感激団による『キサラギ』のおおまかなあらすじ。虐の詩』のおおまかなあらすじ。
   
山下
いつも以上に、
にぎやかな座談会が終わりまして。
ナカバヤシ
終わりまして。
糸井さんは別のミーティングに行きまして。
山下
行きまして。
これでもう、大きな脱線は‥‥
スギエ
ないと思われます。
ゆーないと
なにしろ本編は、社長の脱線が(笑)。
山下
ですのでせめて、ストーリー紹介だけは
ふつうにやらせていただこうと、
座談会が終わってからの
「社長の居ぬ間のあらすじ解説」
となった次第です。
スギエ
ふつうに、ちゃんとの、ご紹介ですね。
山下
はい。
ナカバヤシ
とはいうものの、
この映画はそんなに複雑な物語ではないですよね。
山川
そうそう、そうなんです。
どんでんがえしみたいなこともないし。
ゆーないと
なかったよね、そういうの。
ゆったり進んでくお話。
山川
でも最後まで飽きることなく
物語に引き込まれていくんですよね。
で、観終わったら、
ああ〜、なんだかよかったなあ〜って‥‥。
山下
うん‥‥。
ここはひとつ、
いちばん最初にこの作品を観ていた
やまかわみっちゃんに、
ストーリーを話してもらいましょうか。
ナカバヤシ
さんせい。
スギエ

さんせー。

ゆーないと

だいさんせー。
みっちゃん、よろしく!

山川
は、はい‥‥ええと、まずこの作品は、
荻上直子監督の作品です。
山下
あ、ストーリーの前にまずそこを。
でもそうですね、だいじなポイントです。
ナカバヤシ
荻上監督の作品と「ほぼ日」は、
とても深いご縁がありますからね。
スギエ
荻上監督の作品で料理を担当した
フードスタイリストの飯島奈美さんに出会い、
「かもめとめがねのおいしいごはん」という
コンテンツがうまれました。
ナカバヤシ
飯島さんのおいしい料理は、
現在連載中の「LIFE」
どんどん紹介されてます。
ゆーないと
そして荻上監督ご本人にも、
「あのひとの本棚。」に登場いただきました。
山下

そんな荻上監督の、これはデビュー作?

山川
長編作品で劇場で上映されたものとしては
デビュー作になると思います。
ナカバヤシ

資料によりますと2003年の作品だそうです。

山川
それで、ストーリーなんですけど‥‥
ゆーないと
いよいよ、みっちゃんが「あらすじ」を!
山下

例によって、予備知識なしで作品を観たいかたは
ここでページを閉じてくださいねー。

山川
じゃあ、いきます‥‥。
日本のどこかの田舎町が舞台で、
その町では、なぜか男の子たちが
みーんなおんなじ髪型をしてるんです。
こう、前髪が一直線で、きのこみたいな。
まずその設定がかわいくて、おもしろくて。



スギエ
男子は全員マッシュルーム(笑)。
山川
映画の中で、その髪型は
「吉野刈り」と呼ばれてますよね。
男子はみんな、なんの不満もなく
その髪型で統一してるんです。
町の「ならわし」ということで。
ナカバヤシ
で、その伝統の髪型をつくる床屋さんの名前が‥‥
山川
「バーバー吉野」です。
町に一軒だけある床屋さんという設定で。
その床屋のおばさんを演じるのが、
もたいまさこさん。



山下
荻上監督の作品には
欠かせない存在になっている
もたいまさこさん。
ゆーないと
もたいさん、おもしろかったー。
スギエ
おもしろくて、やさしくて、
すごい迫力で(笑)。
ナカバヤシ
町の子どもたちはみんな床屋のおばちゃんに
登下校のあいさつをしていくんですよね。
ゆーないと
「おばちゃん、おはよー」



山下
「はい、おはよう、いってらっしゃい」
のどかでいい町だな〜、と
そういう雰囲気なんです、序盤は。
山川
はい、ところが。
スギエ
ところがある日!
山川
東京から茶髪の転校生がやってきます。
ゆーないと
超カッコイイ転校生! しかも茶髪!
そんな子がやってきたから、さあたいへん!!



山川
転校生は「ぜったい吉野刈りにしない」と
反発するんです。
山下
町がざわざわしてきてね。
ナカバヤシ
同級生たちも最初は
「なんだこいつ」っていう感じで。
山川
でも都会からやってきた転校生は
刺激的な情報をたくさんもっていて‥‥。
ゆーないと
エッチな本とか。
山川
そう(笑)。
やがて何人かの町の男子が、
転校生に感化されて、
「髪型は自由であるべきだ!」ってなるんです。
山下
その感化された男子のひとりが、
床屋さんの息子なんですよねー。
スギエ
伝統をいちばん守ろうとしている人物の息子が、
「伝統なんて!」と反発する。
山川
自由に目覚めた男の子たちは、
お祭りの日に、町の人々の前で、
「脱・吉野刈り宣言」をするんです。
で、けっきょく最後に吉野刈りは廃止される。
‥‥って、ここまで話していいんでしょうか?
山下
よいと思います。
かたくなに伝統を守ろうとしていた
バーバー吉野のおばちゃんが、
なぜに吉野刈りの廃止を認めたのか。
その理由となるシーンのことさえ伏せておけば。
ナカバヤシ
ああ〜、あのシーン‥‥。
ゆーないと
息子が叫んだ、あのひと言。
スギエ
あれはグッときますよね〜。
山下
はい、ここまでにいたしましょう。
あとは映画を観てのおたのしみで。
山川
ですね。
山下
では最後に、出演者さんたちのことをすこし。
山川
はい。
もたいまさこさんの夫を、
浅野和之さんが演じられてます。
スギエ
糸井さんもお気に入りの浅野和之さん。
ナカバヤシ
やっぱりいい味でしたよねー。
ゆーないと
あとほら、あの、ヘンなおじさん。
山下
ケケおじさん?
ゆーないと
そそそそ! ケケおじさん(笑)!
スギエ
町をうろうろしているヘンなおじさん(笑)。
ナカバヤシ
存在感ありましたよねー。



山川
森下能幸さんという名バイプレイヤーで、
たくさんの邦画に出演されている俳優さんです。
ゆーないと
あとやっぱり、
町の子どもたちが、みんなよかった。



山川
そう、かわいいのは当たり前として、
小学校高学年の、背伸びしている感じが
ほんとにほほえましい映画ですよね。
子どもたちの成長の物語としても
あたたかくてリアルで、私は大好きです。
山下
‥‥と、いったところでしょうか。
いやはや、みっちゃん、ありがとうございました。
山川
あ、いえ、そんな‥‥。
ナカバヤシ
みっちゃんのおかげで
ちゃんとふつうにまとまりました。
スギエ
みっちゃんの、
この映画への愛を感じるよね。
ゆーないと
そんだけ好きなんだから、
みっちゃんもマッシュルームにするといい。
山川
え。
スギエ
うん、けっこう似合うんじゃ‥‥
山下
はい! 話がまたそっちに行く前に終了っ!
以上、おおまかなあらすじでしたー!
 
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