このきのこを見つけて、
写真を撮影しているとき、
どこかで見たような色の組み合わせだなあ、
と、ふと思ったんですよね。
そう、電車です(笑)。
20年くらい前まで、
東京駅、上野駅を発着する、
東海道本線や高崎線や東北本線や高崎線の、
急行列車や近距離〜中距離の各駅停車は、
窓の周りが濃いオレンジ色でそれ以外は濃い緑色の、
ツートンカラーだったのでした。
今はステンレス製の車両が導入されているので、
電車のカラーリングは地色が銀色で、
それにオレンジ色や緑色のラインが入る感じですよね。
コケの緑ときのこのオレンジ色が、
昔懐かしい電車を思い出させてくれました……。
とはいえ、関東圏以外にお住まいの方には、
あまり馴染みのない色かもしれません。
あしからず。
さて。
アカツムタケは、春から秋にかけて、
針葉樹の枯れた幹や切り株などから発生します。
傘は鮮やかな朱赤色〜オレンジ色。
周縁部は色が淡く、直径は3〜8cmくらい。
なんとなく円錐形を維持しつつ、
まんじゅう形から徐々に開いていく感じです。
湿っているときはぬめりがありますが、
すぐに乾いてしまいます。
ヒダは最初の頃は帯黄色で、
胞子が熟すにつれて褐色に変化していきます。
柄は表面が繊維質で黄白色。
中空で、長さは5〜10cmほどです。
食毒不明ということですが、
かじってみるとややきつい苦味があるとか。
この手のモエギダケ科のきのこには、
毒きのこがけっこうあるので、
無理に食べることはせず、観察して楽しみましょう。
ちなみに、
アカツムタケの「ツム」は、漢字で書くと「紡錘」。
こまの回転力を使って繊維をねじって撚りあわせる、
糸を紡ぐための道具のことです。
きのことは関係ありませんが、
現在のJRでは、急行列車は走ってないとか。
特急列車とは、特別急行列車の略だから、
普通の急行が無くなったのに、
特別な急行だけが残ってるって、
なんか、変な感じがしませんか?
え、しませんって?
失礼しました。