16-Tue
第2回土鍋デビュー 2017-05-16-Tue
第3回鍋との思い出 2017-05-16-Tue
第4回楽しみが増えていく 2017-05-16-Tue

散歩が好きです。知らない道をずんずん歩くので、よく迷子になります。それが楽しいのです。高校野球も好きなので、8月と3月は気もそぞろ。
2016年に、社会という大海に舟をこぎだしました。

土鍋日記

土鍋日記

担当・さわむら

先日、ある機会に
「土鍋が似合いそうですねぇ」というお言葉を頂いた。

土鍋が似合う、だと。
そんなこと、初めて言われたぞ。

だが、しかし。
「ほほぉ」と、妙に納得している自分もいる。

20数年生きてきて自分の顔も熟知している。
どちらかと言えば、私は「土鍋顔」である。
ちーずふぉんでゅ、に使われている鍋より、
どっしりとした土鍋の方が、自分には似合うような気がする。

それに、「土鍋が似合いそうですねぇ」
と言われる前から、土鍋は気になる存在だったのだ。

茶道の先生に連れて行ってもらった、
背伸びした気持ちで入った日本料理のお店。
そこで食べた、土鍋で炊いたご飯の、おいしいこと!
おかずが無いと食べるのが苦手だった白米をもりもり食べた。

台所に控えている土鍋を見て、
いつか手に入れてやる‥‥と思っていた。

そして、「土鍋が似合いますねぇ」発言。

「これは、土鍋と向き合う良い機会かもしれない」
そう思い、始めることにしました。土鍋日記。

「土鍋を手に入れたことで、
私にどんな心境の変化がもたらされたのか?」
せっかくなので、土鍋と私の交流記録をお伝えします。
かわいく言うならば、「ガール・ミーツ・土鍋」。

土鍋を使ってみての発見や、エピソードなどを
まとめてみたいと思います。

ではではどうぞ、よろしくお願い致します。

第1回 家に土鍋がやってきた

土鍋を買う店は、なんとなく自分の中で決めていた。
母がお気に入りの陶器屋だ。
そのお店は、毎年初詣に行く神社の近くにあるお店で、
帰りに覗いてみるのが我が家の習慣だった。

茶碗、深皿、小皿、湯のみ、箸置き‥‥
なんでもござれの取り揃えである。
デパートの食器売り場ではあまり見ることのない、
つくり手の作風が伝わってくる器たちを見ているのが、
子どもの頃から好きであった。

ちなみに、現在愛用している曲げわっぱのお弁当箱も、
ここのお店で購入したもの。

「この曲げわっぱのお弁当に詰めると、ご飯が美味しく
感じられるんですよ」
という店主さまの言う通り、
購入したわっぱに入れると、見映えの良いお弁当に
仕上がる。ご飯もいつもよりおいしい気がする。不思議だ。

自分の好みに合う、器と出会える場所。
きっと土鍋も見つかるだろう。
その思いに応えるように、土鍋は店頭に並んでいた。
しかも、数種類も、だ。

‥‥土鍋って、こんなに形が様々なんですね。
肌の色が違っていたり、深さが違っていたり‥‥
選びがいがあるが、悩ましい。

すると、馴染みの店主さまが、すすす‥‥と側に来て
「土鍋も色々、ありますからねぇ」
と言いながら、土鍋について教えて頂いた。

その中でも気になったものは、IHでも対応できる土鍋。
ガス火以外にも使える土鍋であれば、今後役に立つ場面が多そうだ。
しかも、吹きこぼれにくいように、少し深めに作られているという。

「あの時の曲げわっぱも、半年待ちの商品で店頭にないんですよ。
器もですけど、こういったものはご縁ですねぇ」
と、店主さま。
さすが、買い手の心理をついてくる。

だけど、私もそう思う。
「欲しい」と思い続けていたものと
「出会う」タイミングは必ずあると思うのだ。

店主さまの言葉も後押しして、
私はそのお店で土鍋を購入した。

これから、どうぞよろしく、土鍋。

(続きます)

第2回 土鍋デビュー