もくじ
第1回小説家が書いていて楽しかった
2つのところ。
2017-10-17-Tue
第2回燃え殻さんは手帳を2度楽しむ。 2017-10-17-Tue
第3回作品と商品のバランス。 2017-10-17-Tue
第4回お父さんの股引はかわいい。
コロッケは落としても食える。
2017-10-17-Tue
第5回「解決しない」という解決策。 2017-10-17-Tue

お恥ずかしい。

【数分で読める!】
燃え殻×糸井重里 対談

担当・あいうえお

「燃え殻さんと糸井さんの対談、読みたい!でも…時間がない!」

そんな人に向けて、数分で読める“イイトコドリ“を作りました。

2017年9月2日、場所は銀座ロフト。
「燃え殻さんと今話したい」という糸井の想いから実現した108分におよぶ対談…

なんて前置きを読む時間もない人に!どうぞ、本編へ。

プロフィール
燃え殻さんのプロフィール

第1回 小説家が書いていて楽しかった
2つのところ。

糸井
やろう!
燃え殻
あ、やりましょう!

(中略)

燃え殻
多分、この小説(「ボクたちはみんな大人になれなかった」)
の中では2か所ぐらいしか書きたいことがなくて。

糸井
ほう。
燃え殻
それは書きたいことというか、訴えたいことじゃないんです。
書いてて楽しいみたいな。
糸井
自分が嬉しいこと。うんうん。
燃え殻
これ本当にあったんですけど、
ゴールデン街の狭い居酒屋で朝寝てたんですよ。
半畳ぐらいの畳のところで。で、寝てたらぼくの同僚が、
えーと、ママ、パパ、ママみたいな人と‥‥
糸井
ママ的なパパ。
燃え殻
ママ的なパパと朝ご飯を作ってるんです。
ご飯の匂いがして、網戸をパーッと開けると雨が降りつけてて。
時間は7時ぐらいで仕事行かなきゃって思いながら、頭が痛い。
糸井
うんうん。
燃え殻
同僚とママとの何でもない会話を聞きながらボーッとしてて、
二度寝しそうで、でも寝落ちはしない。
で、なんか今日、嫌なスケジュールが入ってなくて、
昨日嫌だったなぁみたいなこともない。
で、ありがたいことに、内臓に痛いところもない。
ていう1日を‥‥
糸井
あ、よいですね。
燃え殻
書いてるときは、気持ちがよかった。
糸井
あぁ~。
燃え殻
で、もう一つはラブホテルの、
まぁ、ロフトで言うのも何ですけど、(笑)
朝真っ暗で、これは朝なのか夜なのか分からなくて、
自分の下着と、なんかもう喉がカラカラ乾燥してるから
ポカリスエットなかったっけなって、一緒に探す。
糸井
うんうん。
燃え殻
で、お風呂のほうに行ったら、下のタイルがすげえ冷たくて、
安いホテルなんで、お風呂のお湯の温度が定まらないんですよ。
「熱っ! 寒っ!」みたいな(笑)。
で、そのときに、今日これから仕事なのかって思いながら、
「地球滅亡すればいいのにね」とか女の子と言ってるんですね。
その女の子もまたテキトーな子で、全然働く気がなくて、
っていう朝の一日を書いてるときは楽しかった。(笑)
糸井
(笑)
燃え殻
ってことを新聞記者の人に言うと、
「ふざけんな」って言われるじゃないですか。
糸井
うんうん。
燃え殻
でも、それを書きたかったんですよねえ。

第2回 燃え殻さんは手帳を2度楽しむ。