※ここでは、元サンタのことを「元サン」とします。
- あゆみ
- サンタは、子供の頃クリスマスやってたの?
- 元サン
- …やってたよ。
- あゆみ
- 何してたの?
- 元サン
- ケーキとか食べてたよ。
- あゆみ
- 普通だね。プレゼントもらったりとかした?
- 元サン
- …もらったよ、おもちゃとか。
- あゆみ
- 普通だね。貰うほうはもちろん嬉しいよね。渡す側のサンタはぶっちゃけどんな気持ち?
-
\あまりに寡黙な元サンタを見かねてサンタの妻が登場/
※ここではサンタの妻のことを「サン妻」とします。
- サン妻
- 楽しかったよ!何を買ったら喜ぶのかなあとか考えるの。
- 元サン
- なあ。
- あゆみ
-
庭に置く、大きなブランコをくれたのは、クリスマスだったよね。
なんであんなに大きなブランコだったの?
- サン妻
- いや、庭があるからさあ。
- あゆみ
-
なに、その名言の「そこに山があるから」みたいな言い方(笑)
もらったもの、他になにがあったかなあ。
- サン妻
- あとは、ジャングルジムとかさ。
- あゆみ
-
なんか全体的に大きくない?(笑)
クリスマスプレゼントって欲しいものじゃないの!?
- サン妻
-
大きいものは、目を覚まして発見したときのインパクトが…。
あとはバービー人形とか。
- あゆみ
-
あれ嬉しかったな、バービーちゃんの車とかあって。
なんでリカちゃんじゃないんだろうって一瞬思ったけど。
- サン妻
- 持ってたからだよ。あと、お菓子の家も用意したの覚えてる?
- 元サン
- 俺いっちょん(全然)覚えとらん。
- あゆみ
-
お菓子の家あったよね。
あれも翌朝、突然リビングのテーブルにバーンと出現したよね。
-
でも、小学校6年生くらいで、
サンタさんはこなくなった気がする。
- サン妻
-
うーん、だんだんそういうサプライズ的なのより、
ゲームソフトになっていくよね。
- あゆみ
-
そうだね、ゲームソフトはもらった気がする。
子供は自ら、プレゼントのリクエストするの?
- サン妻
-
普段話してるとほしいものが分かってくるのよ。
あと、サンタに手紙を書くとか。
- あゆみ
-
そうだね、書いたわ。
友達の家にはサンタから英語の返事とか来てて、
すごい遠くから来てるって思った記憶が。
- サン妻
-
そうねえ「サンタさんに何頼む?って」聞き出したり。
あとは、トイザらスの新聞広告が毎年届くんだけど。
置いといたら、いつの間にか欲しいものに丸つけてたよ。毎年。
- あゆみ
- それで分かるんだ、トイザらスの広告、便利だね(笑)
- あゆみ
-
プレゼントは、前日とかに買うの?
今だと、アマゾンとかでも買えそうだけど。
- 元サン
-
だいぶ前に買いに行くよ。
それで、車の後部座席に隠し置いておく。
- あゆみ
- え、そうなの、よくばれないね。そんなところに隠してたんだ!
- 元サン
- 会社の車だから。
- あゆみ
-
ああ、そうか。ちなみに、会社でサンタ会議とかするの?
「今年の子供の流行は…」とか話さないの?
- 元サン
-
子供がいる人はするから、営業所とかだとするよね。
「プレゼントはこれにした」とか。
「あれを買うのに、並んだ」とか。
- あゆみ
- 並んだの!?
