みなさんほぼにちわ! 天久です。
家庭遺産の時間がやってまいりました。
今回もとっておきの家庭遺産をご紹介いたします!

おっと、その前にお知らせです。
家庭遺産は12月の「家庭遺産展」に向けた限定企画。
募集は11月20日までとなってますので、
お早めのご応募よろしくお願いします!
それではさっそく、今回の遺産を見ていきましょう!

実家に50年近く飾られ続けている、
描き手不明の「オバケのQ太郎」色紙です。
お医者様の家政婦をしていた祖母が貰ってきたもので、
藤子不二雄先生以外の
著名な方に描いていただいた
偽物ということだけは確かなようです。
小さいときから当たり前のように飾ってあったので
本物だと信じて疑わず、
たいして気にも留めずにいました。
しかし、誰が描いたかわからない偽物だと知ってからは、
見るたびにモヤモヤした気持ちになります。
色あせて汚くなってはいますが、
きっと価値あるものだと信じて
飾られ続けることでしょう。

所有者ネーム  きー

逆に貴重な家庭遺産です!
「偽物ということだけは確かなようです」という、
力強いコメントにくらくらしました。(笑)
描いた方も飾ったおばあさんも、
なんというかおおらかで‥‥
素敵な方だと思います!
そのモヤモヤを大切に、
これからも飾り続けてください!




我が家の家庭遺産をご紹介します。
それは猫のぬいぐるみです。
ぬいぐるみですが、ヒゲだけは本物の猫のヒゲです。
 
我が家にはアメリカンショートヘアと
ブリティッシュショートヘア、
二匹の猫がいます。
人間は日本人なので、
我が家はアメリカとイギリスと日本の
3か国同盟で暮らしています。
 
猫は換毛期に綿毛のように
その毛をまき散らしますが、
それに紛れてあちらこちらに、ヒゲも落ちています。
 
猫好きの方でヒゲを捨てられない方は
結構いるみたいですが、
私も以前は何となしに拾っては
ジャムの空き瓶に入れていました。
けど空き瓶に入れると汚らしく見えて、
結局捨てていました。
 
けれどある時、戯れに
貰いものの猫のぬいぐるみつけたところ、
しっくりと来た!
以来、見つけると
このぬいぐるみにヒゲを刺しています。


 
アメショーのヒゲは白く剛毛で
すぐに見つけられるのですが、
ブリティッシュの方は黒く貧弱な毛で見つけにくいので、
ブリティッシュのヒゲは、
我が家ではレアアイテムと呼んでいます。
 
そんなレア感のあるわかりずらさなので、
ブリティッシュのヒゲは
主にぬいぐるみの眉毛に利用しています。
このまま換毛期の度にヒゲを刺し続けると、
猫のぬいぐるみではなくなりそうです。
 
でも猫のぬいぐるみが
ハリネズミになるくらいに、
猫達には長生きして欲しいなと
このぬいぐるみにヒゲを刺すたびに思うので、
ぬいぐるみの猫も、また我が家の大事な猫なのです。


所有者ネーム Hiro

なんともキュートな家庭遺産です!
たしかに「しっくり」来てます(笑)。
本物のヒゲを持ったことで、
オリジナリティを獲得して、
なにかいのちを宿したようですね。
見守るヒゲの元持ち主も微笑ましい。
是非、立派なハリネズミにしてやってください。




ぼくが小学生のころ友人からもらった謎の人形です。

鳥なのかなんなのか、腹に空いた穴はなんなのか
特にもらってもうれしかったという記憶もないその人形は
筆箱にぞんざいに佇んでおりました。

 しばらく放置していたのですが、
家庭科の時間に何気なく腹巻きを縫ってあげた瞬間、
カッチリとスイッチが入り完全に情が移ってしまいました。


 
それからというもの夜な夜な謎の人形のために
自宅でフェルトをチクチク縫い合わせ、
アイロンプリントを駆使した
愛情たっぷりのパワードスーツを
指先血だらけになりながらこしらえてあげました。

 最終的には「おやすみー!」と思いきや‥‥

お布団型ロボットまで出動する始末。


 
どこの馬の骨ともわからぬ人形を
無条件で愛でることに快感を覚えていたようにも思います。
愛されるよりも愛したかったのだと思います。
まじで。
 当時小学5年生くらいだったと思いますが
ぼくのクリエイティブ魂は
どうもこの時がピークだったようです。
 
 あともう一品、出品したいものがございます。
 それは「悪魔の小瓶」です。



ガムの包み紙をびっしり貼った
プラモのシンナーの小瓶です。
写真をご覧頂ければチラチラ見えてるかと思いますが、
入っているのはぼくの爪です。
高校生のときに1年以上かけて貯めました。
 
ジョジョの奇妙な冒険に出てくる
キャラクター(吉良吉影)に触発されたんだと思います。
友達はブルーハーツに触発されてバンド始めてましたが
ぼくは爪集めてました。


 
何で集めていたか明確な理由はないと思います。
なんで集めてたの? と聞かれれば
わたしゃ立つ鳥波に聞け
 一年以上かけて貯めた自負なのか
あきらめない意志の強さを
アピールするためなのかなんなのか
ぼくはその小瓶を
今までに付き合ってきた数少ない彼女たちに
得意げに見せていました。
あの日のぼくを殺したい。

所有者ネーム saburi

ほのぼの系と鳥肌系、
両極端な家庭遺産でございます!
もとはなにかのオマケでしょうか?
すぐになくしてしまいそうな謎の人形ですが、
これだけの手作りオプションが揃うと、
もう手放せないですね。
しかも最初は腰ミノみたいだったオプションが、
どんどん進化して、
かっこいいパワードスーツ風に。
そうかと思えば布団になって、
さらにはその布団が再びロボットに!
投稿者さまのスキルアップと、
コンセプトの遍歴が伝わっておもしろいです。

そして問題作の悪魔の小瓶。
しかしこれは家庭遺産というよりも、
さらにディープな個人遺産。
スタッフ側との協議の結果、
爪本体の公開はギリギリ「ナシ!」となりました!
でもこういうことができる所有さまだからこそ、
あのフェルトオプションもつくれるんですねえ。
その振り幅が素晴らしいです。
なるほどな~と思いました。

ジョジョに出てくる吉良吉影、知ってます。
あの爪を集めてる場面、
インパクトがありましたもんね。
周りのクラスメイトがモテに走るなか、
爪を選んだ所有者さまの
勇気と情熱に‥‥呆れます!(笑)
これからもご自身の「若気の秘宝」として、
大切に保管してください。



いかがだったでしょうか?
それにしてもひとはさまざまな理由で、
この世にふたつとない遺産をつくりだすものなんですね。
ふだんはおだやかな常識人と思っていた人が、
実はこんな遺産を持っているなんて考えると、
僕はドン引きといより、
逆にその人に魅力を感じてしまうんですが、
どうでしょうか?

家庭遺産ではまだまだみなさまからの
貴重な遺産をお待ちしております。
それではまた次回、お会いしましょう!



2013-11-04-MON