きのこの話。
目の前に、きのこがある。
はたしてこれは
食べられる「きのこ」なのか、
食べられない「毒きのこ」なのか‥‥。
「きのこカメラマン」の
新井文彦さんに教えてもらいましょう。




今回はきのこの話、ではなく、
柴犬の話をします。
唐突ですが、
よろしければどうぞお付き合いください。





犬と一緒に暮らし始めると、
散歩のために外出することが多くなります。

犬と一緒に外を歩くと、
いろいろな発見がありますし、
なにより、季節の移ろいに敏感になります。
四季それぞれ、身の回りの風景が、
けっこう大きく変化していることに、
ちょっと驚いたりも。

犬は、外界の情報を、目よりも、鼻で、
つまり視覚じゃなく嗅覚で得ているようなので、
人間とは別の世界を感じているんだろうなあ……。

犬が地面に顔を近づけて匂いを嗅いでいるとき、
いったい何を思い、何を考えているのか、
もし、犬がしゃべることができたなら、
ぜひぜひ聞いてみたいものです。

うちには、柴犬のはなさんという子がいて、
散歩が大好きだったので、いろいろな場所を、
一緒に歩きました。

いつもは群馬県で暮らしていたのですが、
2020年から2022年までは、ぼくと一緒に、
北海道から東北地方にも出かけました。

はなさんがくんくんと地面の匂いを嗅いだりして、
そのおかげで見つけたきのこもけっこうあります。
自分一人ではきっと見つけられなかったはず。

そして、はなさん自身も、
この「きのこの話。」に、8回登場しています。

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ご覧になったことがある方もいらっしゃるかと。

さて。 その、はなさんなのですが、18歳を超えた、
今年2022年の4月くらいから、
ついに自分では立ち上がれなくなってしまい、
ほぼ寝たきり状態になってしまいました。

エサを食べるのも、水を飲むのも、要介護。
(スプーンですくって飲み食いさせました)

おしっこやうんちをしたいときは鳴くので、
支える、というより、吊って外へ連れ出すと、
とことこ歩いたつもりになって、自力でしました。

そんな感じで、緩やかに体力を失いつつ、
小康状態を保っていたのですが、
10月の終わりくらいになると、
口を大きく開けられなくなってしまい、
食事(ウエットフードやチュール)も、水も、
注射器を使ってやや強制的に口に入れる感じに。
食べる量もみるみる減っていきました。
また、支えても、吊っても、歩けなくなりました。

そして、2022年11月6日の朝。
起こしてもほとんど意識がなく、
かすれた声で2回ほど鳴いて、水をちょっぴり飲んで、
またぐったりとして、午前10時頃に、
まるで眠るように亡くなりました。

ぼくが起きるのを待っててくれたのかな……。

子犬時代も若くて活発なときも可愛かったけど、
要介護の老犬時代も変わらずに可愛かったです。
18歳と7か月の「犬生」でした。

ぼくと一緒に暮らしていて、
はなさんがどのくらい幸せだったかはわかりませんが、
ぼくは、言葉では表せないくらいにとても幸せでした。
はなさん、ありがとう。
またね……。





今回は我が愛犬、柴犬のはなさんを偲びつつ、
一応、ちょっとだけきのこに絡めるという形で、
現実には存在しないきのこですが、
はなさんから発生した、シバイヌタケを、
皆さまにご紹介します。





2022-11-11-FRI