- 瀧波
- 本日は、よろしくお願いいたします。
ぐうたらこ(以下、たらこ)
いえいえ!
こちらこそお声がけいただき、すごい嬉しかったです!
- 瀧波
- なんと恐縮な…。
テーマとしてはセンシティブなので、
お引き受けいただきありがたいです。
- たらこ
- ふふ、私もね、グルグル考えていたものを整理したくて。
診断がでて、幼稚園を転園して…。
本当に怒涛の数カ月だったので。
- 瀧波
- はい…そうですよね。
順番に伺えたらと思ってます。
- たらこ
- はい!楽しくお話したいです!!
- 瀧波
- ありがとうございます!
さっそくですが、
診断が出た段階で、娘さんは年少さんですよね。
受診のきっかけは、なにかありましたか?
- たらこ
- はじめにアレ?と思ったのは、1歳半くらいのときです。
語彙とか滑舌…全体的に、ことばが遅いなって。
あと、うまく表現できないのですが、
表情や動作に、妙にカタさがあるなって。
他の赤ちゃんと比べると、なんだかちがう気がしました。
- 瀧波
- 違和感がある…という感じでしょうか?
- たらこ
- ですです。
でも、まだ赤ちゃんだし、個人差もあるし、
不安だけど、深刻には考えてなかったんです。
マイペースな子なんだなって。
- 瀧波
- ええ、ええ。
- たらこ
- そしたら、2歳前後で、
クレーン行動やつま先歩きが気になってきて…。
自閉症の子の症状だっていわれていることを知っていたので、
不安が強くなって、旦那にも相談しました。
でも、ちっとも共感してもらえなかった。
むしろ、私の育て方や接し方を指摘されました。
- 瀧波
- ええ!それは…おツラかったですね…。
- たらこ
- そう…もうなんかね、予想できたけど、キツかった。
実はね、旦那も私も発達の傾向あるよねって前から話してて。
彼は経験のないことや、感情に共感するのが苦手。
私は注意散漫だなって、自分で思います(笑)。
だから、子供にも何かしらあるかもって、
ずっと思ってはいたんですよ。
- 瀧波
- そうだったんですか。
でも、予想があってもいざ直面すると、ちがいますよね。
- たらこ
- ほんとそうでした。
覚悟してたつもりでしたけどね。
旦那に不安を共有してほしくて、娘の様子を話すんです。
あれができないこれができない、他の子はこうだって。
でも言えば言うほど、
娘の悪いところを探しているような気がしてしまって…。
- 瀧波
- はい…苦しい気持ち…ですね。
- たらこ
- うん…。
旦那にわかってほしくて、あれこれ言うくせに、
心の別の場所では、
「自分のせいであってほしい」とも思うんです。
私の接し方が悪くて、そのせいで成長が遅いだけなら、
私さえうまく育児できるようになったら、治るからって…。
でもでも、「心配だね、君のせいじゃないよ」って、
言っても欲しかった。
ああそう、そうだ、そう思ってた。
ぐっちゃぐちゃでした。
- 瀧波
- いえ、どちらも当然のお気持ちだと思います。
- たらこ
- ないんだよね、まだ診断がでる前に、
こういうぐちゃぐちゃを聞いてくれる場所。
いま言葉にして、やっとなにかが成仏した気がする…。
- 瀧波
- 成仏…わかるような、気がします。
私は療育の指導員でしたので、
すでに支援を受けているご家庭にしか触れてきませんでした。
そこまでの道のりを、いま教えてもらっています。
- たらこ
- …えへへ(笑)
- 瀧波
- ふふふ(笑)
では、本格的に障害の可能性を考え出したのは、
娘さんが2歳をすぎた頃だったのですね?
- たらこ
- いえ、2歳半検診で異常なしだったこともあり、
まだうっすら心配していただけでした。決定的じゃなかった。
ことばが特に気になったので、
言語聴覚士さんの「ことばの教室」に相談しました。
- 瀧波
- なるほど。
診断はない状態で、お教室に通ったのですね。
- たらこ
- そうです。
そこでも、別にそんなに心配してないよって自分と、
本当はすっごく不安って自分が、両方いました。
「母親なら我が子を信じなきゃ!」
みたいな思いがありましたね。
先生と話してるときに泣けて、気が付きました。
- 瀧波
- 成仏…だいじ…。
- たらこ
- ほんっっとに!
プロに相談できるだけで、ずいぶん救われましたね。
そのまま娘は一般の幼稚園に入園して、
はっきりと障害の診断がでたのは、
3歳半のときです。年少さんの夏でした。
(続きます。)