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第0回 2017-12-05-Tue

25歳の女性です。
この春、東京のIT企業に新卒入社して、
編集者になるべく修行を積んでいます。
反省も多い毎日ですが周囲に恵まれて、
とっても楽しく仕事をしています。

サンタ志望の25歳OLが、</br>元サンタの仕事の流儀を聞いてきた

サンタ志望の25歳OLが、
元サンタの仕事の流儀を聞いてきた

担当・あゆみ

サンタさん、信じてますか?
うちにはマジでサンタさんくるよって人、
素敵なクリスマスのためにも、
そっとブラウザの戻るボタンを押してくださいね。

サンタさん、それはトナカイを乗り回し、
たった一晩で、世界中のよいこのみんなにプレゼントを配る超人です。
ふわふわの白い髭、真っ赤な洋服の下におなかにの脂肪を忍ばせて、
ソリから笑顔で手を振る様は、いい人以外のなにものでもない。
その実、大切な子供の夢を背負った、プレッシャーに強いタフな男でもあります。

大忙しの現役時代を経て引退を迎えた我が家の元サンタは、
現在49歳男性会社員。
元サンタを支えた妻は、同じく49歳の看護師です。
今だから聞ける、元サンタの仕事の流儀を聞いてみました。
聞き手は、私、サンタ志望のあゆみです。

