いざ、フィールドへ出て、きのこ探し。
そのときその場所に生えているきのこを見て、
季節の移ろいを感じるようになったら、
初心者は卒業、と言えるかもしれません。
きのこ好き、特に、食べるのが好きな人は、
その季節ならではのおいしいきのこを探して、
野外活動をしていると言っても過言ではないでしょう。
ぼくは、それほど、
きのこを食べることに興味はないのですが、
季節ごとにお気に入りの食用きのこはもちろんあります。
春は、アミガサタケ。
夏は、北海道であれば、ポルチーニ茸ことヤマドリタケ。
秋は、泣く子も黙る、マツタケにマイタケ。
冬は、人工栽培品とは天と地ほど違う、エノキタケ。
などなど。
阿寒における、ぼくのきのこ生活は、
6月から発生するコウバイタケにはじまり、
晩秋のムラサキシメジで終わる、という感じかなあ。
夏から秋にかけてはたくさんのきのこが発生するので、
季節感はあまり感じることができないかも。
さて。
ムラサキシメジは、秋に、
各種森林の地面から発生します。
(しばしば群生します)
傘の表面は鮮やかな紫色ですが、
徐々に色があせて、汚黄色〜汚褐色に。
直径は、3.5〜10cmほどで、
まんじゅう形から平らに開きますが、
縁部は最初、内側に巻いています。
肉は厚く、柔軟で、薄紫色。
傘裏のヒダは、密で、紫色。
こっちの色はあまりあせないようです。
柄は、中実で、高さ4〜8cmくらい。
表面は繊維質で基部がふくらんでいます。
食。
ぼくは匂いが鼻についてあまり好きではないのですが、
ごま油を使って炒めると香りが気にならなくなるとか。
しかし、生で食べると中毒を起こしやすく、
数十分〜24時間以内に、吐き気や下痢など、
軽度の胃腸系の症状が出るようですが、
2〜3日のうちには回復するとか。
どうぞご注意を。
赤や黄色の落ち葉に埋もれつつ、
この紫色の美しいきのこを見つけると、
阿寒の紅葉はそろそろ終盤。
紅葉前線とともに津軽海峡を南下し、
柴犬はなさんが待つ群馬県を目指します……。