ぼくは、ものすごく暑がりで、
当然、ものすごく汗っかきなので、
防水性と浸透性が両立!というような、
機能性を売りにした高価格のレインウエアを着ても、
その恩恵がわからないんです……。
そう、レインウエアを着て行動すると、
滝が流れるように大量の汗をかいちゃうんですよね。
雨でも、汗でも、濡れるのは一緒(笑)。
自分の汗にまみれるよりは雨の方がマシ、
ということではないのですが、
吐く息が真っ白になるような気温が低い日でもなければ、
登山やトレッキング中に雨が降ってきたとしても、
レインウエアを着ずにそのまま行動を続けます。
山小屋やテントに入って、乾いた服に着替えるのは、
そりゃあ、快感です!
しかし、きのこに会うために森へ出かけるときは、
真夏でも上下レインウエアを着ています。
主に、吸血昆虫対策なんですね。
なんせものすごく虫に好かれる体質なので(涙)。
まあ、森で、汗でびしょ濡れになっても、
阿寒湖畔に戻れば24時間いつでも温泉が待ってます!
いいでしょ。
雨の日に森へ出かけるのは、
持っていけるカメラ機材が制限されたりして、
少しだけ躊躇しちゃうのですが、
行ったら必ず良かったなあ、と思うんですよね。
木の葉もコケも、つやつやでキラキラで、
森全体が生き生きしています。
北海道には梅雨がないと言われていますが、
実は、5月下旬〜7月中旬くらいの時期は、
「蝦夷梅雨」なんて言われることがあるように、
けっこうまとまって雨が降ります。
今回ご紹介するカブベニチャは、
7月下旬頃に、雨降りの森で出会いました。
ね、もう、森全体が、すごくいい雰囲気でしょ。
カブベニチャは初夏から秋にかけて、
各種林内の落葉や腐朽木などから発生します。
傘は直径2〜6cmほど。
まんじゅう形から平らに開きます。
表面は淡い白〜灰色で、湿った時に赤褐色に。
肉は薄くて、淡い色をしています。
ヒダは白くて、びっしりと密集しています。
柄は赤褐色で中空、基部に白色綿毛があります。
高さは4〜8cmくらいです。
実は、北海道で発行されている、
2冊のきのこ図鑑はいずれも可食扱いなのですが、
それ以外の図鑑はほとんどが食不適。
人体に影響するような毒は無いとしても、
おそらく食べる価値は相当低いと思われますので、
食不適のきのこだと認定してもよいかと……。
それにしても、雨の森は魅力的なのですが、
森へ出かけたときは雨が降っていたのに、
やがて雨があがって、晴れたときの高揚感たるや。
陰から陽へ、暗から明へ、落胆から希望へ……。
「雨あがり」っていい言葉ですよね。