おしい!食べられるんです!
シロニカワタケ食毒不明

いま、目の前にある、
腕時計やカメラをしげしげと見てみると、
すごく美しいデザインであることに、
改めて気がついたりします。

そして、それらの超精密機器は、
時代が進むごとに、基本的には、
どんどん小さく、どんどん機能的に。

掌に乗る大きさなのに、
想像を絶する機能が組み込まれていて、
なおかつ、形状も美しい!

人間の技術力はすごいなあ、と、
心からそう思います。

森の中で、きのこを見つけたときも、
まず、その美しいデザインに心を奪われます。

そして、木や地面から生えている、
目に見えているきのこ(=子実体)は、
きのこの生殖器官であり、
胞子つくったり放出したりする方法が、
傘のあるなしや、担子菌と子嚢菌の違いによって、
まったく異なっています。

きのこがいろいろ考えたり努力したりして、
生殖方法や生殖器官の形をつくったわけではなく、
とてつもなく長い年月をかけて進化した結果が、
たまたま、その方法、その形だったにすぎません。

自然がつくったもの、あるいは、
自然につくられたもの、と言うべきか、
とにかく、自然のデザインに、
いろいろな意味を見出し、あれこれ考えるのは、
考えてみれば、人間だけに許された楽しみですな。

シロニカワタケは、夏から秋にかけて、
枯木や枯枝から発生します。
大きさは最大でも2.5cmくらいで、全体的に白く、
表面にたくさん凹凸がある脳みそのような形です。

キクラゲの仲間なので、湿度があるときは、
ゼラチン質や寒天質でプルプルしていますが、
乾燥すると薄い皮状になります。

傘を持たない形状から、
子嚢菌のようにも思えますが、
顕微鏡で観察すると担子器が確認でき、
テングタケの仲間など傘を持つきのこと同じ、
担子菌類なんですね、これが。

食不適。
キクラゲの仲間には食べられるきのこも多いですが、
食べない方が無難ですね。
見つけたら、プルプル感を楽しんでください(笑)。

秋が深まって色とりどりの葉っぱが地面に落ちると、
地面から発生するきのこはすごく探しづらくなるので、
倒木や枯枝などをじっくり探すと、
けっこういろいろなきのこが見つかります。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。