ご用心!食べられないんです!
オシロイシメジ毒

冬の北海道、特に、道東地方が寒いことは、
もちろん読者の皆さまもご存知でしょう。
阿寒湖の最低気温は例年、−25度を軽く下回ります。

北海道の人は、寒さに慣れている、寒さに強い、
と思われがちなのですが、実は、
強力な断熱材や二重窓を標準装備した住居で、
ストーブをがんがん燃焼させる生活をしているんです。
超寒がり!

仕事や観光で真冬に東京へ行くと、
室温のあまりの低さに耐えられず、風邪をひく、
という人の多いこと、多いこと……。

夏は、たとえば、関東地方に比べたら、
気温も湿度も低くて思い切り過ごしやすいので、
たまに気温が30度を超えようものなら、さあ大変。

今でこそ、各家庭、ホテルなどで、
エアコンは標準装備になりつつありますが、
15年くらい前にはありませんでした。
(阿寒のうちの事務所にはありません!)

道東に住む人は、気温が25度を超えたら、
暑すぎて仕事をする気力がなくなります。
扇風機を全開にして、ひたすら夜を待ちます。

そう、昼間、どれほど暑くても、
朝晩の最低気温は20度前後まで下がります。
暑くて眠れない日は、ほとんどありません。
(真夏でも窓を開けて寝たら寒いくらいです!)

内地で最高気温が40度を超えた、
と言われてもまったく実感がないのですが、
その場にいたら確実に死ぬでしょう(笑)。

つまり、北海道の人は、
寒さにも、暑さにも、弱い(笑)!

そんな、阿寒の短い夏が終わろうとする頃、
森の地面、あるいは、草地や林道の道端で、
いかにもきのこという形をした白いきのこを、
たくさん見かけるようになります。
オシロイシメジです。

傘は、直径4〜8cmほど。
まんじゅう形から平らに開き、
漏斗のように反っくり返ることもしばしばです。
表面は、おしろいを塗ったように純白で、
周縁部に同心円状の環紋が見られます。

ヒダは白〜黄白色で、ぎっしり密に詰まっています。

柄も白く、平滑で中空。
根本で数本が結着している場合もあります。

匂いをかぐと、
粉臭いような、おしろい臭いような、
独特の香りがします。
それを、芳香と感じるか、悪臭と感じるかは、
人それぞれですね(笑)。

毒。 可食としている図鑑もけっこう多いのですが、
毒成分を含むことが確認されているので、
微毒であろうが、食べるのはやめましょう。
もしも、食べた場合には、
軽い胃腸系の中毒を起こすことがあります。
チャレンジするほどおいしいきのこではありません!

さて。 寒ければ服を着込めばどうにかなるので、
やはり夏の暑さの方が大変かも。
オシロイシメジの姿を見かけるようになると、
阿寒のいちばん素敵な季節が本番を迎えます。
そう、きのこ、にょきにょき。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。