※ここでは、元サンタのことを「元サン」とします。

あゆみ
サンタは、子供の頃クリスマスやってたの?
元サン
…やってたよ。
あゆみ
何してたの?
元サン
ケーキとか食べてたよ。
あゆみ
普通だね。プレゼントもらったりとかした?
元サン
…もらったよ、おもちゃとか。
あゆみ
普通だね。貰うほうはもちろん嬉しいよね。渡す側のサンタはぶっちゃけどんな気持ち?
\あまりに寡黙な元サンタを見かねてサンタの妻が登場/
※ここではサンタの妻のことを「サン妻」とします。
サン妻
楽しかったよ!何を買ったら喜ぶのかなあとか考えるの。
元サン
なあ。
あゆみ
庭に置く、大きなブランコをくれたのは、クリスマスだったよね。
なんであんなに大きなブランコだったの?
サン妻
いや、庭があるからさあ。
あゆみ
なに、その名言の「そこに山があるから」みたいな言い方(笑)
もらったもの、他になにがあったかなあ。
サン妻
あとは、ジャングルジムとかさ。
あゆみ
なんか全体的に大きくない?(笑)
クリスマスプレゼントって欲しいものじゃないの!?
サン妻
大きいものは、目を覚まして発見したときのインパクトが…。
あとはバービー人形とか。
あゆみ
あれ嬉しかったな、バービーちゃんの車とかあって。
なんでリカちゃんじゃないんだろうって一瞬思ったけど。
サン妻
持ってたからだよ。あと、お菓子の家も用意したの覚えてる?
元サン
俺いっちょん(全然)覚えとらん。
あゆみ
お菓子の家あったよね。
あれも翌朝、突然リビングのテーブルにバーンと出現したよね。
でも、小学校6年生くらいで、
サンタさんはこなくなった気がする。
サン妻
うーん、だんだんそういうサプライズ的なのより、
ゲームソフトになっていくよね。
あゆみ
そうだね、ゲームソフトはもらった気がする。
子供は自ら、プレゼントのリクエストするの?
サン妻
普段話してるとほしいものが分かってくるのよ。
あと、サンタに手紙を書くとか。
あゆみ
そうだね、書いたわ。
友達の家にはサンタから英語の返事とか来てて、
すごい遠くから来てるって思った記憶が。
サン妻
そうねえ「サンタさんに何頼む?って」聞き出したり。
あとは、トイザらスの新聞広告が毎年届くんだけど。
置いといたら、いつの間にか欲しいものに丸つけてたよ。毎年。
あゆみ
それで分かるんだ、トイザらスの広告、便利だね(笑)
あゆみ
プレゼントは、前日とかに買うの?
今だと、アマゾンとかでも買えそうだけど。
元サン
だいぶ前に買いに行くよ。
それで、車の後部座席に隠し置いておく。
あゆみ
え、そうなの、よくばれないね。そんなところに隠してたんだ!
元サン
会社の車だから。
あゆみ
ああ、そうか。ちなみに、会社でサンタ会議とかするの?
「今年の子供の流行は…」とか話さないの?
元サン
子供がいる人はするから、営業所とかだとするよね。
「プレゼントはこれにした」とか。
「あれを買うのに、並んだ」とか。
あゆみ
並んだの!?
元サン
なんか買いに、並んだような気がするけどなあ。
あゆみ
サンタも大変なんやな…
サン妻
それでいうと、
クリスマス当日にクッキー置いて、
目撃しようとしたりしてたじゃない。
あゆみ
そうだね、結局寝てて起きないんだけどね。
なんか微妙に食べ残してあって、
サンタの忙しさを垣間見たわ。
家庭訪問みたいな感じで、
いろんな家を周るとおなか一杯になるよね、って思った。
元サン
クリスマスのご馳走食べて、ケーキ食べて、
またさらに甘いお菓子って辛い。
サン妻
イベント系でいうと、
「宝探し」をやったのは喜んでたよね。
あゆみ
あー、ごはん食べたあと、子供がお風呂入っている間に、
お菓子とかを部屋中隠しておいてくれて、探すやつね。
すごく楽しかった!
サン妻
やっぱりプロフェッショナルは、
隠し上手なのかもしれん、とか言ってみる。
あゆみ
サンタ妻も佐賀の実家でクリスマスやってたの?
サン妻
してない、してない。クリスマスケーキくらいかな。
元サン
俺は、プレゼントはもらってたよ。
サン妻
私はプレゼントは、記憶にないなあ。
実家が床屋を営んでたから、土日は忙しいじゃん。
24、5日なんて年の瀬だから、店は忙しいしさ。
クリスマスはケーキは店の並びの、近所の「堀江パン」で買ってきてたみたいよ。
だから、自分の子供にはいろいろしてあげたいんだろうね。
自分がしてもらってないから、してあげたい。
私が子供の頃、親がお店で忙しくて。
歯医者さんにいけって言われても、
連れて行ってくれる人も居ないし、
怖くて一人じゃ行けないから、
口の中が虫歯だらけになってしまったことがあって。
そういうのが嫌だから、
自分の子供にはって思うのかな。
ほら、私、ほったらかされて寝かされてたから頭は絶壁だし…
あなたの頭の形にはこだわったのよ。
あゆみ
転がしたり?(笑)
サン妻
そう、丸くなるように。
あゆみ
丸い頭もそんな努力の賜物なのね…
子供はサンタはお母さんなんじゃないの~?って、
ちょっと探ってきたりしないの?
サン妻
探るなんてもんじゃなくて、あなたは現実的だから、
「サンタさん、いないよね~」って妹や弟に言うのよ。
だから、妹と弟は早々に夢から覚めちゃったんじゃないの。
あゆみ
うそ、私がばらしたの!?
元サン
「いるわけないやろ」みたいな、なあ。
あゆみ
確かに、小学校高学年くらいには現金もらってたね…。
サン妻
なるべく長く信じてもらえるようにしたかったのに。
そのほうが楽しくない?
あゆみ
ごめん…そうだよね。
サン妻
親もおもしろいし、ぶっちゃけ
「ちゃんと言うこときかないと、サンタさんこなくなるよ~!」って言えるじゃない!
あゆみ
え、すごい本音がでたね!(笑) そうなの…
サン妻
「ほらいま、今サンタさん通ったよ」とか。
ご飯食べないで、椅子でひっくり返ってる時とか言ってた。
あゆみ
それお化けみたいで、めっちゃこわい。
サン妻
「サンタさん、ほら、見てるよ、あゆみはちゃんといい子かな」って。
あゆみ
それを信じていい子に、ちゃんとご飯食べるの?
サン妻
その時だけね。(笑)
あゆみ
ちなみに、元サンタはクリスマスにほしいものある?
元サン
ない。
サン妻
うーん。バルミューダ。
あと、最近ピアスかってないからね、ダイヤのがいいな~。
\狸寝入りする、元サンタ/

仕事の流儀と言うには、普通過ぎる。
だけど私は、普通で十二分に幸せでした。
サンタ志望として、
両親から学んだことを生かしていきたいです。
悲しいかな実践の予定は当分なさそうなので、
ひとまず、バルミューダを両親に贈ろうと思います。

サンタが現役だった頃の写真で、お別れです。
皆様のクリスマスが、素敵な思い出になりますように。
ここまで読んで下さってありがとうございました。