アカヤマタケは、要注意きのこです。
とりあえず、同定するのは、
それほど難しいわけではありません。
夏から秋にかけて各種林地や草原や路傍で発生。
高さは、5〜10cmくらい。
傘の直径は、2〜4cmくらい。
傘はロウのように多少の湿り気と粘性があり、
派手な赤あるいはオレンジ色や黄色で、
成長すると多少は開くものの尖った円錐形をキープ。
ヒダは密〜やや疏で、徐々に白から灰色〜淡黄色に変化。
柄は繊維質で、黄色〜オレンジ色、
傘同様にうっすらと縦筋が入っていて、中空。
そして、傘も柄も、
古くなったり触れたりすると、すぐに黒変。
見つけたきのこが、
これらの条件にすべて当てはまっていれば、
アカヤマタケの可能性がかなり高いです。
実は、以前にご紹介したとき、
「食不適」つまり、食べられない、としたのですが、
このきのこは、毒きのこ、だとみなすことにします。
(これを機に以前の分も「毒」に訂正しました!)
と、いうのも、
ぼくが愛用しているいくつかのきのこ図鑑も、
判断が分かれているんです。
『増補改訂新版 日本のきのこ』では可食。
『山溪フィールドブックス きのこ』は、
条件付き(生食、アルコールと同時摂取不可)で可食。
『北海道のキノコ』は、食不適。
『北海道きのこ図鑑』は、食不適。
そして、『日本の毒きのこ』には、
毒成分は不明ながら胃腸系神経系の中毒を起こす、
と、掲載されています。
食べられる、としている
『増補改訂新版 日本のきのこ』でも、
体質によっては中毒することがあるので注意、
との記述があるし、
ヨーロッパでは近縁のものが数種知られており、
となると、日本のアカヤマタケだって、
1種類だけとは限らないわけです。
そんなこんななので、アカヤマタケは、
毒きのこだと認識しましょう!
知らないきのこは食べない。
石橋を叩いて渡るどころか、
叩いて、叩いて、叩き壊してしまって、
結局渡らない、というくらい慎重になるのが、
きのこで中毒を起こさない基本かと。
命に関わることでもあります。
臆病でいいじゃないですか。
ねえ。