8月下旬。
道東地方では、お盆休みが終わると、
朝夕の風に涼しさが混じり、秋の訪れを感じます。
ベニテングタケを見る、という目的があったので、
あちこち、きょろきょろと、よそ見をせず、
てくてくと林道を歩いていたつもりだったのですが、
やっぱり、知らず知らずのうちに、
ついきのこを探していたのでした……。
まあ、これが、いわゆる、職業病なのかも(笑)。
右目の端っこで、ちらっと、
傘のようなものを捉えただけなのに、
なぜか、きのこだと確信し、
右足を軸にくるっと後ろを向きつつしゃがみ込み、
じっくり探してみると、いました、いました。
ナカグロキツネノカラカサが数本。
傘の模様?がとても印象的です。
ナカグロキツネノカラカサは、夏から秋にかけて、
各種林内の落葉の上から発生します。
そう、落葉を分解するきのこなんですね。
傘の直径は1.5〜4cmほど。
はじめは釣鐘形で、やがて平らに開きます。
表面は、白地で、帯黒褐色の少鱗片が散在。
中央部は少鱗片が密集していて、黒っぽく見えます。
ヒダは、密あるいはやや疏で、白〜黄白色。
柄は細く、平滑で、白〜帯黄赤色、
高さは、1.5〜3.5cmくらい。
上の方に、落ちやすいものの、ツバがあります。
食不適。
キツネノカラカサとかワタカラカサタケとか、
似たような姿で、似たような名前のきのこも、
ほとんどが食不適です。
まあ、鑑賞して楽しみましょう。
ベニテングタケが姿を現し、
ナカグロキツネノカラカサが姿を現し、
風に独特の枯れたような甘酸っぱいような香りが混じり、
うかうかしていると、
朝夕の気温がマイナスになり、
そうなると、長く厳しい北海道の冬はすぐそこです。
ほんと、歳を重ねると、
季節が過ぎ去るのが早く早く感じます。
寒い、寒いと思っているうちに、
いつの間にか春がやってきているから、
何はともあれ、夏も、秋も、楽しまねば!