- 元サン
- なんか買いに、並んだような気がするけどなあ。
- あゆみ
- サンタも大変なんやな…
- サン妻
-
それでいうと、
クリスマス当日にクッキー置いて、
目撃しようとしたりしてたじゃない。
- あゆみ
-
そうだね、結局寝てて起きないんだけどね。
なんか微妙に食べ残してあって、
サンタの忙しさを垣間見たわ。
家庭訪問みたいな感じで、
いろんな家を周るとおなか一杯になるよね、って思った。
- 元サン
-
クリスマスのご馳走食べて、ケーキ食べて、
またさらに甘いお菓子って辛い。
- サン妻
-
イベント系でいうと、
「宝探し」をやったのは喜んでたよね。
- あゆみ
-
あー、ごはん食べたあと、子供がお風呂入っている間に、
お菓子とかを部屋中隠しておいてくれて、探すやつね。
すごく楽しかった!
- サン妻
-
やっぱりプロフェッショナルは、
隠し上手なのかもしれん、とか言ってみる。
- あゆみ
- サンタ妻も佐賀の実家でクリスマスやってたの?
- サン妻
- してない、してない。クリスマスケーキくらいかな。
- 元サン
- 俺は、プレゼントはもらってたよ。
- サン妻
-
私はプレゼントは、記憶にないなあ。
実家が床屋を営んでたから、土日は忙しいじゃん。
24、5日なんて年の瀬だから、店は忙しいしさ。
クリスマスはケーキは店の並びの、近所の「堀江パン」で買ってきてたみたいよ。
だから、自分の子供にはいろいろしてあげたいんだろうね。
自分がしてもらってないから、してあげたい。
-
私が子供の頃、親がお店で忙しくて。
歯医者さんにいけって言われても、
連れて行ってくれる人も居ないし、
怖くて一人じゃ行けないから、
口の中が虫歯だらけになってしまったことがあって。
そういうのが嫌だから、
自分の子供にはって思うのかな。
ほら、私、ほったらかされて寝かされてたから頭は絶壁だし…
あなたの頭の形にはこだわったのよ。
- あゆみ
- 転がしたり?(笑)
- サン妻
- そう、丸くなるように。
- あゆみ
-
丸い頭もそんな努力の賜物なのね…
子供はサンタはお母さんなんじゃないの~?って、
ちょっと探ってきたりしないの?
- サン妻
-
探るなんてもんじゃなくて、あなたは現実的だから、
「サンタさん、いないよね~」って妹や弟に言うのよ。
だから、妹と弟は早々に夢から覚めちゃったんじゃないの。
- あゆみ
- うそ、私がばらしたの!?
- 元サン
- 「いるわけないやろ」みたいな、なあ。
- あゆみ
- 確かに、小学校高学年くらいには現金もらってたね…。
- サン妻
-
なるべく長く信じてもらえるようにしたかったのに。
そのほうが楽しくない?
- あゆみ
- ごめん…そうだよね。
- サン妻
-
親もおもしろいし、ぶっちゃけ
「ちゃんと言うこときかないと、サンタさんこなくなるよ~!」って言えるじゃない!
- あゆみ
- え、すごい本音がでたね!(笑) そうなの…
- サン妻
-
「ほらいま、今サンタさん通ったよ」とか。
ご飯食べないで、椅子でひっくり返ってる時とか言ってた。
- あゆみ
- それお化けみたいで、めっちゃこわい。
- サン妻
- 「サンタさん、ほら、見てるよ、あゆみはちゃんといい子かな」って。
- あゆみ
- それを信じていい子に、ちゃんとご飯食べるの?
- サン妻
- その時だけね。(笑)
- あゆみ
- ちなみに、元サンタはクリスマスにほしいものある?
- 元サン
- ない。
- サン妻
-
うーん。バルミューダ。
あと、最近ピアスかってないからね、ダイヤのがいいな~。
- \狸寝入りする、元サンタ/
仕事の流儀と言うには、普通過ぎる。
だけど私は、普通で十二分に幸せでした。
サンタ志望として、
両親から学んだことを生かしていきたいです。
悲しいかな実践の予定は当分なさそうなので、
ひとまず、バルミューダを両親に贈ろうと思います。
サンタが現役だった頃の写真で、お別れです。
皆様のクリスマスが、素敵な思い出になりますように。
ここまで読んで下さってありがとうございました。
