ニューヨークの話をする前に、
「好き」という感情について考えた話を少しさせて下さい。
実は、「私の好きなもの」を考えた時、
突き詰めれば私は「自分のことが一番好き」という
25歳のいい大人としては、
認めたくない事実にたどり着きました。
私が好きなもの、aiko、海外旅行、甘いもの。
全部全部、自分のために、好きなのです。
aikoのキャラメルのように甘い歌声が、
耳に心地よいのです。
異国をバックパックひとつで訪れる体験は、
知りたいという欲求や
スリルある冒険をしたい欲求を満たします。
甘いお菓子は、
単純に美味しくって、幸せだから好き!
結局、自分の欲求を満たしたいだけで、
つまり「自分のことが一番好き」ということですよね。
私がこんなにも自分のことが好きな理由は、
幼い頃の体験に遡ります。
私はありのままの私を受け入れて、
肯定してくれる存在が、
欲しくて欲しくて仕方なかった。
だから強く生きるためにも、
「自分くらいは、自分を好きでいなくては」
そういう気持ちを、心の根っこに持っています。
その一方で、いい大人にもなって、
自分のことが一番好きだと言うのは
あまりに寂しすぎる。
大切な人にも、申し訳なさすぎる。
すべての物事は誰かの仕事で出来ていて、
1人では生きていけない世の中だということを、
分かっているのに、というジレンマを抱えていました。
だけど、そういうジレンマをひょいと超えて、
「別にどういう理由であれ、
自分が一番好きでもいいんじゃな〜い?」と、
言ってくれるかのような場所が、ニューヨークでした。
いろいろあって、半年そこに住んだのですが、
そういうやさしさのある街だと思いました。
前置きが長くなりましたが、
私の大好きなやさしい街、ニューヨークの話をさせて下さい。
どうぞ、よろしくお願いします。
