私がリンさんとはじめてお会いしたのは、去年末。
リンさんがアートディレクターをつとめる、
BXG株式会社(以下BXG)主催の箔押し印刷のイベント
「年賀・賀年 | 日本台湾年賀状デザイン展」でした。
※箔押し:金、銀や顔料などの箔を、
熱と圧力で紙に転写する特殊印刷のこと。
会場は「泊まれるギャラリー」をコンセプトにした宿泊施設
兼彼らの事務所である「NIBUNNO(ニブンノ)」。
(NIBUNNO外観/東京・港区)
元自動車部品の倉庫だったというビルは
B1F〜4FまでBXGがリノベーションしました。
こんなに立派な建物ですが、2020年の東京オリンピック
直後には取り壊しが決まっているのだそう。
(宿泊階。各部屋には日台のアーティストの作品を展示。)
その日、地下のギャラリーでは日台のデザイナー
11名が箔押し印刷で制作した年賀状を展示。
これまでに見たことがないような色の箔や
精密なデザインの年賀状が並んでいました。
(それぞれの年賀状について説明するリンさん)
(干支の動物は日本では「イノシシ」、台湾では「ブタ」)
箔押しレクチャーでは、リンさんが
「台湾ではこんなことができるんだよ!」と
職人さんの加工動画やクイズを交えて
熱弁を奮っていたのが印象深かったです。
(台湾の印刷工場の様子を説明するリンさん)
(海外の紙見本帳や印刷工程で使うサンプルなども公開)
参加者の疑問に真剣に答えている姿は
デザイナーという職業の枠を超えていて、
まるで海を越えてやってきた伝道師のようでした。
リンさんのシェア精神は、私たちの心を
自然と掴んでいたのではないでしょうか。
(つづきます)
(年賀状イベントの集合写真)