- 清水
- これ社長室なの? これで。
- 糸井
-
うん。
でも、ほとんどミーティングルームだね。
- 清水
- あ、そうなってるんだ。
- 糸井
-
ぼくの入ったミーティングは
ここで行われることが多い。
- 清水
- ふーん。
- 糸井
- で、行く場所がないときはここにいれば。
- 清水
- なんとか(笑)。
- 糸井
-
うん。
でも、それを知ってて訪ねてくるとか(笑)。
- 清水
- いいね、重厚感がなくて(笑)。
- 糸井
- (笑)
- 糸井
-
今考えてるのは、ここに一つ棚を作って、
ぬいぐるみを置く棚(笑)。
- 清水
- (笑)。今そこに、もう待機してる。

- 糸井
- ぬいぐるみは意外と好きでさ。
- 清水
-
へぇー。意外とメルヘンっぽいとこありますもんね、
糸井さん。女の子っぽいというか(笑)。
- 糸井
-
女の子っぽいと言われてることを
男もしちゃいけないのかなって気持ちがある。
- 清水
- そうだ、今の風潮だ(笑)。
- 糸井
- そうかな?
- 清水
- そうでしょう。
- 糸井
-
前に「ダ・ヴィンチ」の編集長だった横里さんという人がいて、
その人と一緒に、本を選ぶ仕事を毎月やってたんですよ、
で、なんかね、女の子とかオシャレみたいなものを
彼は選ぶんだよ。
- 清水
- うんうん。
- 糸井
-
なんかすげえなと思って。「どうして選んだかっていうとね」
って説明することになって。「それなんで選んだの?」って
言うと「いや、かわいいなと思って」ってまず言うの(笑)。
- 清水
- 正直だね(笑)。
- 糸井
-
うん。で、その正直さがすごく気持ちいいわけ。
で、「まあねえ」って言ったら、
彼は、こうこう、こういうことで、
「なんか女の子っていいなと思って」
って言うんです。
- 清水
- 羨ましいんだ(笑)。
- 糸井
-
で、それを素直に言える横里さんを俺はすごく尊敬して、
あのくらいのところまで行こうと思ったの(笑)。
- 清水
-
ほう。いつかそんな日があったんだ、
ちゃんと。
- 糸井
- うん。
- 清水
- そのぐらいに行こうと(笑)。
- 糸井
- そうだね。もうちょっと。
- 清水
- 男としての憧れが(笑)。

- 清水
- そう言えば、ここも、もう70人になったって?
- 糸井
- 70何人。
- 清水
- アルバイト入れると100人になるってこと?
- 糸井
- そうだね。社員旅行今度行くんだけど。
- 清水
- 100人で?
- 糸井
- 100人以上。
- 清水
- どうやるの? 幹事大変ですね。
- 糸井
-
そういうの、なんとかなるの、うちは。
旅の栞とか、もう1冊の単行本みたいに
なってるらしいよ。
- 清水
- (笑)
- 糸井
- 本当に(笑)。
- 清水
- バス貸し切りってことよね。
- 糸井
-
うん。仕事をする労力と同じものを遊びにかけるから。
だから、逆にいうと仕事の練習にもなるんで。
- 清水
- そういうものですかね。
- 糸井
-
だって、あなただってさ、テレビ見てて
寂聴さんが何か言ったっていうのを見てて、
いいなあと思ってるのは、仕事か遊びか、
わかんないでしょう?(笑)
- 清水
- そうだね(笑)。
- 糸井
- これはいけるなあと(笑)。

- 清水
-
私は、いい子でもなく悪い子でもなく、
パッとしないような子だったけど、やっぱり糸井さんの
「ヘンタイよいこ新聞」とかそういうものを高校のときに
読んだり、『オールナイトニッポン』聞いたりとかして、
だんだんそういうお笑いの世界みたいなのを・・・
- 糸井
- パッとしていったわけ?
- 清水
-
自分の中ではね、パッとしていったけど、
みんな恋愛してる中で、自分は「ビックリハウス」
載ったとか、ラジオで投稿読まれたとか、
幸せの度合いがちょっと違う感じだった。
- 糸井
-
だけど、ラジオで選ばれたり、
「ビックリハウス」載ったりするのって、
実はけっこう難しいことで。
- 清水
- そうかな。
- 糸井
-
うん。今、載る自信、
俺ないよ。
- 清水
- 本当ですか。
- 糸井
- うん。
- 清水
- へぇー。
- 糸井
-
え、だから、
それができちゃったわけでしょう?
- 清水
-
そんなことばっかり考えてたからね、
青春時代ずっと(笑)。
- 糸井
- ハガキ職人ですよね、いわば。
- 清水
-
そうそう。ハガキ職人って
けっこう幸せっていうか、夢ありましたよね。

