もくじ
第1回居心地の良い場所 2017-12-05-Tue
第2回ゼロをイチにする 2017-12-05-Tue
第3回そこにしっくりおさまる 2017-12-05-Tue
第4回人の力を借りる 2017-12-05-Tue
第5回迎え入れてくれる場所 2017-12-05-Tue

空の青にも海の青にも染まらず漂っています。
好奇心のおもむくままに、
食べること、音に触れること、美しいものを見ることがすき。
「書く」こと「編集」すること「気持ちを届ける」ことに
ていねいに向き合いたいです。

形になるわけ、</br>続くわけ。

形になるわけ、
続くわけ。

担当・さとえり

地域のお店で協力しあって、
まち全体をアートギャラリーにしよう。

小さなこころみが2016年から続いています。
それが「まち中つながる展示会」。

池袋から近い、椎名町・東長崎・江古田エリアのお店に
アーティストの作品を飾って、
日常生活の中でアートとの出会いを楽しみます。

ある人の思いから始まったこのイベントは、
一度参加した人が、また人を呼んでじわじわと広がり、
そこに住む人や訪れる人のささやかな楽しみになっています。

何かをはじめて、続けるということは、
けっして簡単なことではない、と思います。
どうして、この展示会がみゃくみゃくと続いているんだろう?
なんで、人が人を呼ぶんだろう?

少し立ち止まって、あれこれと考えてみました。
全5回の記事になります。どうぞ、お付き合いください。

第1回 居心地の良い場所

「うわ~!よく来てくれたね、ありがとう!」

いつも笑顔で
私を出迎えてくれるのが、やしまさん。
東長崎の駅すぐそばで、
小さな雑貨屋さんと、レンタルスペースの運営をしています。
そして、「まち中つながる展示会」をきりもりしています。

私がやしまさんと出会ったのは、3年くらい前のこと。
お店で開かれた
香水づくりのワークショップに参加したことがきっかけです。

なんだか、とっても居心地がよかったので、
おりを見てお店に遊びに行くようになりました。

最近見たものや、いまやっていること、
これからやってみたいこと。
とりとめの無いことばかりを
ぽつぽつと話していると、
あっという間に時間が過ぎていきます。

お店に何時間も居座っていると、
いろんな人がひょこっと顔を出しにきます。

展示会の期間中にお伺いした時には、
「スタンプラリーが終わったよ!」と
嬉しそうに男の子とお母さんがやってきました。

展示会では、マップが配布されています。
アート作品を展示しているお店をマップで調べて
買い物をしたり、サービスを受けることで、
スタンプを押してもらえます。

慌てて集めてきたんだ、
どんな景品をもらおうかなあ、と
目を輝かせる姿がとても嬉しそう。
お母さんも、その姿をにこにこと眺めていました。

もう少し時間がたつと、
「こんにちは」と落ち着いた声が聞こえます。
気に入ったアクセサリーをお取り置きしていて、
引き取りにきたようです。

この間は、おすそ分けをありがとう、と言いながら
旅行のお土産を届けにくる人もいました。
(そういえば、
 私もたっぷり銀杏をいただいたことがあります!)

サークル活動の練習の場として
スタジオを借りに来た、
まだどこか幼さの残る学生さんも。

通りすぎていく人たちは、
みんな楽しそうに会話をしていきます。

(つづきます)

第2回 ゼロをイチにする